経営者の支援を通じて社会に貢献。お客さまと本音で向き合うプライベートバンカー
みずほ銀行のウェルスアドバイザリー部に所属する筒井 博貴。プライベートバンカーとして、超富裕層のお客さまに対し資産管理や企業価値向上などの幅広い支援を行っています。個人営業からキャリアをスタートし、プライベートバンカーとして成長を重ねてきた筒井が、お客さまの人生に寄り添う仕事のやりがいを語ります。【talentbookで読む】
自分の価値について考え抜いた末にたどりついた、プライベートバンカーという仕事
銀行の営業と一括りに言っても、個人営業や法人営業など対象とするお客さまや、ご提供するソリューションもさまざまです。その中でも超富裕層のお客さまを担当するプライベートバンカーは、金融だけでなく非金融のソリューションも合わせて提供するため、高度なコンサルティング力が求められます。
そんなプライベートバンカーという仕事を筒井がめざそうと考えたのは、大学受験での経験がきっかけでした。
「志望校をめざして浪人することを選んだのですが、周囲から1年遅れ続ける自分の価値の低さについて思い悩みました。価値のある人間になるにはどうすればよいか?その問いを考え抜いて出した答えが、誰かの幸せに貢献し、社会にプラスのインパクトを与えられる人間になる、ということでした。
事業を通じて社会を豊かにする経営者は、まさにそれを体現している存在です。経営者の人生に寄り添い、ハッピーライフの永続化と持続的な企業価値の向上を支援することで、社会に貢献したい。そうした想いから、プライベートバンカーという仕事をめざすようになりました」
自分がやりたい仕事を実現できる環境を求めて、筒井は就職活動に臨みます。最終的に選んだのが、みずほ銀行でした。
「みずほ銀行を選んだ理由は二つあります。一つは、プライベートバンキングに関する会社が設立されると聞き、そこで働きたいと思ったこと。もう一つは、当時の採用スローガンとして掲げられていた『意欲に投資する』という言葉に惹かれたからです。この会社でなら自分の夢を実現できる。そう考えたことが入社の決め手となりました」
そして筒井は2006年にみずほ銀行へ入社。大阪市に拠点を置く中小企業のオーナーを中心に、資産運用を支援する個人営業を担当しました。
「資産というのは大きく分けると株式や投資信託などの金融資産と、土地や建物といった実物資産があります。お客さまの資産を管理し、個別のニーズに基づく、最適な運用について提案を行っていました。また、お客さまが築き上げた大切な資産を、ご一族に承継するためのお手伝いをしていました」
プライベートバンカーになるべく、個人営業として知見を積んだ新人時代。筒井は自分の実力不足を痛感する出来事に直面します。
「ある資産家のお客さまを担当していたときのことです。私が運用の提案を行った後に、別の担当者にも意見を聞いてみるとおっしゃったことがありました。その担当者は、私よりはるかに経験が豊富で、お客さまが私のことを全幅の信頼を置いていないことは明らかでした。もっとお客さまから信頼していただける存在になりたい。そう思い、今の自分に足りていないと思われたマーケットの知見を身につけようと考えました」
足りない知識を習得するため、証券トレーニーを経験。半年間で大きく広がった視野
お客さまからの言葉に、自身の実力不足を実感した筒井。入社3年目には、社内のジョブ公募制度を活用し、トレーニーとしてみずほ証券での業務を経験します。
「銀行員の自分にとっては、証券会社はまた違った世界。まずは、証券の各部が担っているミッションや業務内容についての講義を3カ月にわたり受けました。その後は現場に出て営業に同行。どのようにマーケットを分析してお客さまに提案しているのかなど、自分が不足していると感じているマーケット領域について積極的に質問し、知識を吸収していきました」
筒井はマーケットの動向や相場の変化などについて、証券ならではの高度な分析を習得。さらに、自社株の運用戦略についても新たな視点を得ました。
「企業オーナーにとって、資産の多くを占めるのが自社株です。そもそも自社株は会社議決権の集合体です。証券トレーニーを経験したことで、運用対象だけではない自社株の価値をあらためて意識するようになりました。その上でどのように承継するか、あるいは活用して企業価値の向上につなげるかといった資本戦略を学ぶことができたのは大きな収穫です」
証券トレーニーとして半年間の経験を積んだ筒井は、銀行に戻り、再び個人営業を担当。上場企業のオーナーなど、以前より資産額の大きなお客さまを任されるようになります。
「対応するお客さまの資産規模が大きくなると、それに比例して相続税の影響も大きくなります。まず相続税の複雑な計算手法について理解する必要があると思いました。
そして、資産規模の大きなお客さまを担当するにあたり、もう一つ知識を深めなければならないと感じたのが、東京の不動産マーケットです。入社当初、個人営業を担当していた時には、大阪の不動産について触れる機会がありました。東京の不動産動向も理解するために、その分野を専門とする環境に身を置きたいと考えるようになりました」
多様なニーズに応えるために。〈みずほ〉ならではの総合力でソリューションを提供
