中川 真理子「経営企画は、ステークホルダーとの関係構築とディレクションが要」 | キャリコネニュース
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中川 真理子「経営企画は、ステークホルダーとの関係構築とディレクションが要」

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SHOWROOMの資金調達を担当したコーポレート本部・経営企画グループの中川 真理子は、DeNAから出向する形で当社にジョインしました。黎明期の当社を見続けてきた中川が、これまでの経歴から会社の独立に向けた意気込みまでを語ります。【talentbookで読む】

新卒で通信業界の新規参入プロジェクトに参画

SHOWROOMは2019年11月、電通やニッポン放送、ドリームインキュベータなどの7社から、31億円の資金調達及びDeNA保有株の相対譲渡を実施しました。第二創業期に向けて大きく舵を切ったこの成長フェーズで、資金調達のために奔走していたのがコーポレート本部経営企画グループの中川真理子でした。

中川は2018年10月にDeNAからの出向社員としてジョイン、業績管理及び調達関連の業務を担当してきました。当初は業績改善をメインとし調達と事業への投資を繰り返して、創業期の経営を安定させる重要な役割を担います。

中川は当社に転職する前、2社で経験を積んでいました。

中川 「子どもの頃から、テレビやラジオよりも寝る間を惜しんで読書に夢中になっていました。大学は文学部に進学しましたが、本をビジネスと直結させることは考えてなかったので、出版業界ではなくIT系の企業をメインに受けていました。

新卒で通信企業に入社したとき、その会社が通信業界に新規参入するタイミングだったんです。そこでは立ち上げ準備や顧客のサポート、顧客の契約・解約の数値管理などをしました」

働くなかで仲間や事業のサポート役に回りたいという想いが湧き上がってきた中川は、スキルアップも兼ねて転職活動をはじめ、DeNAと出会います。面接で話した社員の人柄に惹かれ、入社したいと思うようになりました。

また一人前のスキルセットを持った自立した社員が続々と参画していた環境にも魅力を感じ、転職します。一定の裁量をもって働ける自由度の高い社風に、中川は溶け込んでいきました。

サービスへのアツい想いが溢れる当社に惹かれ正社員に

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中川がDeNAに入社した頃、モバゲー健全化について議論が展開されていた時期で、サービスの全体の健全性向上に向けた業務を担当していました。約1年後、モバゲーの企画担当に異動します。

その後、サービスの業績管理を主なミッションとした経営管理部へと異動し、オークションサービスの「モバオク」や決済代行の「ペイジェント」、野球の「DeNAベイスターズ」など、ゲーム以外の事業の担当を受け持つことが増えていきました。

そのときに業績管理の一貫で担当するようになったのが、DeNAの子会社であるSHOWROOMでした。

中川 「2016年ごろ、SHOWROOMは渋谷ヒカリエにある小さな執務スペースを借りて、そこに30名ほどの社員が働いていました。当時はアイドルたちがメインに配信しており、AKB48グループとの取り組みも本格的に動き出し始めた時期だったと思います。

その当時は週に一度定例会議に参加していました。前田や社員のみんなが議論している様子が印象に残っています。メンバーも少なく若い人たちばかりでしたが、誰もがサービスに強い思い入れを持って働いていました」

中川は他の子会社も含め、管理会計に関する仕事を担当。スキル・経験が豊富なメンバーに囲まれ、コミュニケーションの取り方を含め、はじめての会計業務を学んでいきました。

しかし経験の浅い領域に慣れず、当初はミスも頻発。「この仕事に向いてないな」と落ち込んだときもあったといいます。

中川 「何が足りないのか、どうすれば効率よく業務を回せるのか、試行錯誤しながら考える日々。SHOWROOMのような子会社を担当する場合は、常に相手が求めることを考えながら業務を進めることを心がけていました」

当初は子会社への出向というかたちで当社で働いていた中川でしたが、展開するSHOWROOMの事業に魅力を感じ、2018年には社員として携わるようになります。

会社のために、何としてでも資金調達を成功させたかった

仕事にも慣れてきた2019年、中川は初めての大型資金調達の準備をチームのメンバーと協力し進め始めました。

資金調達関連の業務に関わっているときは、「仮に明日会社に来れなくなっても、後悔のない働き方をしよう」と思うほど、神経を張り詰めて働いていたといいます。

会社のみんなや代表の前田、株主のみなさんの期待に応えたい──自分の落ち度でプロジェクトが失敗することはなんとしてでも避けたいと思っていた中川は、調達が成功するまで、敢えて自分を追い込んで働いていました。

中川 「デューデリジェンス(投資先の価値やリスクを調査すること)を受け、自分の会社にバリュエーション(企業価値評価)が付いたことも、複数の株主のみなさんとお話しさせていただき、契約などの交渉の窓口となったこともはじめてでした。

チームメンバーの支えもあり、学べる環境のもとで資金調達の一連の業務を担当出来たことは恵まれていたと思います。 これまでの経験も総動員しながら、進めることを意識していました」

これまでの経験から、経営企画で大切なのは何よりもディレクションであると考えるようになりました。

中川 「今回の資金調達を通して、株主の皆様や、SHOWROOMに対して期待を持ってくださっている皆様の意見を聞くことが出来ました。また、社内のメンバーがモチベーションを持って働ける環境を作れるよう、みんなが進みたい方向にアシスト出来ればと思っています」

上場を視野に業務の専門性を極めたい

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第二創業期に突入したSHOWROOMは登録者数が300万人を突破しており、新たなサービスが2020年春以降にスタート。社内のリソースとうまく連携してより良いサービスを作ろうと、社内の士気も高まっている状況です。

2020年も激動の当社で、中川は「資金調達及びファイナンスの専門性を高めていきたい」と目標を語ります。公開1on1では、代表の前田から「実践の回数を増やして、ひとつの専門性を磨いてほしい。そうするとすべてが好循環に回っていくから」とアドバイスをもらいました。

中川 「これまでは目の前の資金調達を成功させるために必死でしたが、今は親会社からの独立に向けて動いています。今後は自社だけでなく株主やステークホルダーの皆様への還元も視野に、もう一段階上の目線に立って動いていきたいです。

上場やさらに大きな資金調達も目指して、これまでのように周りとコミュニケーションも取りつつ、会社の成長にコミットしていきたいと考えています」

経営企画の仕事は、会計ソフトなどを活用すればオフィスに行かずとも作業ができます。しかし仕事を進める上で、数字は判断材料のひとつでしかありません。

中川 「SHOWROOMでの経験を通して学んだ中で、現在の経営状況やステークホルダーとの関係性、経営資源を活用しながら、何に投資をしていくのか判断する。PCがあれば完結する仕事が多い中で、経営企画こそ周りとのコミュニケーションを積み重ねて進めることが必要な、地道な仕事が重要だと実感しています」

今回の資金調達を通して、大手企業との連携もスムーズに進みはじめました。双方にとってメリットになるシナジーを生み出すために──ひとつ上のフェーズに向けて走り出したSHOWROOMは、これからも中川に全幅の信頼をよせています。

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