チャンスの神様を逃さない─チャレンジ精神と環境が後押しする若手MRの成長 | キャリコネニュース - Page 2
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チャンスの神様を逃さない─チャレンジ精神と環境が後押しする若手MRの成長

2020年に大日本住友製薬株式会社に入社した岡嶋 優衣は、就活時から中枢神経系の医療情報担当者(以下、MR)になると心に決めていました。 チャンスを逃さないように創意工夫しながら奮闘している岡嶋が、MRの仕事の醍醐味、やりがいについて語ります。【talentbookで読む】

丁寧なコミュニケーションが、関係づくりの肝となる

私は2021年現在、中枢神経系(以下、CNS)の専任MRとして、総合病院の神経内科の先生、精神病院やクリニックの精神科の先生を対象に、自社製品の医薬品情報を提供・収集しています。北陸CNS営業所に所属し、会社として注力している4品目の薬の適正使用の促進、そして医療従事者・患者さんにお役立ていただくことがミッションです。

北陸CNS営業所のメンバーは計8人、私は現在富山県呉西(ごせい)地区を担当しています。担当施設はおよそ30施設で、1日の訪問件数は平均すると1日3件ほどですが、電話やオンラインでお話しすることも多いです。先生はもちろんですが、担当施設のメディカルスタッフの方への情報提供・収集もおこなっています。

仕事をする上では、先生方とどれだけ仲良くなったとしても“自分はMRとして話をしている”というスタンスの線引きが重要だと考えています。仲良くなって、ちょっとした失礼も許されるだろうというような甘えが出ないように、丁寧なコミュニケーションを常に心掛けています。

こうして今、MRとして仕事をしていますが、薬に携わる仕事をしたいと思うようになったのは、高校時代まで遡ります。高校2年生のときにアメリカへ短期留学したのですが、その際にアメリカ在住の日本人研究者の方の話を聞く機会があったんです。その方はマラリアの薬やワクチンを開発していて、私に薬の重要性をお話ししてくれました。

「例えば、ワクチンができてもそれに耐性を持ったウイルスや菌が次々と出てきます。いたちごっこのようなものですが、新しいワクチンを作り続けなくてはなりません。それを止めてしまうと負けてしまいますから。新薬を開発することは、人の命に直結することなんです。」と。

そこから薬に興味を持つようになり、私自身も薬に関わる仕事がしたいと薬学部への進学を決めました。

MRになる決意──医療従事者と患者さんに治療の選択肢を届けたい

▲大学時代に経験した病院実習時の一枚

製薬会社のMR職を志したのは、がん専門病院での病院実習がきっかけです。比較的元気に治療を受けていた患者さんの容態が急変し、これ以上手を尽くせないと宣告された場を目の当たりにしました。仕方がないことではありますが、患者さんの前で何もできない自分の無力さを痛感しました。

そこで、医療従事者や患者さんに新しい治療や選択肢を届けたいと思い、新薬創出メーカーで働くMR職を目指しました。実習での悔しい思いは、今でもずっと忘れていません。

MRを志して就職活動をしていた際、大切にしていたことがあります。会社の雰囲気、福利厚生などの制度、仕事内容を重視している人も多いと思いますが、私は一貫して「企業理念に共感できるか」という点を軸に就職活動をしていました。

企業理念によって、同じ製薬会社でも事業展開の仕方などが異なります。新薬に特化する会社もあれば、一般消費者向けの薬を展開する会社もある。企業理念に共感できる会社なら、何が変わろうとも納得して仕事を続けることができるのではないかと自分なりに考えました。

大日本住友製薬の企業理念は「人々の健康で豊かな生活のために、研究開発を基盤とした新たな価値の創造により、広く社会に貢献する」というものです。「研究開発を基盤とした新たな価値の創造」とは新薬開発のこと、薬だけではなく世界中の人々が健やかに過ごせる為の事業展開にも注力しています。

学生時代の実習で、手の尽くしようのない患者さんを前に何もできなかった経験から、新薬を開発するメーカーに入ろうとずっと思っていましたので、新薬開発は絶対に譲れないところでした。

また、人事担当者や先輩社員と話していて、入社後に私がどのような仕事をして、どう評価されるのかなどが明確にイメージできたのも大きく、この会社で挑戦したいと思いました。

手書きの手紙で会いたい理由を明確に──チャンスを逃さず強気で攻める

▲目的を持った行動を継続し、先生との信頼関係構築に繋げています

入社後の約半年間の研修期間を経て、2020年9月に富山県に赴任しました。コロナ禍での配属だったので前任者の引継ぎもままならず、直接お会いしたことも、声を聞いたこともない先生が少なくありませんでした。先輩が現場で働いている様子を見る機会もないまま、現場に出るという状態です。