相続税と不動産マーケットについての知見を深めるため、筒井は再びジョブ公募制度を活用し、みずほ信託銀行でトレーニーとして経験を積みます。その後、超富裕層のお客さま向けのサービスを担うみずほプライベートウェルスマネジメントに異動しました。
「入社当初からずっと抱き続けてきた、お客さまのハッピーライフの永続化と持続的な企業価値の向上に貢献するという目標。それを実現できるプライベートバンカーとしての役割を任され、ようやくスタート地点に立つことができたと感じました」
高度なコンサルティング力を要するプライベートバンカー。多様なニーズに対応するために、幅広いソリューションを提供することが求められます。
「資産の管理運用や承継、事業拡大のためのM&A、さらにご家族の健康管理やお子さまの教育支援まで。お客さまからのさまざまなご相談にお応えするためには、金融から非金融までさまざまなソリューションをご提供できなければなりません。そこで強みとなるのが、〈みずほ〉の総合力です。グループ各社の知見を結集し、お客さまのニーズに最適なソリューションがご提供できるのは、〈みずほ〉のプライベートバンカーだからこそだという自負があります」
銀行、信託、証券など、グループ一体で提供する高度な金融サービス。そこに誇りとやりがいを抱く一方で、筒井は自身の課題も感じるようになります。
「私が10年以上担当しているお客さまで、売り上げ規模が1兆円を超える非上場会社の経営者の方がいらっしゃいます。まだお付き合いが始まったばかりのころ、その方とお話しをする中で感じたのが、資産運用や承継などは課題のほんの一部にすぎないということでした。大企業の経営者として抱えているお悩みの全体像を、十分には理解できていないというもどかしさがありました」
そこでお客さまの視点に立つためにも経営を体系的に学びたいと考えた筒井は、MBAに挑戦。大学院で経営について集中的に勉強し、MBAを取得しました。
「その後、お客さまが新規事業の課題を抱えていらして、解決に向けた提案を受ける機会が生じたことがありました。その際に私を指名で呼んでいただき、会議に同席し意見してほしいと言ってくださったのです。経営の大事な局面においてお客さまに頼りにしていただけたことがとても嬉しく、MBAで学んだことも活かしてお役に立つことができたと感じました」
経営者をより深く理解するため、起業を経験。プライベートバンカーの挑戦は続く
MBAを取得したことで高められたコンサルティング力。それをさらに磨くために、筒井は副業制度を活用し、今度は起業に挑戦します。
「MBAで学んだのは経営の理論です。理論だけでなく実践も経験しなければ、経営者であるお客さまの考えを理解できないと考え、起業しました。現在は副業として企業の取締役を担っています。理論と実践の両面から経営の意思決定を行う場にいることは、本業にも大いに活かされています」
着実にプライベートバンカーとしての経験値を高め続けている筒井。その成果を、お客さまからかけていただく言葉の中にも感じています。
「経営環境の変化により、会社を清算して新規事業を立ち上げようとしているお客さまからアドバイスを求められたときのことです。企業・経営者の想い・強み、市場動向や競合環境から鑑みて、事業領域を決めました。そして、組織図設計・新規事業に必要な資金準備・プロダクト設計の戦略をご提案させていただきました。
そして無事に新規事業の立ち上げを迎え、お披露目パーティーが終わった後、お客さまから『筒井さんのおかげです』というメールをいただいたのです。そうしたお客さまの言葉が、成長し続ける原動力になっています」
新規事業の立ち上げや大型不動産の開発を担うなど、筒井が日々接するのは重責を負う一流の経営者です。そうしたお客さまに信頼していただくために、大切にしていることがあります。
「私が日々向き合うお客さまは高い視座を持つ人格者であり、人の本質を見抜く優れた力を持っています。だからこそ大切なのが、本音で話すということです。お客さまに貢献したいと本気で考え、本音でぶつかることが、信頼につながると考えています。悩みを抱えたときに、筒井になら話せると思っていただける存在となることが目標です」
経営者である前に、ひとりの人間であるお客さまの人生に寄り添い、事業を支える。そんなプライベートバンカーという仕事の魅力を、筒井はこう語ります。
「お客さまへのコンサルティングを通じて、社会が変わる可能性を実感できることです。たとえばSDGs(Sustainable Development Goals、持続可能な開発目標)をコンセプトにしたビルや、医療モールといった不動産事業の支援に携わると、地域や街をより良く変える一助になれたという喜びがあります。そうして世の中にインパクトを与える事業を支援することで、社会に貢献できること。それがこの仕事の魅力だと私は思います」
経営者の人生に寄り添い、ハッピーライフの永続化と持続的な企業価値の向上の一助となれるよう、お客さまと本音で向き合い続ける筒井。これからも〈みずほ〉のプライベートバンカーとして、自分にしか提供できない価値を追求していきます。
※ 記載内容は2024年1月時点のものです
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