「私にしかできないデザインを開拓していきたい」新卒デザイナーが見つけた道 | キャリコネニュース
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「私にしかできないデザインを開拓していきたい」新卒デザイナーが見つけた道

▲高校の卒業制作(左)と大学の卒業制作(右)

▲高校の卒業制作(左)と大学の卒業制作(右)

キュービック初の新卒デザイナーとして、2019年10月からインターン、2020年4月から社員として勤務する重田 奈々帆。現在は3人の同期とチームワークを駆使して、日々業務に取り組んでいます。そんな彼女がデザイナーを目指した中学時代の原点から、キュービックでの現在、そして目標を語ります。【talentbookで読む】

デザイナーを目指す原点は、中学で抱いたひとつの問い

現在、私は、社会人として必要な知識やデザイナーとしての基礎を学んでいます。

私がデザイナーを目指すことに決めたのは、中学時代の友人の一言でした。当時からなんとなく絵を描くことが好きだった私は、周りからも“美術が得意な子”と思われていました。

ある日、友人が画用紙工作に色付けしたいので「カラーペンを貸してほしい」と訪ねてきて、持っていたカラーペンを全色貸しました。すると、その友人は適当に並べたペンを端から使うだけで配色をまったく意識せずに塗りはじめてしまったんです。それを見た私は、つい色の組み合わせのアドバイスしました。

それをきっかけに友人と美術やデザインの話になり「なぜ世の中に美術やデザインが必要なのか、アートに関心のない人からすれば塗ってしまえば同じではないのか」という問いを投げ掛けられました。そのとき、友人を納得させられるような答えが思いつかず、自分が好きな分野なのに語ることができなかった悔しさを感じました。

以降、その問いの答えを自らデザイナーになることで探していきたいと思い、デザイナーを目指すことを決意しました。

高校では、芸術に関する専門学科を設置している高校で美術以外の芸術の感性も習得し、その後、武蔵野美術大学に進学。専門的な技術と思考を習得しました。

大学ではプロダクトデザインのゼミに入り、パッケージやブランディングの作品をつくっていました。

そんな中、大学1、2年生のときに参加した学園祭の実行委員会でコトづくりの楽しさを知り、UXデザインにも少し興味を持ちました。私の大学時代につくっていた作品は技術よりもアイデアのおもしろさを重視していて、それが破綻しないように物語を付けているのが武器でした。

とはいえ、圧倒的なスキルや考えを持つ第一線で活躍する先生・先輩後輩がたくさんいる中で、周りと比較して落ち込んだり、自分らしさを見失い悩んだりした時期もありました。ですが、まだまだやれることがある信じて上を目指し、一直線にデザイナーへの憧れを持ち続けていました。

キュービックとの出会い。雰囲気の違いが決め手

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私がキュービックと出会ったのは、VIVIVITというポートフォリオサイトに登録していて会社からスカウトメッセージが来たことがきっかけです。それまでは、大学の先輩の就職先や憧れのデザイナーの会社を調べてESを送る、という方法で就職活動を進めていましたがうまくいかず……

なかなか就職が決まらないことにより、自信がなくなり、どんどん遠慮がちになっていきました。

そんなときに、キュービックからVIVIVITのスカウトメッセージをもらい、まずは話を聞くだけでも…と遊びに行ったことがきっかけで面接を受け、選考を兼ねた短期インターンシップに参加したんです。

短期インターンシップでは1週間でサイトを丸々制作する課題が出ました。

これまでも他社の短期インターンシップに参加したことはありましたが、カリキュラムはインターンシップ用につくられたあくまで“体験版”のような形で、カリキュラムの中で目立った人が選考を通過しやすい雰囲気でした。

その雰囲気が私は苦手で……もっとちゃんと、私のアイデアをじっくり聞いてほしいと思っていました。キュービックの選考では、1週間の中で社員にインタビューしながらインサイトを深掘り、プラットフォームを改善、最終的にチームへのプレゼンも含まれていて、かなり実業務と近く、骨の折れる内容でした。

目立った人が選考を通過しやすい雰囲気はなく、その場しのぎでは太刀打ちできない空気感。

自分のアイデアをこれでもかと深掘りながら質問されたことは初めてだったので、終わるころには自分の意見をしっかり言語化して伝えるクセが付いていました。ほかの参加メンバーも、それぞれが能動的に動き、励まし合う仲間として最後まで走り抜けられたのがとても印象的でした。

