中国人の「爆買い」で賑わう銀座に勝谷誠彦が苦言 「目先のカネに飛びつくと後悔しますよ」
中華圏の旧正月に当たる「春節」。今年は2月24日まで7日間の大型連休となり、大勢の中国人や台湾人が海外を旅行している。日本も有力な目的地で、日本政府は1月から中国人向けのビザ発給条件を緩和し、観光客の呼び込みを図っている。
各メディアでも、中国人観光客が東京の繁華街で家電やブランド品などを大量購入する「爆買い(ばくがい)」を連日紹介しているが、これにコラムニストの勝谷誠彦氏がかみついた。23日朝の「スッキリ!」(日本テレビ系)で、こう発言している。
「銀座は目先のカネに飛びついてます。後悔しますよ」
ビアホールを託児所代わりに。注意すると逆ギレも
番組では中国人観光客が大型バスで東京・銀在に乗り入れ、買い物にいそしむ様子を紹介。玩具店は「ものすごく助かってます。お正月がもう1回来ている感じ」と頬を緩め、ビジネスホテルも通常料金の約3万円を5万4000円に値上げしたと明かす。百貨店近くのカバン店では、毎日500個のスーツケースが完売しているという。
その一方で目につくのが、彼らのマナーの悪さだ。VTRによると、銀座のテイクアウト専門のスイーツ店でケーキを買い、その場で包みを開いて食べ始めた中国人を注意すると、「このくらいは普通だ」と逆ギレされたという。
このほか、歩道の真ん中でカバンを開いたり、高級店の出入り口で子どもにビニール袋の中に放尿させたり。銀行のATMには「ここで飲食をしないで」という中国語の張り紙もあった。時間にもルーズだといい、バス会社も「平気で1時間以上の遅刻もよくある」と嘆く。
老舗ビアホールでは、日本人が並ぶ脇を、中国人観光客が平気で入ってくる例を紹介。さらに食事をした家族連れが、子どもだけを店内に置いて親が買い物に出かけてしまうケースが「結構多い」と明かしていた。
このレポートにテリー伊藤が「(中国では)普通の学校とかで、道徳の時間などにこういうことを教えているんですか」と尋ねたところ、勝谷氏は「ちょっといいですか」と発言を求め、滔々と持論を述べだした。
「いまさら教育しても直りません。こういう国だから孔子は『論語』というものを書いて、礼儀を大事にしようと言ったんだけど、いまだかつて何千年直ったことがない。中国にないのはマナーと民主主義です。永遠にないと思います、僕は」
テリー伊藤は「好影響」を指摘するが…
さらに勝谷氏は冒頭のように「銀座は後悔する」と述べ、安い人件費を求め中国に進出した日本企業が撤退していることをあげながら、カネ目当てで中国人を受け入ることのリスクを指摘した。
「日本の温泉地とか、いくつかの高級な場所で知ってますけど、(大勢の中国人観光客を受け入れていると)日本人が来なくなります。僕だって行きたくありません、こんな銀座は。どっちを選ぶか。目先のカネが欲しいのか」
勝谷氏は、カメラ目線で中国政府への批判も展開する。
「しかもこのカネは中国という共産党独裁の中で、下の人たちから吸い上げたカネで、ごく一部の人たちが持っているカネなんですよね。しかも一人っ子政策で、教育、しつけというものが全然なされていない。そういうカネを日本人として、集めてうれしいですか?」
これにはスタジオが静まり返ったが、テリー伊藤が「とはいっても(中国人観光客が日本に)来ることによって、日本という国を理解してくれて、本国に帰って『日本というのは素晴らしい』と言ってくれれば日中交流がよくなる」とフォローした。
しかし勝谷氏は「よくなりません」と断言し、「戦前から孫文や周恩来などさまざまな人たちが留学してきたが、日中関係はよくなりましたか?」とつなげた。
とはいえ2月は、日本の小売業にとって閑散期。この絶好のチャンスをみすみす逃すわけにはいかない。中国人観光客1人あたりの消費額は、外国人平均を8万円上回る約23万円。少子高齢化で国内需要が冷え込む中、数少ない成長が見込まれる分野だ。勝谷氏は「どっちを選ぶか」と言うが、カネ持ち中国人を取り込むビジネスは減らないのではないか。
あわせてよみたい:「中国人と思われたくない」香港市民が7割に増加
- チュンチエ―中国のおしょうがつ
-
- 発売元: 光村教育図書
- 価格: ¥ 1,512