経団連が採用スケジュールの指針を画策するのは2020年卒が最後となるが、企業の採用活動は前年より前倒しとなっている。内々定出し開始のピークは「4月」(31.3%)で、5月までに内々定を出し始めている企業が合計73.1%となった。
内々定辞退の対策についても聞いた。最も多かったのは「懇親会(飲み会)の実施」(75.1%)で、前年より10.1ポイント増加した。2017年卒から増加傾向にあり、上場企業では82.4%が実施を予定している。
2位以降、「誓約書の提出」(50.1%)、「定期的なメール連絡」(39.5%)、「人事との面談」(36.5%)、「先輩との面談」(32.7%)、「社内見学・工場見学」(29.4%)、「内々定式」(25.4%)、「社内報の送付」(24.2%)、「研修(講義やワーク)」(19.4%)、「社内行事への参加」(18.8%)と続く。
OB・OG訪問を受け入れている企業は47.1%にのぼった。受け入れ理由として、「現場社員と話すことで仕事内容を理解してもらうため」(70.3%)、「現場社員と話すことで社風を理解してもらうため」(69.1%)という企業が多かった。
同社社長室リサーチ&マーケティング部 栗田卓也部長は「昨今、OB・OG訪問に関する誠に遺憾なニュースが多いが、企業側は規律やルールの遵守を徹底し、働く社員の本音を聞ける機会が奪われないようにすることが必要」とコメントしている。