DXCの新設コンサルチームのメンバーが断言 「新しいことをやりたい、と胸を張って言える人がこの会社には合っている」
世界70カ国以上で事業を展開し、FORTUNE 500に名を連ねる大企業をITサービスで支援するDXCテクノロジー。日本ではDXCテクノロジー・ジャパン(以下DXC)の知名度は高くありませんが、大企業との継続的な取引を行う「知る人ぞ知る」BtoB企業です。
安定的なシステム運用で高い評価を得ている会社ですが、設立5年目を機に事業環境の変化に対応したサービスを提供すべく新しいチームを立ち上げるなど、「攻めの姿勢」が見られます。社内の状況はどうなっているのか。ビジネスコンサルタントのTさんに、魅力的な社風や働く環境について語ってもらいました。
設立5年目で「アドバイザリーコンサルティング」のチームを新設
――Tさんは現在、どんなお仕事をされているのですか。
DXCは今年3月に「アドバイザリーコンサルティング」という組織を立ち上げましたが、そのイニシャルメンバーとして働いています。プロジェクトの上流からビジネス領域を拡大していけるよう、お客様の戦略的なパートナーとしてコンサルティングサービスを提供しています。
DXCは2017年、ヒューレット・パッカード エンタープライズのITサービス部門と、米国のITサービス大手CSCが合併して設立された会社です。そこから5年経って、「アドバイザリーによるプラクティス志向の普及促進」という「第三の変革」を掲げており、新しいチームはまさにそのミッションを担っています。
プラクティスとは、DXCがこれまで世界中で提供してきたさまざまなノウハウやナレッジを標準化した、カスタマイズ可能なフレームワークのことです。
――まさにできたての組織で働いているということですね。
これまで当社には、技術系のITコンサルタントや、特定の業界に通じているインダストリーコンサルタントはいたのですが、いわゆる業務系や戦略系のコンサルタントはいませんでした。そこで、その領域の経験を持つ私のような人間が外部から入って、新しい組織を立ち上げたところです。
実は私もまだ、入社して半年くらいしか経っていません。しかし中身の濃い時間を過ごす中で、DXCのことはかなり理解できるようになっていますし、自分にとってとてもいい職場だということは日々感じているところです。
――以前はどんなお仕事をされてきたんですか。
大手エネルギー企業の技術者として仕事をしていましたが、電力自由化と同時に営業部門に移りました。その後、電力小売会社を経て、数十人規模の総合コンサルティング会社に転職し、そこで経営戦略から業務コンサル、泥臭いエグゼキューションまで幅広い経験を積ませてもらいました。
さらにそこから、とある外資系企業の再生可能エネルギーを使った電力小売事業の立ち上げに携わった後、DXCから声をかけていただき転職した次第です。現在は電気、ガス、水道などのユーティリティ業界のコンサルタントをしています。
個人の裁量が大きく「身体は大手、動きはベンチャー」
――Tさんにとって、DXCはとても働きやすく、自分に合っている会社とのことですが、具体的にどういうところを魅力的に感じているのでしょうか。
まずは社風ですね。DXCには「大企業だけどベンチャー」というカルチャーがあります。
DXCテクノロジーには企業体力があります。グローバルの年間収益は約160億ドル、日本円にしておよそ2兆円にものぼります。世界70カ国以上で事業を展開し、多くの有名企業と取引。グループ全体の従業員数はおよそ13万人です。
大企業向けのITサービスが事業の中心ですので、顧客基盤が非常に安定しており、目先の利益だけにこだわらない中長期的な成長戦略が描けます。このあたりはやはり、ベンチャー企業や中堅・中小企業では望めない優位性がありますね。
その一方で、仕事の面では個人の裁量に任される部分が大きい。大手のような縛りや制約が少なく、能動的に「何がしたいか」「何ができるか」を自ら思考し、実行できる人がマッチしています。「身体は大手、動きはベンチャー」というイメージです。
――外資系では自由と引き換えに、自己責任を厳しく問われるのではないですか。
もちろん、数字の達成は厳しく求められますが、「ちょうどよい温度感」や「懐の深い自己実現機会」というカルチャーもあって、成果主義でありながら、同時にプロセスや個人の強みも尊重してくれます。個々の社員のどこに強みがあり、何を頑張ったのか、といったことは、とても細かく見てくれている気がしますね。
人を大切にしているところは、日系企業っぽいと思います。「パフォーマンスは外資、ハートは日系」といえるでしょうか。
「プライベートを優先すること」に肯定的な雰囲気がある
