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「いい大学を出て地元の大企業に就職する」敷かれたレールの上を歩む人生観がガラっと変わったきっかけとは?

【澤田 裕貴】メドピア株式会社 経営企画部 部長

【澤田 裕貴】メドピア株式会社 経営企画部 部長

外資投資銀行やM&A、コンサルで経験を積んだ人と聞くと、学生時代からいわゆる“意識高い系”の優秀層をイメージするかもしれない。でも、スーパーマンではなかった人がこれらのキャリアを経て、メドピアで時価総額を10倍以上にするチャレンジをしようとしている。メドピアの澤田氏だ。普通の学生だった澤田氏はどんなきっかけから投資銀行などでのキャリアをあゆみ、どんな思考からヘルスケア領域の事業会社・メドピアを選んだのか。話を伺った。

偶然見つけたコミュニティが、停止していた思考と価値観を変えた

—— 澤田さんはもともと積極的に何かにチャレンジするタイプではなかったと伺いました。どんな学生時代を過ごしていたのでしょうか。

愛知県で生まれた僕は、父親が自動車関連の会社に勤め、母親が専業主婦という愛知県の典型的な家庭で育ちました。当たり前の価値観として地域に根付いていたのは、地元の高校と大学を卒業して、いわゆる地元の安定的な大企業に就職すること。

だから僕も地元ではトップの名古屋大学に頑張って進学し、何も疑うことなく地元に敷かれた綺麗なレールの上を歩いていました。

転機となったのは大学3年生の夏。当時全盛期だったmixiで、たまたま見つけた就職支援コミュニティに気まぐれで参加したことでした。

地元では就職活動を始めている人はほとんどいない時期でしたが、そのコミュニティでは東京や大阪で就活イベントをたくさん開催していたので、僕も自然と参加するようになりました。

参加して気づいたのは、自分はどれだけ狭い世界で生きていたのかということ。

東京や大阪に出ていろんな企業のいろんな人の話を聞いて、いろんな価値観に触れたのは本当に刺激的でした。これがきっかけとなり、自分は将来何をしたいのかを自分の頭で考えるようになったんです。

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—— 次の選択肢である就職先は自分で考えて決めようと思えた。

そうです。当時、家庭教師の営業のアルバイトをしていたのですが、それが面白かったんですね。勉強のテクニックを教えるのではなく、なぜ勉強が必要なのか、どのような勉強をすべきなのかなど、勉強をきっかけに1人の人間を変えていけるのが魅力で、社会に出ても「自分の提案で社会や企業が変わる仕事」に就きたいと考えるようになりました。

そして辿り着いたのが、コンサルと投資銀行という選択肢です。最後は直感で投資銀行を選んだのですが、特に母親からは猛反対されました(笑)。母親の価値観になかった別のレールを選択したことに、理解を示してくれるようになったのは最近のことです。

入社2年目の転機。会社に依存せず、社会を変える力を身に付けたい

—— 「自分の提案で社会や企業が変わる仕事」という軸で選んだ投資銀行では、何を得られましたか?

三井住友銀行と大和証券の合弁でできた大和証券 SMBC(現 大和証券グループ本社)に入社し、M&A や資金調達を提案する大阪の部署に配属されました。

まさにやりたいことができる環境だったのですが、入社して1年後に合弁が解消されて、三井住友銀行から出向していた社員の大半が戻ってしまったんですね。それによって、中堅層がごっそりいなくなり、新卒2〜3 年目の僕が提案書作成のリードやプレゼンなど、突然大きな役割を任されるようになりました。

もちろん、大企業に対しての提案資料を自分で作れるのは面白かったですし、大きな案件を任されることにやりがいは感じました。でも、「井の中の蛙」になっている感覚が日に日に増していって。

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新卒 2〜3 年目の僕が作る資料と、キャリアを積んだ人が作る資料は雲泥の差なのに、自分の意見が通り過ぎる組織にいるのはまずいのではないかと思い、最初の転職を考え始めました。

—— 入社 2〜3 年目で大きな仕事を任されている最中に、なぜ井の中の蛙だと思えたのでしょうか?

