病院現場での経験を活かし、顧客の声に耳を傾け改善につなげる、医療コンサルタント | キャリコネニュース
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病院現場での経験を活かし、顧客の声に耳を傾け改善につなげる、医療コンサルタント

▲コンサルティング推進部のメンバー

幼い頃から医療に興味をもち、学生の頃には医療従事者を支える職に就こうと考えていた鄭 里佳(じょん りか)さん。夢をかなえ、2022年9月現在は総合メディカル株式会社でコンサルタントとして活躍し、主に大病院が抱える経営課題を解決しています。医療系コンサルティングの仕事内容、その醍醐味、育児との両立について語ります。【talentbookで読む】

目の前の課題を一つずつ。現場職員と経営者の橋渡しをするのが、改善に導くポイント

主に医療機関における経営・運営上の課題解決を支援する役割を持つ、コンサルティング推進部。計35名が在籍するこの部には、東京、大阪を含めた3拠点があり、鄭さんは福岡拠点に所属しています。

鄭 「メンバーは、総合メディカル内で営業系総合職や薬剤師職などを経て社内異動してきた人たちと、転職してきた人たちの割合がほぼ半々。社内外で経験を重ねたエキスパートばかりです。

メンバーの雰囲気でいうと、専門的な職種という背景から自信にあふれながらも、人の話に耳を傾ける人が多く、意見を伝えやすい空気感です。また、メンバーが抱える課題を皆でディスカッションするなど、いざという時には団結して前に進むことができる組織です」

鄭さんが主に担当しているのは、急性期病院における経営改善コンサルティング。加えて中小規模の病院やクリニックも担当しています。

鄭 「『当院の課題を抽出し改善に導いてほしい』と依頼された場合、4~5カ月間かけて徹底的に現状分析を行い、課題を抽出します。その後、改善施策を提示し、実行まで支援する場合は、1つの案件に約10カ月間は向き合いますね。こういった案件も含め、年間3~4件ほど並行して携わっています。

医療機関の課題としてよく挙がるのは、経営者と現場の職員のコミュニケーション不足。『地域医療に貢献する中で、より多くの患者を確保したい』経営者側と『今必要以上に業務を増やしたくない』という現場側の間に入り、意見を橋渡しします」

お客様からいただく各種データだけで課題を抽出するのではなく、必ず現場の意見を伺った上で実現可能な改善施策を提示するのが鄭さんのスタイル。“絵に描いた餅”で終わらない支援を強みとしています。

鄭 「学生時代も含めて20年近く“医療機関のあるべき姿”を考える中で、意識しているのは『自らの最善策とお客様の満足感が同じであること』。顧客のネガティブな意見にも耳を傾け、苦労や悩みに共感した上でコンサルティング業務に臨んでいます。

協力が得られにくい場合には、『(10ある課題のうち)まずはこの一つだけでも解決してみませんか』とアプローチしていきます。一つずつ提案を積み重ね、理解を得て実行に移すうちに気づいたらほとんどの課題に着手していたケースも少なくありません。皆様が納得した上で行動に移していただけるように、心掛けています」

その他にも、全国の医療機関を対象に新規開拓を担当したり、大病院向けの経営改善セミナーへ登壇したり。鄭さんは、幅広い役割を担っています。

「よい医療は、よい経営から」に共感。娘との時間も大切にするために総合メディカルへ

▲当社への転職を機に大切な人からいただいた品々を愛用

鄭さんが医療業界に興味を持ったのは、小学生の頃。初めは薬剤師になることが夢でしたが、高校生になるとその気持ちが変化しました。

鄭 「薬剤師や放射線技師などはじめは医療技術職に興味を持ちましたが、職場見学を経て、『私は血を流している方を前にケアすることができるのか?』と疑問が湧いたんです。それでも、何らかの形で医療に携わって役に立ちたいという想いだけは変わらなくて。医療技術者としてではなく、経営面ならサポートできるのではないかと思い立ち、進路を決めました」

大学では、医療経営学を専攻。卒業後は総合病院の医事課勤務からキャリアをスタートしました。

鄭 「病院勤務からはじめた理由は、『最低でも5年間は現場で学ばないと本当の意味でコンサルタントにはなれない』という恩師の言葉がきっかけです。3つの病院で約10年間、診療報酬請求業務や業務改善、経営改善活動などに携わりました」

鄭さんの転機となったのは、3番目の病院、病院経営について学べる病院に異動したことがきっかけでした。

鄭 「DPC制度(診断群分類に基づく1日当たり包括支払い制度)をはじめ、病院経営のスペシャリストだった上司の下で、経営改善のノウハウを学び、病院マネジメントのおもしろさを知りました。ここで2年間の経験を経た頃、コンサルタントとしてスタートしたいと考え始めました。

半年後には、東京にある医療系コンサルティング会社に転職し、急性期病院の経営改善を担当していました。仕事は忙しく、終電を逃すことも度々ありましたが、ようやく夢が叶った喜びと自己研鑽の日々に仕事のやりがいを感じていました。

その後、結婚、妊娠を機に、退職。仕事は続けたかったのですが、夫も同業者であり、家族や親戚がいない東京では仕事と子育ての両立が難しかったため、実家がある福岡に戻りコンサルタントとしてもう一度働きたいと考えるようになりました」

