自分の足にぴったり合う靴を選ぶというのは、意外と難しいものだ。しかし世の中、サイズの関係でほとんど選びようがない人もいる。
マツコ・デラックスさんが10月14日の「5時に夢中!」(TOKYOMX)に出演し、靴の選択肢がほとんど無い、いわゆる”デブ足”の悩みについて明かした。(文:okei)
店中のスニーカーを履くも全滅、「もうこれ以上サイズないですって言われて」
番組では、栃木県・下野新聞の連載記事を紹介。パンプスを選ぶとき、輸入スニーカーと同じサイズを選ぶと失敗する可能性があるという内容だ。国産の革靴は爪先に「捨て寸」という1センチ程の余裕をもたせたサイズで表示されているため、23センチのつもりが実際は24センチ、ということが起こり得るという。
これにマツコさんは、「普通の足の大きさだったら、ああこれちょっと大きいな、みたいのがあるんだろうけど」として、「私なんかは逆に、長さはそんなでもないんですけど、いわゆるデブ足なので。だんびろ甲高の」と、自らの足の大きさについて説明。実際は27~28ぐらいだが、「30センチぐらいの靴じゃないと入らないわけですよ」と明かした上で、
「だから私ね、可愛い靴、履けないの」
と、急に訴えるような口調で悲しみを語りだした。
ショックだったのが、アシックスのオニツカタイガーを試し履きしたときだという。このスニーカーのラインナップはマツコさんにとって幅が細く、店にある靴を全部履いたものの、全部きつくて入らなかったそうだ。「だから恥ずかしかった~」「もうないです、これ以上のサイズって言われて」と苦笑いで振り返っていた。
マツコさんは、高校生のときから「レッドウイングを履き潰して4、5足で20年生きた」とのこと。レッドウイングはアメリカの靴メーカーで、ごつい作りのレザーブーツなどで知られている。甲高幅広の人にはうってつけの素敵な靴だが、「可愛い」という感じではない。
「足だけは細い方がいいよ。太ってもいいんだ。足だけは細く……」
ところが最近、年齢のせいか、レッドウイングだと重くて1センチくらいの段差でつまずくようになってしまったそう。そのため急にスニーカーにして、ちょっとスニーカーブームのようなことになってるとのことだ。ところが、
「可愛いの買おうかなと思うけど、ことごとく入らない。だいたい紺かグレー(入るのが)」
と再び苦笑いで肩を落としていた。
マツコさんは、「だから、こんな悩みを持ってるうちが華よ」と冒頭の記事に言及。1センチの違いで云々いっていられるのはまだ幸せ、ということだろう。急に真顔になって、
「あのね、太ってもいい。足だけは細くいなさい」
「足だけは細い方がいいよ。太ってもいいんだ。足だけは細く……」
と力説していた。マツコさんの神妙な表情に、スタジオは笑いに包まれていた。
私事で恐縮だが、筆者も背が低い割に足が大きく、マツコさんの悲しみがよくわかる。華奢で可愛いデザインはほぼ入らず、靴屋の店頭で何度涙を飲んだことか。子どもの頃、親がケチってサイズの大きい靴ばかり買っていたせいで足が大きくなったのではないかと密かに思っているが、関係ないだろうか。