――社風以外には、どんな特徴があるでしょうか。
働き方については「縛られずに自由度が高い」ことですね。会社が「何をしなさい」でなく、社員が「何をしたいか」で動ける環境が多くあります。私もいろんな会社を見てきましたが、このサイズの会社でここまで自由にできる会社は、かなり珍しいのではないでしょうか。
「ワークライフバランスがとりやすい」という特徴もあります。フレックスタイム制はもちろん、リモートで働ける体制が整っています。時代にあった働き方ができる環境を今後も維持・改善しようとしています。
日本の会社だと「お休みいただきます」と言ったときに「えっ?」みたいな感じになることあるじゃないですか(笑)。そういうものは全くないですね。社内の空気も、家族などのプライベートを優先することに、とても肯定的です。
――根本的な何かが違うのでしょうか。
典型的な日本の企業では、監視することがマネジメントだと考えられていると思います。そうではなく、例えば営業にとっては数字として成果を出すことが仕事なんだから、それ以外のどうでもいいことに上司が口出しをする必要はないはずなんです。
DXCは、そのあたりの割り切りが非常に強いです。数字の達成はそれなりに厳しく求められますが、細かな監視などは一切ない。そういう意味では、本当に自由でベンチャーっぽくて、芯を食ったマネジメントをしているなと思います。
――DXなど成長市場で事業を行っているので、数字も上げやすいのかもしれません。
確かに社員にとって会社が「グロース(成長)モード」にあるということは、非常に重要です。IT業界は、コロナ禍の影響で一時は売上が下がりましたが、市場全体を長期的に見れば成長しているはずなんですよね。
日本においてはまだまだ規模の小さなDXCなら「売上を2倍にします」と言っても現実味があるし、それなりに夢がある。上を見て成長できるのがいいですね。コロナ禍やウクライナ情勢、円安などの影響で苦しい状況に追い込まれる企業も多い中、世界的に成長するDXの分野でポジティブに仕事ができています。
成長していると、コストダウンやダウンサイジングなどのネガティブな仕事に終始しなくて済むので、精神衛生的にもとてもいいです。目線を上げて前向きな挑戦をする雰囲気が出てきて、仕事に対して積極的に取り組むことができています。
「自分で考えて動きたい人」にはおすすめできる職場
――Tさんは西川社長とも直接コミュニケーションをよく取っているそうですね。
西川社長は営業畑の出身でチャレンジ精神が強く、あまり社長っぽくない人です。「それいいね、やってみよう」と新しいことへも挑戦するし、変化を好む志向が強い人です。「会社はトップの器以上の力が出ない」という言葉も耳にしますが、DXCの場合も、やはりトップのポジティブでフランクな性格が、社内の雰囲気に強く反映されています。
日本企業だけでなく外資コンサルティングファームにも何重もの階層がありますが、DXCにはありません。役員やマネージャーとメンバーとの隔たりもほとんどないですし、コミュニケーションによるロスが非常に少ないです。これは仕事のやりやすさにつながっていますね。レポートライン(報告・決済経路)が単純明確なところもベンチャー的で、日系大手には考えられないフラットさです。
――Tさんなら、どのようなキャリアを持った方に「うちでやってみたらどう?」といえると思いますか。
あくまでセールスやコンサルタントの立場からの意見ですが、とにかく「自分で考えて動きたい人」。その一言に尽きるような気がします。会社の体力を生かしながら「こういう領域で挑戦させてもらいたい」「やったことがないけどここを攻めに行きたい」と考えられる人の方が、この会社には合っています。
どんな会社で働いていても「こういう仕事してみたいな、できればいいな」と思うことがあるじゃないですか。でも、多くの場合は会社の規模や方針の制約があって実現するのは簡単ではない。そういうときに「大企業だけどベンチャー」のDXCで挑戦すればいいと思うのです。
過去に築いたコネクションを生かして「自分はこういうところに顧客がいるので、すぐ案件持ってこれます!」と言う人を見かけますが、そういうことをしても、いずれ限界が来るじゃないですか。それが一通り終わったら、また別の会社に転職して同じことをするのもどうなんでしょうか。
西川さんも、入社してきた人をつかまえて「ウチの色に変えてこい!(旧知の顧客の契約を切り替えてこい)」というような人ではありません。ただの経験の切り売りだけでやっていくんだったら、この会社じゃなくていいでしょう。それよりも「新しいことをやりたいので、この会社に来ました」と胸を張って言える人の方がDXCには合っています。