社員総会は最高の“再オンボーディング”の場である | キャリコネニュース - Page 2
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社員総会は最高の“再オンボーディング”の場である

▲アックスコンサルティング代表取締役の広瀬元義

▲アックスコンサルティング代表取締役の広瀬元義

設立から32期目を迎えるアックスコンサルティングが開催したのは、新人からベテランまで、全社員が参加する夏の“社員総会”。社員一人ひとりが開拓者になることを意味する「パスファインダー/道なき道を切り拓け!!」をテーマに掲げ、「オンボーディング2020」と名づけられたこの総会には、アックスコンサルティングの“今”が凝縮されていました。【talentbookで読む】

道なき道を切り拓く、開拓者であれ

2019年7月、ウェスティンホテル東京の会場に、アックスコンサルティング(以下、ACCS)の社員約100名が集まりました。

ドレスコードは、同年3月にリリースしたオンボーディングクラウドサービス“Jungle”にちなんだサムシンググリーン。「新しいことが始まる」予感を胸に、社員総会はスタートしました。

冒頭では、総会のタイトルでもある“オンボーディング”についての認識を改めておさらい。

新しく入社した人が、スムーズに組織になじみ、パフォーマンスを発揮させるための一連のプログラムを“オンボーディング“ということ、そして“社員総会は最高の再オンボーディングの場である”ということが、”Jungle”の開発責任者である佃雄太郎より伝えられました。

次に、代表取締役の広瀬より、全社方針についての発表スピーチ。

広瀬 「私たちはなんのために働いているのでしょうか?本当の価値は、“得る ”ことよりも、“与える ”ことです。いつか死ぬのであれば、ブランドものや家、車など消耗するモノを “得る”のではなく、社会貢献をしたり、家族と過ごす時間を “与える ”ことによって、本当の意味での幸せを手に入れましょう。

仕事で社会貢献をして、社会に利益をもたらすことができれば、社会に大きな影響を及ぼすことができます。そのためには、パスファインダー【開拓者】にならなければなりません」

広瀬の力強い言葉の余韻が残る中、各部門ごとの成果や方針の発表を経て、次期に向けた「コミットメント」を課長職以上から発表。これはACCSの文化のひとつでもあります。

その後は、2020卒の内定者も加わり、チームワークを高めるレクリエーションなども実施されて、大いに盛り上がり第一部は幕を閉じました。

表彰式は、社員への感謝と経営からのメッセージを伝える場

▲社長賞を獲得した法人コンサルティング部門責任者兼”Jungle”開発責任者の佃

▲社長賞を獲得した法人コンサルティング部門責任者兼”Jungle”開発責任者の佃

31期に社内でもっとも注目を集めたのは、2019年3月に発売を開始したクラウドオンボーディングシステム“Jungle”でした。新入社員がスムーズに会社に溶け込み、早い段階から組織内で活躍できるシーンを増やすことで、会社への定着率を向上させることを目的とした商品です。

15,000を超える士業事務所と関与先企業の経営支援サービスを展開する中で、“新入社員を生かすための仕組みづくり”の必要性に直面したことが、開発のきっかけとなりました。

雇用のミスマッチが社会的に大きな課題となり、ACCSでもクライアントが離職者に苦しむ状況を目の当たりにするようになりました。採用された人材が会社に定着するには、入社後スムーズに良好な人間関係を構築し、仕事に対するやりがいを感じられることが不可欠です。

ところが、それが実現できている企業はまれ。とくに中途採用者に対して、フォローが十分でないことが浮き彫りになりました。

「新卒採用者だけではなく中途採用者にも、入社後に必要とされる心構えや知識、スキルや行動様式などを習得できるプロセスがあれば、離職率は抑えられるのではないか」

そう考えたところからこのプロジェクトはスタートしました。

想いは実り、新サービスの認知の高まりと反響を受け、システム開発責任者である佃は総会二部の表彰式で見事“社長賞”を獲得。サービス制作時の想いをこう振り返ります。

佃 「会社にいいことだけを提供していこうという想いで、”Jungle”の開発だけでなく、アウトソーシング部門の再構築も兼務してやってきました。今回の表彰は、アウトソーシング部門での成果です。今年は “Jungle”で成果を出せるよう、もっと “売れる “ようにしていきたいと思います」

