ミラティブという最強チームの細胞に宿るもの──青春、信仰心、プロフェッショナル | キャリコネニュース
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ミラティブという最強チームの細胞に宿るもの──青春、信仰心、プロフェッショナル

CEO赤川隼一

CEO赤川隼一

創業2年目、総額35億円の新規資金調達を実現し、わかりあう願いをつなぐ“ブースト期”に突入するミラティブ。新たな仲間を求めるにあたり、ミラティブの根底にある組織論や思想についてCEO赤川隼一が語ります。【talentbookで読む】

ミラティブ2年目、身体から才能を解き放つプラットフォーマーへ

スマートフォンだけで簡単にゲーム実況ができるアプリ「Mirrativ」は、時間をかけながら着実にユーザーの支持を積み上げ、配信者100万人を擁するプラットフォームに成長しました。クオーター(四半期)ごとに規模の大きなリリースを打ち出して、同じ志を持った仲間たちで走り抜けた……スタートアップは“青春”。そう実感した1年でした。

創業から現在までのMirrativは収益化(アドセンス広告)が入る前のYouTubeに近い感覚があります。「動画作りって面白い」という純粋な気持ちで作られた投稿の熱量が閲覧者にも伝わり、ファンが増加しました。そして、ファンと投稿者の熱量が収益還元の仕組みをもたらし、ユーチューバーという職業は生まれた。HIKAKINさん等の初期投稿ユーザーの純粋な楽しむ想いがあったからこそ、現在のモデルができたんです。

Mirrativは2018年末まで、収益化システムはありませんでしたが、毎日配信し続けてくれているユーザーがどんどん積みあがってきています。ユーザーの純粋な「楽しさ」がミラティブでライブ配信を続ける原動力になっていること。それを僕はとても誇らしく思っていますし、そのベースがあるからこそ収益化の導入で一段違うフェーズに入り始めています。

2018年8月にリリースされた「エモモ」は、バーチャルアバターによるスマホ配信を容易に実現できる世界初のサービスとなりました。この技術はアバターを当たり前に着ながらコミュニケーションする未来を実現するきっかけになります。

僕はアバターを着ることによって手に入れられるコミュニケーションの可能性をより多くの人に届けたいと願っています。これは「わかりあう願いをつなごう」というミッションにもつながっています。

僕たちは普段自分の身体や社会的地位と地続きにあるコミュニケーションをとっていますよね。例えば、僕はミラティブのCEOとして言葉を紡ごうとするし、僕の声で話します。一方、アバターを着て配信をしてみると、そのアバターのキャラクターに魂が引っ張られる感覚を味わえます。かわいいアバターを着ていると、自然とかわいい声色になる(笑)。

アバターを介したコミュニケーションは、僕たちが外見やキャリアによって伝えられない言葉・願いを伝えるきっかけをもたらすのではないでしょうか。こうした可能性は、人の才能を身体や拘束から開放することや、もっとお互いをわかりあえる未来に直結していると感じています。

また、身体からの解放と対話は日本人だけでなく、人類の根本欲求だと思います。「セカンドライフ」から「レディ・プレイヤー・ワン」まで、人の変身願望は既にグローバルで表現されてきていますよね。その欲求への答えをミラティブがけん引し、国内だけでなく、世界へ広げていきたいという想いを、僕は強く抱いています。

その世界を実現するという意志のあらわれが、今回の資金調達に結実しました。2年目のミラティブは、より「わかりあう願いをつなごう」というミッションに向けて加速していく体制を整えた形です。そして、ここからその加速をいっしょに楽しめる仲間を強烈に求めているんです。

最強チームの共通点は仕事へのスタンス、共感、そして結果へのこだわり

メンバーと談笑する赤川

メンバーと談笑する赤川

ミラティブのメンバーに共通しているのは、「期待を越え続ける、スキルを磨き続ける、深い愛を抱き続ける、常識を超え続ける、そして楽しみ続ける」という5つの行動指針にあらわした仕事のスタンスです。メンバーは「わかりあう願いをつなごう」というミッションに共感し、プロダクトをつくる意義を持ち、何より「いまミラティブで働く理由」をみんな持っています。僕が今まで見てきたなかで、最高のチームだと言い切れますね。

