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入社4年目に産休・育休を経験。子育てと仕事が両立できる環境で成長し続ける

JX金属株式会社で、環境分析を担当している當房 実咲。チームの主任として後進の指導を行いながら、分析システム改修などの大きな業務にも挑戦しています。入社4年目には、産休・育休を経験。仕事と育児の両立で困ったとき、いつも社内の温かさに救われているのだそう。彼女が歩んできた、濃密なキャリアに迫ります。【talentbookで読む】

企業の信頼につながっていく、環境分析という仕事

技術開発センター分析グループの環境分析チームの仕事は、大きく2つあります。事業所から出る排ガスと排水の分析と作業者の健康を守るための作業環境を測定すること。當房は、チームの主任として8人のチームメンバーをまとめています。

當房 「私は今、主任として、メンバーの指導や管理業務を中心に担っています。なので、サンプリングなどの現場での業務は、チームメンバーに任せることが多いですね。サンプリングによって出てきた結果を承認したり、スケジュールを管理したりするのが私の仕事です」

サンプリングは、チーム全員で現場に行き、協力しながら行う作業。環境分析は個人で進める仕事も多いのですが、同時にチームワークも求められるため、チームをまとめて率いることが當房の重要な役割です。

環境分析チームの仕事は、絶対にミスをしてはならない。だからこそ、気を引き締めながら業務にあたっています。

當房 「環境データって、気をつけないと怖いんですよ。数字だけが一人歩きして誤解を招いてしまう側面があるので。数年前の話ですが、とある市場に土壌汚染が見つかり、『環境基準の何十倍の数値が出た』と世間の注目を集めたことがありました。あのような形で、どうしても数字データだけで様々な憶測を呼んでしまう側面があるんです。

私たちの出す環境データも、社外に出ていくデータです。だからこそ、数字は絶対に間違えられない。だから、間違いがないことをきちんと証明できるような体制で数値を出していくことや、データをきちんと管理することを強く心がけています」

企業の信頼にも関わる、緊張感のある業務。苦労することも多いですが、環境分析ならではの楽しさもあります。

當房 「私たち環境分析チームは、さまざまな現場に行ってサンプリングをします。製造や事務に携わる部署は基本的にいつも同じ場所で作業をするものなので、いろいろな現場にいけるのは、環境分析ならではの楽しいポイントですよね。

実際に製造の現場を見ると、こういう構造になっているんだ、こうやって作られているんだという発見があっておもしろいんですよ」

分析のおもしろさは「それまで見えなかったものが、見えるようになること」

▲和気あいあいといった雰囲気の若手社員

當房は、新卒でJX金属に入社しています。大学院時代の研究室でも分析に取り組んでいた彼女は、就職先でも分析の仕事を希望していました。

當房 「JX金属を知ったきっかけは、大学の合同説明会にたまたまJX金属が来ていたことです。そこでお話を聞いて、JX金属に分析の部隊があることを知り、興味を持つようになりました。

分析の仕事っておもしろいんですよ。それまで見えなかったものが見えるようになる仕事というか。なんとなくぼんやりと『こうだろうな』と思っていたことが実際に数字として目の前に現れ、他人を説得できる根拠になっていく。そこにワクワクするんです」

分析ができる企業は他にもいくつかありましたが、その中でも「いろいろな種類の分析を経験できそうだから」とJX金属を選んだ當房。入社時は知らないことだらけでしたが、先輩たちについていきながら勉強していきました。

當房 「サンプリングの作業と分析の作業が一通りできるようになるまでに、1年半くらいかかりましたね。2年目から主任という立場になったのですが、わがままをいって、半年間くらいは現場の仕事を続けさせてもらいました。しっかり経験を積んでから、ちょっとずつ主任としての管理の仕事にシフトしていったかたちです」

実際に入社してみて意外だったのは、チームで行う仕事が多いこと。大学のときは、自分の研究テーマにひたむきに取り組むばかりだったので、分析の仕事は個人プレーだというイメージがあったといいます。

當房 「チームみんなでサンプリングしたり、いろいろな調整をしたり。声を掛け合ってみんなで課題を解決していくケースが多くありました。環境分析ってこういう仕事の仕方をするんだなと、新鮮でしたね」

入社3年目では、分析システムの更新という大きな作業も担当しました。もともとグループ共通のシステムは導入済みだったのですが、環境分析は特殊な報告が求められる分野。そこで、環境分析に特化したパッケージのシステムを社内に導入しようという話になったのです。

