転職すると、以前勤めていた職場の文化がいかに非常識だったかに気付くことがある。ガールズちゃんねるに11月7日、「これまで働いた会社の変な風習教えてください」というトピックが立った。
「誰かが帰るまで帰っちゃいけない空気。残業代がない、仕事が終わる時間が決まってない会社でした」
「タイムカード切る前に、例え就業時間が過ぎていても、上司が残っていたら必ず『何かお手伝いできることありますか?』と聞くこと」
自分のタイミングで退社できない会社は多そうだ。「残業は自分が悪いから『無賃でいいのでやらせて下さい』と言うよう要求された」といった声もみられるように、定時を過ぎた後でも当然のごとく働かされるケースは多かった。(文:石川祐介)
同僚の誕生日に「みんなで無言でケーキを食べる」
このほか、結婚や妊娠に関する女性特有の風習に頭を抱える人も多くみられた。
「妊娠は先輩が先という奇妙な暗黙の習慣」
「一番上でアラサーの女の先輩が結婚話をする度に『ま、最初に結婚するのは私だけどね』と暗に私より先に男出来て結婚するなんて許さないと牽制していた」
女性社員の序列に厳しい会社も多いのだろうか。結婚や出産は”先輩から”という風習のある会社は複数あるようだが、明らかに人権侵害である。
「下の人が先輩方の弁当をレンジで温めてあげる。カップラーメンだったら作って差し上げる」
「同じ課の人の誕生日には、1番下っ端がその人の好みのケーキを買ってきてみんなでさ食べてお祝い。普段からみんな、仲悪いくせになぜかみんなで無言でケーキを食べる」
また、後輩が面倒事を押し付けられるケースも多い。性別や年齢によって理不尽な役割を強いられることは、悪しき風習と言っても良いだろう。
「ボーナスが出たら社長にお礼のメール」
さまざまな風習が散見された中、とりわけ”感謝”を強要するものが相次いだ。
「ボーナス出たら社長にお礼のメール必須」
「会社の行事の費用は食事会も全て会社負担。それはよくあることかもだけど、終わったら必ず全員が一人ずつ社長にきっちりお礼を言うこと、という暗黙の約束事があった」
感謝を求める社長は「働かせてやってる」という意識が根強いのだろうか。
「めちゃくちゃブラックなのに『毎日感謝して仕事をしましょう』みたいな決まりごと五箇条みたいのが休憩室の扉に貼られてた」といったコメントもあったように、どれだけ劣悪な労働環境であっても経営者に罪の意識はなく、自分は感謝されるべき存在と思い込んでいるのかもしれない。
「社長をお父さん、奥様をお母さんと呼んでました」
「半年に一度社長が持ってくる鼻毛ワックスで鼻毛を抜く日がある」
他にも、冗談みたいな風習のある会社すら存在した。今の職場で働くことにつらさを覚えてしまうのは、会社独特の風習が影響している可能性もある。労基法を無視している完全ブラックなケースもあるだろう。外に目を向け、自分の職場を常に客観的に見る視点を持っていたい。