そんな中でも乗り越えられたのは、営業所の先輩方のサポートのおかげだと思っています。当社には、新人を一対一でサポートする「FL(フレッシャーズリーダー)」という制度があります。私のFLは入社9年目で営業所を牽引する優秀な先輩で、仕事について細かい部分まで面倒をみてくれました。 こうして支えてくださる先輩方のためにも、まずは頑張ろうという気持ちがモチベーションの一つにもなっていました。

また、このコロナ禍での仕事を支えとなったものがあります。それは、大学時代の恩師の言葉です。入社が決まったとき、大学でお世話になった教授から「チャンスの神様には前髪しかない。後悔しないようにチャンスはつかみなさい」といわれました。

MRは薬の情報を正しく伝え、実際の処方につなげる仕事ですから、先生と会ってお話をするのがメインです。新薬の情報提供以上にコロナ禍では、会うことすら難しい状況です。そんな中、チャンスを逃すと戦う土台にすら立てませんよね。

そこで、自分が起こすアクション一つひとつに意味を持たせるようにしました。なぜ先生に会いたいのか、なぜ私は先生にこの手紙を書いたのか。理由を明確にし、相手に伝えることを、諦めずに行い続けたんです。

配属されてすぐのことです。富山県で開催される講演会のご案内と一緒に、直接お会いしたい旨の手書きの手紙を複数の先生に出しました。すると、ひとりの先生から、「今からなら話を聞ける」とお電話があったので、急いで駆けつけたんです。1時間ほど話をして、その場で薬を採用していただきました。それから当社の薬を処方してくださるようになり、今では担当エリアでトップの売上げです。

その他にも、当社担当者がアプローチできていない先生に手紙を書いて、お会いする機会を作っていただいたこともあります。

やみくもに行動するのではなく、自分が納得できる行動をすると、相手にもきちんと伝わるとのだなと痛感しました。

もちろん、手痛い失敗もあります。ある先生と面会のお約束をしていたんですが、ダブルブッキングをしてしまったんです。信頼関係が築けていると自分では思える間柄だったんですが、簡単に済ませるわけにはいかないと思い、理由を説明して、“申し訳ありません”という正直な気持ちを伝えました。そうすると、「岡嶋さんだからしょうがない。いつも頑張ってるからそういうこともあるよ。」と許していただきました。

この出来事で普段から真摯に仕事に取組み、礼節を守ることの重要性が身に染みました。

若手が営業所を引っ張れる風通しの良さ。先輩や先生の笑顔がやりがい

▲活気あふれる営業所メンバー

私のモチベーションの源は、なによりも周りの先輩MRや関係をつないでくださった先生方が喜んでくださることです。当社の薬を採用してくれた施設数が増えたり、成績が良いといわれるよりも、「営業所を引っ張ってくれている」と営業所のみんなに喜んでもらえると、もっともっと頑張ろうと思えます。

私は入社してまだ1年です。先輩MRに助けていただきながらやってきたので、これから私に後輩ができたら力になれる人材になりたいですし、後輩から目標とされるMRになっていきたいですね。また、もう少し大きな市場を相手に活動したい、MRとしてステップアップしなければと考えています。 

MRは医薬品の知識を提供する仕事ですから、知識を求める人に対して知識で応えなければなりません。あるいは、仕事の効率やスキルを求める人、コミュニケーションを求める人に対しては、それらに対応できるMRになっていくことが大切だと感じています。引き出しを多く持ち、幅広く対応できるMRが私の理想とする姿です。

また、当社には若手でも責任を持って取り組める環境が整っていると思います。MRとして挑戦したい人には最適の職場です。北陸CNS営業所の中には、各製品のプロジェクトや、業務を推進するチームがあり、営業所にいるメンバーがリーダーを担当します。私はデジタル推進プロジェクトのリーダーですが、若手がリーダーになるのは当社では決して珍しいことではありませんし、他営業所でも若手が牽引している営業所が多いんです。

急速なデジタル化やコロナ禍で状況が刻一刻と変わってきている今、変化に柔軟に対応していくことが非常に重要だと感じています。そのような中、若手に期待を持ってくださったり応援してくれる先輩が当社には本当に多いです。挑戦心溢れる方と、私も一緒に挑戦していきたいです。

大日本住友製薬株式会社

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