僕の目的は特定の会社で生きていくことではなく、会社に依存せずに社会を変える力を身につけること。会社から任されることに満足するのではなく、本当に社会で生きていける力を身に付けたいと思ったからです。

当時、大阪で働く仲間の多くが「大阪にいたら、転職は考えない・できない」という価値観を持っていましたが、目的のために転職は必要と考え、東京に行って転職活動を始めました。

このとき、周りとは違う選択肢を取れたのは、自分の考えが他と違っていても、正しいと思えたらそれはチャンスと捉えることができたから。最初の就職先を自分の考えで選択したことが成功体験となり、この考えを持つようになれたと思います。

M&A× 組織人事コンサル × 外資投資、手に入れたのは掛け算のキャリア

—— その後、3回の転職を経てメドピアに辿り着くわけですが、どのような考えでキャリアを築いたのでしょうか。

まず、実力がない状態にも関わらず任されるからといって思い上がることが嫌で、地に足をつけて実務をこなし、社外でも生きていける力をつけようと思って、最初の転職をします。

ずっと変わらずに手に入れたいと思っていたのは「自分の提案で社会や企業を変える」実力。その会社でないと通用しないスキルではなく、外に出ても自分の力で生きていける力です。

その考えから、M&A ブティックと外資組織人事コンサル、外資系投資銀行の UBS 証券でキャリアを積みました。

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UBS 証券では、クロスボーダー M&A、グローバル IPO、資金調達や IR など、各業界のトップと働く貴重な経験ができ、「社会で戦っていく自信」、「誰と対峙しても物怖じしない自信」がつきました。

M&A× 組織人事コンサル × 外資投資のキャリアが独自の武器となり、今なら、その力を活かして、元々ずっとやりたかった「社会を良く変えていける挑戦」ができるのではないかと。そう思い始めた頃にメドピアとの出会いがあり、即決で入社を決めました。

目標は、2〜3 年でメドピアの時価総額を 10倍以上にすること

—— メドピアを選んだ決め手は何でしたか?

最も自分の力が求められ、発揮できる場所だと考えたこと、メドピアのポテンシャルは本当に大きいと信じられたこと、そしてメドピアを通じた社会の変え方が好きだと思えたことが決め手でした。

メドピアは、「MedPeer」における医師会員基盤や良質なコミュニティ文化など、他社にないコアコンピタンスを持っている一方で、成長戦略の加速化・多角化が十分行えておらず、M&A や業務提携の活用意義は大きいと思いました。また、衣食住や教育、医療など、「人を本質的に変える・支える」事業に興味があった僕にとって、メドピアの、「Supporting Doctors, Helping Patients.」という理念をぶらさずに医療ど真ん中で社会を変えていくというのは良いなと思いました。

外資投資銀行から転職する場合、多くは同業他社かスタートアップの CFO、もしくは大企業の M&A 担当を選ぶ人が多いと思います。ただし、僕としては、敢えて今のメドピアの規模感、状況の会社で働くことが、最も自分の価値が発揮できるチャンスだと思いました。

—— これから挑戦したいことは何でしょうか。

メドピアの時価総額は今 200 億円くらいですが、僕はそんな規模感ではないと思っているんですね。社会にインパクトを与えるには規模も大切な要素。今までのアドバイザーとしての経験からも、200 億円の会社が 2〜3 年で 10 倍の規模になることは決して珍しくなく、メドピアにはそのチャンスがあると思っています。

メドピアには、約 12 万人の医師会員が所属するインフラ基盤という強みがあります。特に、医師会員基盤を持つ会社の中でも、医師が創業したメドピアは医師目線に拘ってサービス開発がされてきており、運営するサイト「MedPeer」は、医師による薬剤や症例等の投稿による「集合知」を最も集める場として存在しています。医療・ヘルスケア領域で様々な事業を展開していく上で、この医師会員基盤と集合知の価値は大きな強みだと考えています。

もう一つが、多様かつ一流の事業会社でキャリアを積んだ優秀な人材が集まっていること。インフラ基盤があって優秀なメンバーが集まると、新しい芽が生まれやすくなります。

僕個人としても、元々、M&A や資金調達が専門でしたが、今では経営企画部長として、攻めのコーポレート全般を任せて頂いています。

メドピアが元々もっている強みを強固にしていくと共に、M&A や提携による成長戦略の加速化も行い、今後 2〜3 年で 10 倍以上の時価総額にしたい。その結果として、より大きな価値を社会に提供できるようになりたいと考えています。

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僕はもともと地元で 20 年間、同じレールの上に何の疑問もなく乗っていました。だから、最初の就職でまったく違うレールに乗り換えたとき、正直不安と怖さはありました。

だけど、「自分の力で企業や社会を変えたい、会社に依存するのではなく自らの力で生きていく力を身に付けたい」というブレなかった思いが、違うレールに移る怖さを持ったまま、ジャンプする勇気をくれましたし、今最高に面白いチャレンジができる環境を引き寄せたのだと思います。

メドピアで面白い仕事をたくさん作りながら、「社会を変える」夢を実現させたいと思っています。

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