転職を検討する上で、「その会社がブラック企業か、ホワイト企業か」ということ。現在、働いている会社がブラックであれば、なおさら「次こそはホワイト企業へ!」と願うものだろう。
ブラック企業とホワイト企業には、具体的にどのような違いが存在しているのだろうか。
キャリコネに寄せられた口コミを参考に、ブラック企業とホワイト企業、それぞれの特徴や違いについて分析していこう。
「長時間労働の常態化」「ハラスメントの蔓延」ブラック企業の特徴
「早朝から深夜までの労働と、少ない休日には社長からの宿題で体を休める時間が取れませんでした。 」(代理店営業、20代後半、女性、正社員、年収350万円)
「休日の少なさ、サービス残業の多さ、福利厚生の少なさ、求人票の虚偽など挙げればきりがありません。はっきり言ってブラック企業以外の何者でもないと感じ、退職しました。」(法人営業、20代前半、男性、正社員、年収250万円)
「お客様の前で怒鳴られることもあります。暴言をお客様の目の前でいくら部下でも問題があると思います。仕事中泣いている人がいるのは日常茶飯事でみんな見て見ぬふり状態。辞める際も、わたしには直接やめる事言わなかったのね。や、あなたの出身校からはもう採用しない!など言われました。」(物流サービス、20代前半、女性、契約社員、年収230万円)
「具体的には最初の3か月を雇用契約ではないと見せかけるために、雇い入れ時に労基法で義務付けられている就業規則を見せない。土日休み(祝日は出勤)で年間休日数105日間のフルタイム勤務にも関らず、最初の3か月間は健康保険、厚生年金に加入させない。」(物流サービス、40代前半、男性、契約社員、年収240万円)
これらの口コミからわかるブラック企業の特徴は、以下のとおりである。
・長時間労働の常態化
・サービス残業
・モラハラやパワハラの蔓延
・求人票における虚偽記載
・都合の悪い事実は、徹底的に隠ぺい
ブラック企業にもさまざまなパターンが存在するが、これらの項目に当てはまる点が多ければ多いほど、ブラック率は高めだと言えるだろう。
「有給が取れる」「プライベートとの両立が可能!」ホワイト企業の特徴
「女性は長く働きやすい職場だと思う。福利厚生も抜群に整っていることはもちろん、時短勤務や産休育休制度も整っており、非常にホワイト企業だと感じた。」(営業事務・管理事務、20代前半、女性、正社員、年収400万円)
「残業は部署により異なるが全般的に30時間以内を死守しており、非常にワークライフバランスが取れた企業。分業も進み、有給消化率も全社で85%を掲げている。」(営業、40代前半、男性、正社員、年収1,200万円)
「年一回以上は上司との面談があり、困り事へのアドバイスや相談に親身に応じてくれる。また時間が足りなければ別途時間を設けてくれる。」(技術関連職、30代後半、男性、正社員、年収380万円)
「取り残した有給休暇を積み立てる制度などがあります。子供のお迎えの為の早退なども文句を言われないので共働きの人には良い会社だと思います。」(CGデザイナー、40代前半、男性、正社員、年収650万円)
口コミからわかるホワイト企業の特徴は、以下のとおりである。
・働く時間が長くなりすぎない
・家庭や育児と、仕事を両立させる仕組みが整っている
・有給がしっかりととれる
・社内の風通しがよく、困りごとを相談しやすい雰囲気がある
ブラック企業とは対照的に、働く人にとって快適な条件が並ぶ結果となった。
「求人票」ですべてがわかる!ブラック企業とホワイト企業の見分け方
ブラック企業とホワイト企業ーー。それぞれの特徴を踏まえた上で、気になるのが「ではどう見極めるのか」という点である。転職で失敗しないためには、その会社に入る前に、いったいどちらなのかを判断することが重要なのだ。
両者を見極める際に、ヒントの一つになってくれるのが、求人票である。有給取得率や離職率など、会社にとって不都合にもなりかねない情報まで公開されている企業は、風通しがよく、ホワイト企業である可能性も高いと言えるだろう。
一方でブラック企業の体質は基本的に「隠ぺい」である。求人票に具体的な数字を掲載せず、「夢が叶う!」「実力が評価につながる」「アットホームな雰囲気」など、抽象的な表現に終始するケースも少なくない。
「もっと見極めの精度を高めたい!」と思ったときには、実際にその職場で働いている人の口コミをチェックしてみると良いだろう。生の声を取り入れることが、ブラック企業とホワイト企業の見極めにつながるだろう。
求人サイトの中には、とにかく掲載数が多いことをアピールするところも少なくない。しかし数が多くなり、1件当たりの情報量が少なくなれば、ブラック企業が紛れ込んでいる可能性も否定できないだろう。
『キャリコネ転職」なら、ホワイト企業の求人だけを厳選して掲載している。見極めに自信がないときには、ぜひ活用してみてはいかがだろうか。