ただ内定をもらうためだけではなく、インターンシップで実践した思考を持ち帰ろうとする意思がメンバー全体にありました。

インターンから社員へ。デザイナーとしてのスタート

▲短期インターン中の一コマ

▲短期インターン中の一コマ

短期インターンをへて、9月ごろに内定をもらってからは、内定者インターンとして半年間勤務しました。インターンとはいえ、半年後には社員として働くことが決まっているので、ここからが実質プロとしてスタートだと身が引き締まりました。

キュービックのインターンは、まずキュービックの新人インターン研修プログラムを受けてから現場入りするのですが、内容のレベルの高さに驚きました。

中でもマーケターの知識をつけるカリキュラムでは、用語がひとつもわからず理解するのに相当時間がかかり、正直くじけました。

また、現場に配属されてからも初歩的なツールの使い方やレイアウトがうまくいかず、これまで身に付けたと思っていた技術が全然通用しなかったことに相当落ち込みました。

半年間のインターン期間は、アマチュアからプロのモチベーションに変わる準備期間だったように思います。まだまだ一人前とは呼べませんが、私の中でその半年は一人前に近づくためのとても重要な時間でした。

4月からはインターンから社員に肩書きが代わり、よりいっそうデザイナーとしての自覚が強くなりました。インターンをしていなかったデザイナー同期2人も合流し業務がスタート。キュービックでは新卒でのデザイナー採用が創業以来初めてなので、何かと注目してもらってます。

とても嬉しい反面、早く結果を残して貢献したいというプレッシャーも感じています。ただ同期のデザイナーが3人いるおかげで、アイディアは三者三様。ひとりでは思いつかなかったアイデアが次々生まれるので、毎日本当に心強いんです。研修を行いながらさっそく3人だけで社内プロジェクトにも参加する機会があったのですが、3人とも経験のない課題でとても苦戦しました。

「新人だから」といってクオリティは下げたくないと最後まで細部にこだわり抜き、初めてのチーム作業に四苦八苦しながらもやり遂げました。

上司に迷惑をたくさん掛けながらも、なんとか初仕事として出来上がったサイトを見て、良くも悪くもドキドキしていました。

“どんな制作物も画面の向こう側のユーザーに届くまで責任を持たなければいけない”

このプロジェクトを通し、オンライン環境とは思えないほどチームワークが良くなり、今後も生かしたい強みになりました。

仕事の上流から携わる最強のデザイナーへ

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長年の憧れを実現してやっとデザイナーという職業に就きましたが、ただの“デザイン好きなデザイナー”で終わりたくないと思っています。

デザイン事務所や代理店のデザイナーの中にはデザインだけを考えて仕事をする事も多いですが、キュービック出身のデザイナーとして「マーケティングの知識もあるデザイナー」を目指します。デザインのかっこよさだけでなく、誰もが納得できるデザインをしていきたい。

マーケターが戦略を立てて数字を操るように、デザイナーもマーケターの意図をくみ取り、制作の上流から関わっていきたいと思っています。

これまで出会ってきた友人は、なるべくして芸術家やデザイナーになったような才能あふれる人ばかり。自分には、そんな天性の才能はありませんでした。

天才でないからといって諦めるのも悔しいので、私にしかできない分野を開拓したい。そんな想いから、技術は努力でカバーしほかのデザイナーがやっていなさそうなアイデアを身に付けて「そんなこともできるの?」と驚かれる“最強のデザイナー”として業界全体も引っ張っていけるような存在を目標としています。

社会人になり、自分自身どうありたいかという信念に変化がありました。

ひとつめに「素直で正直であること」。

遠慮がちだった自分の主張を言語化してきちんと表現することで、自分らしいアイデアを知ってもらう。

二つめに「自分の直感を信じること」。

マーケターとしての分析による裏付けも理解しつつ、素直な気持ちでかっこいいと思うものづくりの感性も信じていたい。

今、中学時代のように「なぜ世の中に美術やデザインが必要なのか」という問いを投げ掛けられられたら「美術は日々を切り取った感情のアウトプット、デザインは生活をスムーズに暮らすための設計」と答えます。今こうして見ているサイトも、何人もの人がレイアウトや記事を考え、つくり、組み立てることで、読みやすいように整えられていますが、違和感を感じさせないくらい自然に設計することは簡単なことではありません。

だからこそ、私たちデザイナーという職業が必要とされるのです。

私のデザイナーとしての道は始まったばかりです。いつか画面の向こう側の皆さんが「これ重田がつくったの?!」と驚くようなものに携わる一人前のデザイナーなるべく、日々前進していきます。

株式会社キュービック

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