メンバーに迎える人材については、プロフェッショナルであるという点を重要視しています。ミラティブはよく“エモい会社”と言われますが、エモいことと詰めが甘いことは全く別物です。「想いを込めて頑張ったなら結果は二の次」ではプロフェッショナルとは思いません。想いがあることを前提に結果を出す、あるいは周囲への責任を果たすのが当たり前のこと。そのスタンスに共鳴し、泥臭く実行までやりきれるメンバーがミラティブを構成しているんです。

一人ひとりの個性やスキルは多種多様で、刺激を与えあえる幅広い強みを持ったメンバーが集まっていますが、仕事に臨む姿勢は統一されている。だからみんなが最高に気持ち良く仕事ができる。こういった組織の哲学については人数を増やしても変えません。尊敬できるメンバー同士で良いものを作る、届けることだけに集中して「遠慮なく高めあえる」環境が、仕事が好きなメンバーにとっては最高のインセンティブだと思っています。

僕は理想の組織として「WhatsApp」(米国発、世界最大のスマホメッセンジャーアプリ開発企業)の名をよく挙げます。彼らは10億のアクティブユーザーを抱えながら40人という少数精鋭での運営を貫いていました。営業力ではなくプロダクトの力によって事業を拡大し、グローバルにメガスケールしていくインターネット時代の組織づくりです。「人に欲しがられるものを作る」がこの時代の事業と経営のベースという考えです。

少数精鋭であるという点はこだわりつつ、こういったスタンスに共鳴できる人材を増やしていきます。

ゆるやかな信仰心と性善説が導く「支え合うプロ集団」の形

毎月開催される「プレミアムエモイデー」の様子。最速でわかりあうための全体MTG

毎月開催される「プレミアムエモイデー」の様子。最速でわかりあうための全体MTG

僕たちは毎月、プレミアムエモイデーという社内イベントを実施しています。

簡単に説明すると副業メンバーも含めたチーム全員でごはんを食べながら事業戦略をわかりあう会なんですが、全員が自己紹介と “最近あったエモい話” をする時間を設けています。

そこでは、サービスリリースやユーザーの反応への喜びに加えて、恋愛話や日ごろの感動したことなど、非常に個人的なこともどんどん飛び出してきます。感情をさらけ出すような言葉も次々出てきて、「あ、こんなことまで話していいんだ」という心理的安全性がみんなの中に生まれてくる。その連鎖と熱気で、参加者同士がどんどん共鳴する感覚になっていって、部屋の中で渦を巻くように魂が昇華していく…。

こんな言い方をするとまるで教会で行われるミサのようですが、実際、その時間には一種のカルト的な異様な連帯感と熱気があります。ピーター・ティール(米国起業家、PayPalの創業者)は「最高のスタートアップはマイルドなカルトだ」という言葉を残していて、それに近い一体感や熱狂は僕らの構成要素のひとつであると感じていますね。

「相手が受け入れてくれる」という期待をして、オープンにその願いを発信すること、そしてそれが受け入れられる成功体験をみんなで共有すること。「わかりあう願いをつなぐチームだから、まず僕ら自身がわかりあう」という重要なプロセスにプレミアムエモイデーはなっています。

こうしたイベントも、「わかりあう願いをつなごう」というミッションも、相容れないという人はいるでしょう。でもそれでいい。僕は冗談半分で、プレミアムエモイデーを“踏み絵”と呼んでいます。日々のノリに違和感がある状況だと結局は長く続かないし、ミッションへの本質的な共感は最高の仕事をするための鍵だと思っているので。

