コロナ禍でも海外の実務経験を、キャリアのヒントを見つけるインターンシップ | キャリコネニュース - Page 2
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コロナ禍でも海外の実務経験を、キャリアのヒントを見つけるインターンシップ

▲今回のインタビューに協力いただいたグローバルインターンシップ参加学生のみなさま

海外拠点とコミュニケーションしながら実務を体験するボッシュのグローバルインターンシップは、理系の学生を対象に、約10日間の日程で行われるプログラムです。コロナ禍によりオンラインでの実施となったなか、学生たちは何を感じ、何を得たのか。参加学生たちの体験内容や率直な感想をご覧ください。【talentbookで読む】

業界への興味やグローバルな環境の体験を目的に、それぞれの学生の想い

グローバルインターンシップは、日本国内の理系大学生と大学院生を対象としたプログラムです。今年は100名を超える応募者のなかから、15名の学生が選ばれ参加しました。選ばれた学生たちは、専攻や研究の内容もさまざまです。そんな彼ら、彼女らは、なぜこのインターンシップに参加したいと思ったのでしょうか。

神田 「私は研究室でも自動車安全に取り組んでおり、運転支援システムのソフトウエア開発に興味があったのが参加の理由です。業務に携わることで、交通事故低減の一助になりたいという自分の夢をより明確なビジョンにしたいと思っていました。また、チーム一丸となって難易度の高いミッションに挑戦でき、その中で自分の強みと弱みも再認識できると考えていました」

小山 「自動車業界にはもともと興味があり、また、高校時代の留学経験から英語を使う仕事をしたいという希望がありました。今回のインターンシップでは、実際に働いている人の声を聞くことで少しでも自分の働くイメージを具現化すること、より実用的でビジネスに使える英語力を身につけることが目標でした」

自動車業界や業務内容への興味から参加に至った学生もいれば、グローバルな環境やボッシュのカルチャーへの関心から参加を決意した学生もいました。

千田 「私は現在、数理工学を研究しているのですが、内容が理論寄りのため実務とかけ離れている面があります。なので、実際にグローバルな環境で活躍できるエンジニアとはどのような存在なのかを知りたいと思い参加しました」

ガバル 「私は大学で航空宇宙について学んでいます。インターンシップを通して、スキルや経験のある方々と交流しながら大学で学んでいることを実践できるのでは、と思い参加しました。実際にカルチャーを体感することで、ボッシュがこれまで成功してきた理由に触れられるのではないかという点も、参加した理由の一つです」

牟田 「私はみなさんのように自動車に興味があったわけではないんです。就職先を選ぶ基準は、英語が上達できる環境で、かつ何かに挑戦できるような会社と漠然と思っていただけなので、商社や銀行系といった企業も見ていました。ただこのインターンシップの説明会に参加した際、社員の方の雰囲気がすごく魅力的でした。イメージが一変し、ぜひ参加したいと思うようになりました」

参加者のバックボーンや参加理由はさまざま。自動車業界に対する知識や関心、研究内容との関連性の深さも異なります。

学生一人ひとりがそれぞれの想いを胸に持ち、実務での挑戦の日々がはじまりました。

ベトナム拠点とオンラインでつなぎ実務に挑戦。横浜の拠点での実践テストも

▲グローバルインターンシップの最終プレゼンテーションを行う千田さんチーム

2021年のグローバルインターンシップは、コロナ禍での開催となりました。そのため、ベトナム拠点と、日本国内で学生たちが滞在するホテルとをオンラインでつなぎ業務を遂行したのです。

参加した15人の学生たちは1チーム3人の構成で、パワートレインソリューション事業部(以下、PS)に2チーム、シャシーシステムコントロール事業部(以下、CC)に2チーム、クロスドメインコンピューティングソリューション事業部(以下、XC)に1チームが配属され業務を行いました。

千田とガバルは、PSの異なるチームに配属されました。

千田 「私はPSに配属となり、顧客の要求分析と要件定義を行いました。英語がそれほど得意でない私にとって、ベトナムのエンジニアの方との英語での会話から、馴染みのない技術的な内容をキャッチアップするのは苦労しました。