表彰式や交流タイムなど、華やかな場面に合わせて改めてドレスアップした社員たち。仲間が次々に表彰されていく会場では、活躍を支えたメンバーから歓声が上がりました。

賞には社長賞、永年勤続賞といった一般的な項目のほか、縁の下の力持ちに贈られる“木下藤吉郎賞”、後輩を積極的にフォローした先輩に贈られる“勝新太郎賞”など、ACCSならではの個性的な項目も並びます。

「新しく入ってきた人をみんなでサポートするACCSの文化が好きで、それを自分でも実践していただけ」

という受賞の言葉もあり、たくさんの社員がうなずきました。

アイデアを生み出すための苦悩とチームづくり。現場主体の実行委員会

▲司会を務めたのは実行委員長であり企画責任者の柴田萌果(写真左)

▲司会を務めたのは実行委員長であり企画責任者の柴田萌果(写真左)

総会の出席者はおよそ100名。会場の手配と進行に加え、オープニングムービーやレクリエーションなどの出し物の段取りに至るまで、準備はすべて10名ほどの実行委員によって進められました。

企画責任者として現場を仕切ったのはセミナー事業部の柴田。

普段は士業やHR向けコンサルティングサービスのマーケティングセミナーの企画や、運営の責任者をしています。年200回ものセミナーや交流会を開催している実績をもとに、社内総会の企画も遂行していきました。

しかし、準備から当日に至るまでの様子を、柴田はこう振り返ります。

柴田 「実は、社員総会の話が出たとき、私は自分から責任者に立候補したんです。ただプロジェクトを進行していくにあたり、まず “アイデア不足 ”という壁にぶち当たりました」

そうした課題を打開するため柴田は、実行委員のメンバーへと入社したばかりの若手をアサイン。まさに“オンボーディング”されている側としてのフレッシュなアイデアを得ながら、企画を進めていきました。

柴田 「その後も、オンボーディングシステムの営業責任者や、イベント委員会のメンバー、広報担当などを巻き込み、少人数ながら役割分担ができていたおかげでなんとか乗り切ることができました。嬉しかったのは、委員会メンバーのひとりが “最優秀新人賞 ”に選ばれたことですね。誰が表彰されるかは毎年当日のお楽しみで、私も知らなかったんですよ(笑)」

こうして現場のスタッフが部署を越えてつくり上げた総会は、達成感と笑い、そしてこれからのエネルギーを社員一人ひとりにチャージして終了。志をともにした実行委員は、今後業務の上でも積極的につながっていくことを約束し、名残を惜しみながら解散したのでした。

柴田 「東京だけでなく、名古屋や大阪にもオフィスがあります。そうした全国のメンバーも含めて年に一度くらいは集まる場をこれからもつくっていきたいですね」

再オンボーディングとはエンゲージメントとパフォーマンスを向上させること

▲総会の最後には全社員が集まって集合写真

▲総会の最後には全社員が集まって集合写真

ACCSが掲げるオンボーディングには、新入社員のみを対象とする文言は含まれていません。これは当社が”Jungle”を開発する過程で、新入社員に対して実施されてきた研修やサポートが、あらゆる社員にとって有効であると判断したことによるもの。

たとえばどんなに優秀な社員でも、何年にもわたる勤務の中ではキャリアやプライベート、健康面に不安を抱えることがあります。それによって仕事へのモチベーションが一定に維持できないことも、責められるべきではありません。

ただ、ACCSは社員の抱える不安を個人の問題だと切り離し、見過ごしてしまうべきではないと考えています。

初心に返ること、足りないスキルを補うこと、そして改めて仲間と価値観を共有すること。今回実施された総会には、当社の考えるオンボーディングのすべてが凝縮されていました。

「“再オンボーディング”は功績を称え、つながりを深めるだけでなく、スキルアップの場であってほしい」

ACCSを育てた想いは今、“Jungle”というサービスに形を変えて飛び立ちました。ACCSもまた同じ場所にとどまるのではなく、エンゲージメントに加え、パフォーマンス向上につながる社員総会の開催と継続をもって、自社サービスの持つ可能性を自ら実現していこうとしています。

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