もうひとつミラティブに通底する指針が、徹底的な性善説による経営です。もちろん人の善意を信じることに加えて、一流の人であればあるほどズルいことはしない時代だと考えています。情報革命で環境が変わった今の世の中では、ズルいことをして得る短期的な小さな利益より中期の損失のほうが大きいことを優秀な人なら理解していると思うので。

組織における無駄なコストの多くは人を疑うことから生まれています。例えば、移動の交通費をルートごとに全部申請して領収書を書類に貼り付けて……という手間は、誰かがズルをするかもしれないという疑いによってできたシステムでしょう。あれ、マジで世界で一番嫌いな仕事だったんですが(笑)、「嘘の申請なんてしないはず」ととことん人を信用する代わりにプロセスを最小化したほうがみんな有意義なことに時間使えますよね。

今のは小さな例ですが、こうした観点の積み上げから生まれた性善説による経営が、先に紹介したような心理的安全性の担保にもつながっています。ミラティブでは「なんでも言い合える」、「お互いを信じる」という前提が徹底して守られているんです。

それぞれが、自分がプロフェッショナルとして一番価値が出せる本質的な仕事に集中する、苦手なことや慣例的なことは相手や会社の善意を信じて身体を預けあって、相手側もプロフェッショナルとしてそれに応える。真の一流がストレスなく働けるのはそんな環境だと考えています。それが、ミラティブが組織コンセプトとして掲げる「支え合うプロ集団」の在り方です。

「4次元拡大」の先にあるものを共に創り上げる仲間を求めて

2019年中には100名を超える体制づくりを目指す中で、「全員自分が最後に面接をする」という赤川。組織づくりに関しても一切妥協はしない

2019年中には100名を超える体制づくりを目指す中で、「全員自分が最後に面接をする」という赤川。組織づくりに関しても一切妥協はしない

ミラティブの展望として掲げているのが「4次元拡大」です。事業戦略の軸となる第一レイヤーは、アクティブユーザー数の増加、第二にユーザーひとりひとりの幸福の最大化に伴う売上の増加です。そして、先に述べた国際化、海外進出が3つめの軸として奥行きをもたらし、加えて新規事業展開の第4軸が新たなミラティブの世界を創り出すでしょう。こうした多次元的な展開を実現するために、今年100人を目標とした企業規模の拡大を進めます。そしてマネジメントの仕事は、この全員に明確な”いま、ミラティブではたらく理由”を提供しつづけることだと思っています。

一方で、事業拡大や社員増加を目指すなかでも、ユーザーファーストの姿勢は一切変えるつもりはありません。

今は多くのユーザーの方が愛してくれているミラティブですが、リリース直後は配信者も閲覧者もいない状態でした。誰もいない場でも「ここが自分の居場所」と思ってくれたユーザーひとりひとりとチャットするレベルで、朝から晩まで僕が密にコミュニケーションしつづけることで何とか初期のグロースを作りました。今はユーザーが増えた分、同じ姿勢でユーザーに向き合った時の反響や広がりが当時よりずっと大きいので、昔と同じ姿勢かそれ以上にユーザーに向き合って運営するのが一番サービスにとって良いという考えです。データを徹底的に見る会社ですが、データやロジックはあくまでユーザーの課題解決の手段として活用します。

ミラティブは、人が好きな会社です。人のわかりあいたい願いは、時に暴走したりすれ違ったりこじれたり(笑)、サービス上では本当に日々色んなことが起こります。それを支えるには、根本で、違う価値観を尊重する気持ちや人類愛みたいなものが必要かなと思っています。

利用するユーザーの方が、ミラティブの中で誰かと出会い、言葉を交わして「わかりあっていくこと」を支えてつなげる仕事に、心からやりがいを感じられるかどうかが大切です。ユーザーと真摯に向き合うことがミラティブの根幹であり、すべての起点ですから。

「わかりあう願いをつなごう」というミッションに共鳴し、プロフェッショナルとしてミラティブの新たなフェーズを共に創り上げていける、そんな新しい仲間と今後出会えるのが本当に楽しみです。

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