福岡に戻り、仕事と子育ての両立を目指し、2018年に入社した先が、総合メディカルでした。

鄭 「決め手は、2つあります。1つは、総合メディカルのコンセプトである『よい医療は、よい経営から』に共感したこと。病院に勤務する中で私が見てきたのは、『医療従事者は多忙なのに経営は赤字』という状態。このコンセプトを掲げる企業でなら、医療機関の役に立てるのではと考えました。

もう1つが、ワークライフバランスを大切にしていたこと。コンサルタントはハードな職業ですが、当時は娘が1歳半だったので、私にとって娘との時間を確保できるかは大事でした。

その点、総合メディカルなら企業の考えや制度面から社員に無理を強いることはないと思ったのと、面接の中でも、この会社は私たちの生活を重要視する風土があるんだなと感じました」

現場経験者ならではの意見で「御社だけが院長の質問に答えられた」と高評価

鄭さんの入社前、社内には「大病院へのアプローチに特化して専門的に追求できる人財」が不在でした。そんな中で、過去の経験が買われた彼女は、当時の副統括部長や拠点長の助けを得て急性期病院との契約に至ります。

鄭 「交渉中、院長先生から『看護師からこのような意見が出た場合はどうする?』と、病院現場を知らないと答えれられないような質問を多数受けました。そこで、私も病院勤務時代を思い出し、課題を指摘しながら回答。

すると、担当の方から『御社だけが院長の質問に答えられました』と、提示額は当社が最も高かったのですが契約してくださったのです。社内で初めて認められた実感を得られたこともあり、入社して最大の転機となりました」

一方で、鄭さんには苦労した経験も。それは、大病院とのパイプを築きづらかったこと。総合メディカルでは主に中小病院との取引を強みとしてきたため、社内での調整が一筋縄ではいかなかったのです。

しかし、会社の方針が変わり大病院とのつながりを強化する方向に舵を切ってからは、各部門との連携もスムーズになったと実感しています。そんな鄭さんにとって、やりがいとなるのは、周囲から届く声。

鄭 「医療業界においても多くの情報が行き交っており、お客様が持つ情報も新しいです。その分、情報を提供するだけでは医療機関の皆様を納得させるコンサルティングは難しく、改善に結びつけることができるか否かがさらに重要視されるようになりました。

そのような中でも、地域性と自院が持つ特性(医療機能)に合わせて寄り添った支援を行った結果、『ありがとう』と感謝の言葉をいただくことが今でも一番嬉しいですね。

また最近だと、同僚の営業担当者から『コンサルタントからのアドバイスを通して、物を売るだけなく、経営まで考えてくれる会社だと知ってもらえました』といわれたことも自身の励みとなりました」

まずは「医療機関のために」を追求──その先の働き方があるのも総合メディカルらしさ

2022年9月現在、入社4年目を迎えた鄭さん。総合メディカルには応援してくれる風土があると感じています。

鄭 「社内外で研修を受けたい、勉強したいといえば、上司は快く応援してくれます。私自身、医療系コンサルティング学会の研修や社内研修など、受講機会を多くもらいました。そのような自主性を尊重してくれる環境があるからでしょうか。私はこの会社にきて飽きたことがありません。

また制度面でいうと、会社がテレワークを推奨しているのは、ありがたいと思うことの一つです。入社当初、社内業務と出張に加えて通勤時間が往復3時間以上かかることもあり、平日は娘との時間がほとんど取れなかったので、土日に密度濃く接するように心がけていました。今はテレワークを月8回程度行っているので、通勤時間が浮いた分、娘との時間も取ることができています」

「医療機関のために何ができるか?」を今後も追求し続けていくことを掲げる鄭さん。個人としては、経験を積んで、年を重ねても、これまで通り相手の話に耳を傾け続けられる自分でありたいと考えています。

鄭 「今は私の後に続く人財を支えていきたいと思っています。病院勤務で得た経験については、積極的に伝えていきたいです。その一環として、現在はオンラインツールを用いて、東京拠点在籍者に対し大病院向けコンサルタントの育成もしています。

チームの中では3人の後輩に自らの経験とスキルを伝えているんですが、それぞれが担当する顧客との打ち合わせにも同席することもあります。私が伝えてきたことを自身の知識や経験の一部として吸収し、『医療機関のために何ができるか』を一番に考え、顧客の心をつかんでいる姿を見ると、私自身の刺激にもなるんです」

総合メディカルには、向上心を持って『一緒にチャレンジしてみませんか』というスタンスの人が多いと語る鄭さん。チャレンジ精神のある人に向いている会社だと考えています。

鄭 「やりたいことが明確であれば、それを活かせる職場です。社内公募により、コンサルタントのポジションを目指す人も少なくありません。最初は苦労することもあるかもしれませんが、興味があればぜひチャレンジしていただきたいです。

また、医療・介護分野においてさまざまな事業を展開しているので、活躍できるフィールドが広いことも、この会社の魅力です。私がコンサルティング以外の仕事に興味を持った場合でも社内で別に活躍の場を見つけられると思います」

自らの成長のため向上心を持ち続けるだけでなく、後進にも温かな眼差しを向ける鄭さん。今後も、その豊かな経験と周囲の声に耳を傾ける姿勢で、総合メディカルをさらなる舞台へと導いてくれるはずです。

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