チーム内では常にメンバー同士で内容を確認し、互いの認識に間違いがないかチェックし合っていました。PSは私が所属する開発チームと、テストチームに分かれていましたが、一緒に話し合うことも多かったですね」

ガバル 「私は千田さんたちが作ったプログラムを実際にテストするチームだったのですが、最初は何から手を付ければ良いかまったくわかりませんでした。ただ、メンターの方に質問すると、『わからないことは何でも聞いて』と丁寧に教えてくださったので、すごく助かりました。

業務以外では、新型コロナウィルス感染症対策として、インターンシップ期間中2日に1回の抗原検査が大変だったことが個人的には印象的です。それだけ安全対策を徹底してくださったのだと思います」

CCチームに配属されたのは、牟田と神田です。

牟田 「私はCCチームでしたが、車に関してはまったく知識が無いので、それを英語で理解するのがすごく難しかったです。ただ、ベトナムのメンターの方がオンラインの利点を生かし、すぐに質問できるよう柔軟に対応していただいたので助かりました。

また、業務のほとんどがオンラインだからこそ、参加している学生たちに、オフラインの学生達のみで交流を深められる機会に全力で臨む姿勢があったのも良かったと思います」

神田 「自分はCCの別チームで、ECU(電子制御ユニット)ソフトウエアのアルゴリズムを理解し、改編する業務に携わりました。後半で実際に横浜事業所に赴き、自分達の開発したソフトウエアがしっかり動いているかテストできたのは良かったですね。コロナ禍だったこともあり、事業所に入る手続きなど、人事のみなさんは苦労されたと思いますが、自分にとっては開発業務の流れもわかりとても貴重な経験になりました」

そして小山は、XCチームで業務に力を注ぎました。

小山 「みなさんが感じているように、技術的な英単語を理解しながら、チームのミッションも理解しなければならないところは確かに苦労しましたね。牟田さんが言うようにメンバー同士の結束が固かったので、タスクを分担して効率化を図ったり、わからないことがあればすぐに共有したりと、助け合えたのは良かったと思います」

ボッシュのインターンシップでは、実際にボッシュ・ベトナムが行っている業務に携わります。あくまでも学生主導でプロジェクトを進めつつ、必要な場合にはベトナムのメンター社員からアドバイスを受ける形で、5チームのプロジェクトが進行しました。

メンターとの交流や社風を体感することで、将来のビジョンがより明確に

▲各チームのフィードバックをベトナムと日本のメンターから発表

インターンシップでは業務に対する理解が深まるのもさることながら、メンターとのやり取りや社内の雰囲気を実感できることもメリットの一つです。

千田はメンターとのやりとりのなかで、ある気づきを得たと振り返ります。

千田 「最初は正しい英語を話すことばかりを考えていましたが、途中から複雑な問題も急所をつけば見通しが立つと思い、とにかく目前の課題で何が大事なのかを考え、相?に伝えることを心掛けていました。

そんな折、ある課題について質問したところ、メンターの方から『すごく着眼点がいいね』と言っていただけたことが今も印象に残っています。つたない英語でも、アイデアを伝えることに価値があると気づけたのは大きかったと思います」

またメンターとの交流から、今後のキャリア形成のヒントを得た、という声もあがりました。

牟田 「社員のみなさんの優しさと、学ぼうとしている人の意志を受容する姿勢がとても印象的でありがたかったですね。私のメンターの方はベトナムの自宅から参加されていたのですが、最終日に近づいたころ、お子さんのお顔やご家族の写真を見せてくださったんです。バリバリ働きながら、こんな幸せな家庭を築くことができるんだと、これからの人生のイメージが湧きました」

神田 「自分も実務以外では、メンターの方が夢を語っているところが印象的でした。その方は入社3年ほどのエンジニアの方でしたが、マネージャーになりたいという夢を叶えるために自分が何をすべきか、どう行動しているかを、目を輝かせながら語ってくださいました。

