「なんでも相談できる、お客さまに寄り添った店」──そんな自分の店を持つことが私の夢 | キャリコネニュース
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「なんでも相談できる、お客さまに寄り添った店」──そんな自分の店を持つことが私の夢

▲リアット!浜田山店と三浦

20代でリアット!浜田山店加盟店オーナーとして店舗経営をしている三浦。アルバイトから始めて2年という靴修理のキャリアでありながら、引き継いだ店舗の売上を1年間で2.5倍まで引き上げた実績を持ちます。靴修理との出会いから、店舗を人気店へと成長させた秘密をひも解いていきます。【talentbookで読む】

「好き」を仕事に──靴修理という仕事との出会い

祖母の影響で、幼いころから物作りが大好きだった三浦。小学生のときには、すでにミシンを使って布のバッグを作り上げるほどの実力を持ち、物作りにたいへん興味を持ちながら幼少期を過ごしたと言います。

「物作りへの関心は、年々増していきました。高校は、製図や木工、宮大工を学ぶ学校へ入学したんですが、建築に憧れていたので授業はとても楽しかったです」

しかし、その後、洋服のお直し店でのアルバイトがきっかけで洋服への関心が急に高まり服飾の専門学校へ入学することになります。

「当時を振り返ると、自分がやりたいことがなんなのか迷っていました。自問する日々が続きましたが、しだいに古いものを大切に長く使っていきたいという想いが強いことに気づき、自分はお直しがしたいんだという確信を持ったんです。

長く、大切に使われ続けてきたものには、持ち主の味が出ます。片側だけすり減っているもの、ハンドルだけボロボロのもの……。その人の思い入れや愛着が溢れているものを、再び甦らせることができたならどんなにすてきなことか!」

自身の未来像が見えてきたことで、すぐに専門学校の進路指導の先生に相談。学校ではお直しはやっていないので休学し、実際に働いて技術習得をめざすことになります。

自分がやりたいのは「革」の修理。考えを重ねて、そう確信した三浦は靴修理の仕事に目をつけ求人案内を探します。

その中で巡り合ったのが、リアット!でした。

技術習得への挑戦──靴の修理を介した素晴らしい人たちとの出会い

▲靴修理をする三浦

こうして、リアット!で働くことになった三浦は、週5日のフルタイムで勤務することになりました。やっと自分のやりたいことに巡り合えたものの、技術の習得までには苦労を要したと言います。

「なんとか一人でできるようになったと思えるレベルに達するまで、半年くらいかかりました。アルバイトをしていたリアット!の店舗は、オーナーが下北沢店、御嶽山店、神谷町店の3店舗を運営しており、大変忙しい方でしたが親切丁寧に教えてもらえました。

また、バッグ修理が得意な先輩もいて、私が『ここを教えてほしい』と言えば二人とも親切丁寧に納得のいくまで教えてくれて……。恵まれた環境で、本当に感謝しかありませんでした。

お直しにはマニュアルがないので、自分でチャレンジしてわからないことを炙り出せれば、どこまでも教えてもらえます。逆に、待ちの姿勢では、技術が進歩することはありません。いつまでたっても一人前にはなれないと感じ、とことんのめり込んでいきました」

納得できないときは、閉店した後や休みの日にお店まで行って教えてもらうという徹底ぶりだったと語ります。

「日々のチャレンジの中で、『貼って削る靴修理』と『完成形から逆再生して直すバッグ修理』のパターンがわかってきてからは、ますますお直しの魅力に取りつかれています。お直しの道に終わりはなく、今でも勉強中です。

自分にとって、天職なのかもしれませんね。人間関係も素晴らしく、仕事も楽しいし辞めたいと思ったことは一度もありませんでした。ただ、希望する日に休めなくて『ムッ』としたことはありましたが(笑)」

「もっと、お客さまの笑顔が見たい!」──自分のお店を持つと決めた日

▲バッグ修理をする三浦

恵まれた環境で、順調に技術を習得していった三浦。気がつくと、早くも2年の月日が過ぎていました。

「技術レベルもだんだん上がってきた中でふと思ったのが、『自分がお直ししたお品物をお客さまは喜んでいただけたのだろうか?』という疑問でした。私が勤務している店舗は、下北沢店、御嶽山店、神谷町店の3店舗でスタッフローテーションを組んでいたため、たくさんのお客さまとお話ができる反面、自分がお直ししたお品物を自分で渡せないことが多く、その点がすごく気になりました。

