同社ではこれまで、地域社員であれば19万円、全国社員や本部職であれば21万円など、業種ごとに最低給与額が決まっていた。今回の制度によりこれを廃止し、個人の能力によって給与が決まることになる。海外責任者候補の場合、TOEICのスコアも評価基準になるが、
「TOEICのスコアが良くてもコミュニケーションが取れない場合がある。海外責任者は現地スタッフと会話でコミュニケーションするので、それでは困る。そうした事態を防ぐため、弊社で独自の試験を行い、その成績と併せて評価する予定」
だという。
新卒で年収600万円は夢のある話だが、「あくまで例ですが、海外経験があり2か国語、3か国語が堪能、または在学中に取るのが難しい資格を持っているなど、なにか突出した経験を持った方を想定しています」とも明かす。
語学力や資格などは、中途採用であれば優遇されるのが当たり前であるのに、新卒採用では一律で評価されてしまうことがフェアではないと感じていたという。同社では内定後、希望者のみのインターンを行っており、年収600万円を狙うにはこれに参加することも条件になってくる。インターンでの働きぶりを見て、初任給が決定する。
既にインターンをしている学生からは、制度について「気合が入る」と好感触だという。社員からも、「まだ小さな会社なので、こういった取り組みで弊社を知ってもらい、優秀な学生さんに来てもらえたら、とポジティブな反応が多い」と明かした。