タレントのりゅうちぇるさんが6月26日、”イクメン”という呼び方に憤りをあらわにした。りゅうちぇるさんはこの日、多様性をテーマとしたオンラインシンポジウム「個性を生かし合う世界へ~コロナによって多様性の未来はどうなる?~」(P&GジャパンとAMP共催)に登壇。
男性の育児参加について、「イクメンって言葉が先走ってしまって、親で当たり前のことなのにパパがしただけで褒められる」と語った。自身は「イクメン オブ ザ イヤー 2018」を受賞したが、
「(受賞した)その日の一日すっごいモヤモヤしてて、PRイベント中も天狗タレントに思われたくらい『なんでこんなので表彰されるんだろう』って」
と明かす。イクメンについて「当たり前のことなのに、なんでこんなこと言われなきゃいけないんだろう」と声を強めた。
「逆にパパとしてのプライドがズタズタっとされた」
りゅうちぇるさんは結婚するときや子どもが生まれた際に、「若いのに」「派手なくせに」などと言われたという。
「その中ですごく覚悟と愛をもって育てるんだって親になって、子どもに成長させてもらって今すごく幸せ」
“イクメン”について、
「当たり前のことをしてるのに表彰されるって、それが逆に僕のパパとしてのプライドがズタズタっとされた気分っていうか。自分は覚悟をもって取り組んでいるのに、男としてパパとしてなめられたくないという気持ちになったんです」
改めてりゅうちぇるさんは「イクメンって言葉は好きじゃない」と述べた上で、「親だったら、2人で子作りしたわけですから、当たり前のことで子育てはしなきゃいけない」とコメントした。
一方、自身の育児経験から「パパがオムツ替えできる公共の施設がない」と、設備の問題で父親が育児を行いづらい問題点があると指摘。「『パパが子育てしてくれない』とかあるけど、まず日本からしやすいように」働きかけて欲しいと訴えた。
「女性○○」という呼び方にも違和感
また、女性が活躍すると、”女性”議員や”女”社長などと言われることについて、「もしかしたら何も意識せず、褒め称えるために言ってるのかもしれないけど、やっぱりそれって違うよねって」と無意識の偏見があることを挙げる。
「そこについては疑問があるし、僕は人前に出るお仕事をさせてもらっているので、自分のために、みんなのために、世の中が変わっていくために、個性的な部分がある人でも活躍できるように言っていきたいと思います」
ただ、「それで仕事も減るかと心配したこともあるんですけど」とこぼす。しかし、自身が発言を続けることで、自分の考えていることに近い人に出会ったり、仕事に繋がったりしていると話した。