『お客さまはご満足いただけたのだろうか?』『もっとこうしてほしい、ああしてほしいということはなかったのか?』。そのとき、不意に思ったのが『お客さまのご要望をしっかり聞き、お直しをして仕上がりをお客さまに直接確認し納得していただく』という、なんでも相談できるお客さまに寄り添った店。そんなことができる自分の店を持てたらどんなに幸せか!将来、必ず実現しようと決めました」

そんな三浦が夢を実現する日は、案外早くやってきます。いつものように出勤し、本部からの連絡事項などを確認しているとリアット!浜田山店の加盟店募集の案内を見つけたのでした。

「以前浜田山の近くに住んでいたこともあって、この店舗はスピードで仕上げるお直しよりもじっくりと話を聞いてお直したいというお客さまが多く、客層が自分のやりたいお店にピッタリだということもわかっていました。

案内を見つけたときはいてもたってもいられなくなりましたが、『自分が加盟店オーナーになるということは店を抜けることになり、今までお世話になったオーナーに迷惑をかけるのでは?』と思い、オーナーを裏切ることはできない気持ちと夢を諦めたくない気持ちとで悩みました。。

ある日、オーナーに自分の想いをすべて打ち明け、『自分のわがままを許してほしい』と直談判しました。最初は迷っていたオーナーでしたが、自分の夢を応援してくれると言ってくださって、晴れて加盟店オーナーに申し込むことになりました。あのときのオーナーの言葉は一生忘れません。本当に感謝しかありませんでした」

こうして、わずか2年のキャリアで加盟店オーナーになった三浦。不安はまったくなかったと言います。

「加盟店オーナーがどんなことをするのかは、リフォームスタジオの担当者から説明を受けすぐにわかりました。また、開業費用がとても安く、貯金がそんなになくてもやる気さえあればできると確信して……。その他、難しい修理については加工センターで対応してもらえるので、とくに忙しいときに難しい修理が来てもお断りすることなく受注できるイメージが持てました」

加盟店オーナーとしてめざすもの──売上2.5倍増の秘訣とは?

▲店内での三浦

開業1年間で前オーナーの売上を2.5倍まで引き上げた三浦。その中でも、バッグの売上が約7倍になっていることに目を奪われます。

「最初からバッグ修理を前面に押し出そうとは考えていませんでした。浜田山は売上があまりよくないことは知っていましたが、お客さまのお話をじっくりと聞いて、直し方もお客さまのご要望に合わせて何通りか提案できる。そんな風に気軽になんでも相談ができる店舗をめざしていたので、最初は売上が厳しくても良いと考えていました」

三浦は、売上を追いかけるのではなくお客さまを追いかけることで、顧客ニーズをつかむことに成功したのでした。

「売上を追いかけるとすぐに値引きをしようとという発想になりますが、お客さまのニーズをじっくりとお伺いすることで、お客さまが求めていることが見えてきました。ニーズがわかれば、それを前面に押し出して認知度アップを行えばいいと。

お客さまと話をしていると、バッグの修理を依頼される方が多く、それであれば店外からウィンドウ越しにどんな人がどんな修理をしているのか見えるように、ミシンを前方へ移動してLIVE感の演出を心掛けました。お客さまに信頼してもらうためにはこの点が重要だということがあらためて良くわかりました。

また、お客さまによってはとりあえず使えれば良いという方もいれば、思い入れがあるのでしっかり直してほしいという方など千差万別です。一人ひとりのご要望をよく聞き、修理方法も価格ごとに何種類か提案するようにしたところ、お客さまが大変喜ばれて自分の他のお品物をお持ちいただいたり、ご友人を紹介いただいたりとみるみるうちにお客さまが増えていきました」

こうして、気がつけば1年間で売上を前年の2.5倍増を達成していたのです。最後に、三浦にとってお直しとは何かを尋ねると、笑ってこう話を締めくくります。

「お直しとは、思い出や愛着のある靴やバッグの寿命を延ばすものです。自分にとっては天職であり、お客さまの喜ぶ顔を見ることが最大のモチベーションになります。お直しに終わりはないので、日々新しいことへチャレンジし続けたいです」

※ 記載内容は2023年7月時点のものです

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