目標達成のために必要なことを把握しているところや、実際に上司すらも巻き込んで行動されているところが、とてもかっこよかったです」

卒業後のキャリアについて方向性を見出せた、と語ったのは小山とガバルです。

小山 「このインターンシップに参加して、日本という枠にとらわれず、広い視野を持って海外ともかかわる仕事ができる環境に身を置きたいと、より強く思うようになりました。また、自動車業界で働く楽しさも少し分かった気がします。一方で大学院生の参加者が多かったので、選択肢から一旦外していた大学院進学について考え直す良い機会にもなりました」

ガバル 「僕は小山さんとは逆で、学部を出たら大学院に進みたいと思っていたんです。ただ今回のインターンシップを経験し、早く現場で働きたいと思うようになりました。ボッシュでは本当に多様な国の人が働いていて、雰囲気もとても良い。インターンシップに参加した目的はほぼ達成できたと思いますが、同時にできるだけ早くこうした環境に身を置き、もっと様々なスキルを身に着けたいという欲求も高まりました」

自分たちで考え、自分たちでプロジェクトを動かす。10日間という短い期間ですが、実務経験やメンター社員、インターンシップ参加学生との交流の中で、それぞれの思いが形あるものへと進化していきました。

ダイバーシティな環境下でのコミュニケーションが新たな未来へのヒントに

コロナ禍という困難な状況のなか、無事に終了した2021年のグローバルインターンシップ。学生たちは、インターンシップの意義や、ボッシュという企業をどう捉えたのでしょうか。

千田 「日本人同士だと、なんとなくでも同じベクトルに向かって開発を進めることができると思うんです。でもまったく違う国籍やバックグラウンドを持った方と開発を進めるには、より丁寧なコミュニケーションが必要です。

そういった意味でこのインターンシップは、エンジニアを志望する方が、論理的に深く考えることを学べる良い機会だと思います。また、フランクな雰囲気で仕事ができるところは、ボッシュという企業の魅力ですね」

ガバル 「オンライン主体のインターンシップでしたが、社員のみなさんの努力のおかげで対面と変わらない経験をさせてもらったと感謝しています。グローバル企業がどんなところか知りたいのであれば、ぜひボッシュのインターシップに応募してほしいですね。コーポレートスローガンである“Invented for life”を肌で感じられると思います。私自身は、来年度のサマーインターンシップにも参加したいと思っています」

小山 「しっかり課題と向き合い、実務を体験できる良い機会だと思います。学生同士の交流も良い刺激になりますよ。またみなさんとても親切で、社員の方々との距離はまったく感じません。これは普段からさまざまな国籍、性別、年齢の人と接しながらお仕事をされているボッシュの社風なのだと実感しました」

神田 「さまざまなバックグラウンドをもったインターン生がいるので、新たな夢を決めたり、夢を実現するために何が必要なのかを考えたりする良いきっかけになると思います。自分自身が交通事故の低減という夢を叶えるためには、技術者としてのスペシャリストを目指すより、マネージャーの道に進み広い裁量権を持つ方が良いとわかりました。将来の自分のビジョンが、より明確になったと思います」

牟田 「人事の方が最初に『少しの英語力と挑戦する力があれば大丈夫』とおっしゃっていましたが、その通りだと思います。参加者には英語が堪能な方もいますが、私のように英語が得意ではない学生でも受け入れてくださいます。私自身、この貴重な経験で外資系企業や自動車業界への興味が高まり、キャリア形成のヒントになりました。意欲がある方はぜひ挑戦していただきたいですね」

コロナ禍の中、グローバルな働き方を体感できる機会や、社員と触れ合える場面を学生に提供することが難しくなってきました。そういった状況下でも一歩を踏み出し、前向きに、前のめりでそれぞれのミッションに取り組んだ15人の学生たち。

今回のグローバルインターンシップを、新たな未来を描くための大きなきっかけにしてもらいたい──ボッシュは、これからも学生に新しい経験や挑戦の機会を提供していきたいと考えています。

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