當房 「私は、仕様を決めるところから実際の導入作業までを担当しました。しかしシステムの専門家ではないので、よくわからないことがたくさんあって……。トライアンドエラーを繰り返しながらやっていきましたね。メンバーの皆さんに意見を聞いて回って、一緒に作り上げていきました」

周囲のあたたかい理解が、人生の新たな局面を支えてくれた

▲子どもと過ごす大切な時間

仕事に慣れてきた入社4年目のころ、當房は新たなステージを迎えます。

當房 「こんなに早く結婚、出産をすることになると自分でも思わなかったんですが、4年目で産休・育休をいただくことになりました。

しかも、私は切迫流産の診断を受けていまして。妊娠2ヶ月目で急遽仕事を休まなくてはいけなくなったんです。職場に大きな迷惑をかけることになってしまったのですが、『身体を1番に考えて』と言っていただいて。すごく恵まれた環境にいるなと思いました。

今のチームは、女性が私ひとりなんです。でも、皆さん本当に理解があって、安心してお休みに入ることができましたね」

そして無事に出産。育休から復帰したのは、子どもが1歳のタイミングでした。

當房 「ちょうど1歳のときに、運良く保育園に入れたので復帰を決意しました。復帰した直後は、子どもが体調を崩すことも多くて、急に休まなくてはいけなくなる日もありましたが、周囲の方々が変わらずに優しくサポートをしてくれました。仕事や役割を調整しながら、お互いがスムーズに働けるようにしてくれたので、安心して働くことができましたね」

そんな當房も、2022年で入社5年目を迎えました。JX金属の社員にとっては、ひとつの「集大成」の年です。

JX金属は社員教育にも力を入れており、當房は入社してから5年間、体系的な教育プログラムを受けてきました。1年目は入社時教育と半年後のフォローアップ研修、2年目は語学研修、3年目はリーダーシップやロジカルシンキング、4年目は財務や経営戦略。そして5年目には、課題発見・解決の研修を受け、実際に自分のチームで課題解決を実践するのです。

當房 「自分のチームでの課題解決ということで、私は分析においてしばしば提出が必要な『計量証明』に着目しました。『計量証明』とは、何かを計った際に、その数値が正しいことを公や他人に証明するためのものです。
実はこの計量証明をもらうために必要なデータの管理が、ずっと上手くいってなかったんです。異動などで人が変わるときに上手く引き継がれていなくて。そこでシステム改良を行い、システム上でデータ管理ができるようにしようと考えています」

仕事もプライベートも皆が自分と同じように充実できるように

▲周りの支えに感謝しながら、これからもキャリアをつんでいきたいと語る

當房から見たJX金属の魅力は、人の温かさだと語ります。

當房 「優しい人が多くて、年次がかなり上の人も気軽に話しかけてくれる環境です。みんなで飲みに行くことも多くて、仲良くなりやすい環境が整っているなと感じました」

環境分析の仕事ではさまざまな部署に顔を出しに行くため、他の部署の方ともコミュニケーションをとる機会が多いと語る當房。 親しい関係の人が増えることで仕事もスムーズに進みます。

當房 「他の部署を訪ねて、専門的な知識を聞きに行くことも多いので、すごく顔が広くなります。でも仕事の話だけでなく、全然関係ない世間話もしています。子育てをどう乗り越えていたかなど、プライベートの相談もしているんです」

社員の温かな魅力に支えられる日々。當房は、これからもJX金属の分析分野でキャリアを積んでいきたいと考えています。

當房 「5年間、環境分析の分野にずっといたので、これからはより幅を広げていきたいです。新しい分析方法や操業管理に関わるもの、製品の評価など、複合的な分析技術についてもっと知識を深めていきたいと思っています」

また當房は、男女ともに働きやすい会社を目指していきたいとも話します。

當房 「うちの会社は子育てへの理解がすごく進んでいると思います。もともと女性比率の少ない会社だということもあり、優しすぎるくらいに親切です。女性社員の声がきちんと通りやすい雰囲気があるので、何かあれば意見や要望を伝えられる環境ですね。

ただ、もっと良くなる余地はあるかもしれません。 私の夫もJX金属で働いていて、私たちのような共働き世帯が増えています。そんな中、育児は男女ともに担うものだという理解がより進んでいくと、皆が更に働きやすくなるのではないかと思います。男女共に仕事にも子育てにも力を注ぐことができるように、私も発信していければいいなと思っています」

仕事を充実させながらも、出産・子育てをしてきた當房。周囲の温かさに支えられてきた5年間を感謝いっぱいに振り返りながらも、そこには未来を見据える頼もしい姿がありました。

JX金属株式会社

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