マイナビは5月28日、「2020年卒 マイナビ大学生Uターン・地元就職に関する調査」の結果を発表した。調査は今年3~4月に実施し、大学生7734人から回答を得た。
「卒業した高校の所在地」と「最も働きたい都道府県」が一致する”地元就職希望率”は全国平均49.8%で、前年を1ポイント下回った。調査開始の2012年卒(63.3%)から比較すると、13.5ポイントの減少となり、初めて5割を下回った。
地元就職を希望しない人で、「将来的にも考えていない」が4割
地元就職希望率の減少が大きかった上位3エリアは、「東北」(51%、調査開始から25.7ポイント減)、「四国」(43.9%、19.7ポイント減)、「中国」(53.1%、18.9ポイント減)。
また地元大学に進学した学生の地元就職希望率69.4%だが、地元外の大学に進学した学生33.4%で、いずれも、この9年で減少している。地方における人材確保が課題となる一方で、学生の都心志向がますます進んでいるようだ。
地元外の大学進学者に「地元企業への就職活動で最も障害に感じること」を聞くと、最も多かったのは「地元までの交通費」(26%)となった。2位以降、「地元までの距離・時間」(14.4%)、「やりたい仕事がない」(13.3%)、「地元企業の数が少ない」(10.8%)と続く。
地元就職を「希望しない」人で、「将来的にも地元就職を考えていない」と回答した人が40.7%。しかし「分からない」が48.1%で、半数は未定のようだ。現在、地元への就職について就職活動の「費用・距離・時間」がネックになっている。
同社は「今後はWEB面接など、距離の制限なく就職活動をできる環境整備が重要なポイントとなりそう」とコメントしている。