新卒で飛び込んだマーケティングの世界──留学経験を生かしながら奮闘する社員の記録
カリフォルニア州で誕生したGumGumは、AI画像認識技術を用いた広告事業などを7カ国で展開中。2017年に新しく創られた日本法人へ新卒で入社したのが金子桃子です。留学による異文化経験や国際ビジネス、ITヘの興味から可能性を見出し、スタートアップでマーケティングに携わる彼女のこれまでとこれからへの意欲を紹介します。【talentbookで読む】
新卒でも責任のある仕事を──3度の留学を経験して入社
2008年、アメリカのカリフォルニアで創業したGumGum(ガムガム)。2017年には日本法人、GumGum Japan株式会社が誕生し、AI画像認識技術を活用した広告ソリューションを展開しています。
GumGum Japanのスタートアップメンバーとして入社したのが金子桃子。2019年6月現在で15名いる社員のうち、唯一新卒で入社しました。
金子はPRマーケティング担当として、広告サービスを広告主や代理店に周知するためのイベント運営、PR記事の作成や販促品の制作、そしてアメリカ本社のコンテンツを日本向けにローカライズする業務にあたっています。
金子 「事業の計画から実施までのすべてを、カントリーマネージャーと相談しながら行っています。マーケティング担当は会社だけでなく業界全体について広く知る必要があるので、日々新しい知識を習得しなければなりません。入社してから毎日知らないことに直面していますが、覚えたことを即座に実行できる環境なので、早く成長できると実感しています」
そんな彼女の糧となっているのが、大学入学からGumGumに入社するまでに3度経験した留学です。アメリカやイギリスで計3年間過ごし、さまざまな価値観に触れながらスキルを磨きました。
中でも2度の留学先に選んだカリフォルニアでの経験が、金子に大きな影響を与えました。GumGumに興味を持ったのも、多様な考えを受け入れるカリフォルニアらしい文化が反映されている会社だと感じたからです。
独自の技術を生かした事業内容に魅力を感じ、憧れのIT業界へ
専攻は文系だったものの、金子は、どんな分野や業界においても世界中でテクノロジーが発展していく現代だからこそ、IT業界で経験を積んでみたいと思いました。
金子 「カリフォルニアには、シリコンバレーのように、優れた IT企業と人材があふれています。そんな環境に感化されたことも要因かもしれません」
また、金子は大学で社会学や異文化について学んだことで、社会的な思考や背景が大きく影響するマーケティングに興味を持ちました。イギリスで国際ビジネス学修士を取りながら、日本での外資ビジネスの発展の研究を通し、外資系のIT企業でマーケティングに携わりたいと考えます。
マーケティングは会社や業界についてよく知っている経験豊富な社員が求められる分野。そのため、新卒で入社してすぐマーケティングに関われる企業は少ないという現実がありました。そんな中出会ったのが、GumGumでした。
金子 「プロダクトの説明を受けて、アメリカにいるときに見たことのあった、アニメーションのような広告が、GumGumの技術によるものだとわかりました。デザインや出し方が凝っていて印象的だったのですが、そのもとには独自の AIでの画像認識と言語解析技術があり、ユーザーの興味に合わせた広告を出すというスマートさに引かれました」
留学経験や国際ビジネスを大学院で学んだ経験も生かせる環境や、多様性を尊重する先進的なテック企業の日本での発展に関われるGumGumは金子にとって理想的な環境でした。
世界のレベルのマーケティングプラン グローバルのマーケティングから刺激
2018年7月に入社後、とくに大きな刺激を受けたのは、入社3カ月で参加した本社での研修。セールス&マーケティングコーディネーターと呼ばれる役職のメンバーが世界各国から呼ばれ、マーケティング戦略を確認したり、成功例や課題を話し合ったりする場です。
金子は、各国の同僚たちがこれまでこなしてきたイベントやプロジェクトの成果を見て、圧倒されました。
金子 「世界各地で成果をあげている GumGum支社は、できたばかりの日本支社とはビジネスの成長速度もマーケティングプランも異なり、未知の世界だと感じました。しかし、同僚から “日本らしくできることを、一緒にやっていこう ”と励まされました」
研修最終日には、地域ごとに四半期のマーケティングプランのプレゼンテーションが行われました。各国の同僚のフィードバックをもらいながら、プランを精査し、実行に向けての課題を話し合います。
金子がゆるキャラブームにヒントを得て、GumGumのマスコットをつくろうと提案したところ、ニューヨークチームから、東海岸でぜひ実現してみたいという声がありました。CMOからも、日本市場の情報やデータと、英語圏では直面しないローカライズへの課題点の共有から学ぶ点があったと評価してもらえました。
金子 「まだまだ経験も浅い分、日々の振り返りを行うようにしています。常に改善点を考え、成果を振り返ることで目標設定をしながら仕事ができています。初めてのことにたくさん挑戦する機会を与えられる環境で、失敗を恐れずに動けるよう周りがサポートしてくれる社風は、GumGumで働くことの最大の魅力です」
GumGumらしさを追求したローカライゼーション
金子の挑戦はまだ始まったばかりですが、今後は“ローカライズ”と“GumGumらしさ”をミッションに掲げ、さらなる飛躍を遂げたいと考えています。
GumGumの支社があるのは、日本を除けばすべて英語圏。言語はもちろん、ビジネススタイルや市場規模も大きく異なります。そのため、アメリカ本社や他国の支社が持っているコンテンツをそのまま使うのではなく、日本に合わせて丁寧にローカライズする必要があります。
金子 「 GumGumの日本でのスタンダードをつくり上げる必要があるので責任を感じますが、スタートアップで成長途中の段階から関われるのは、とても貴重なことだと実感しています。大変なことも多いですが、今後のキャリアへつながる大きなステップだと思います。また、GumGumの優れた技術を日本市場に広めることに貢献できることに、やりがいを感じています」
イベントの企画やPRでは、日本にGumGumの技術を広めるための表現方法で常に“GumGumらしさ”を基準に考えています。
たとえば、ハロウィンでは、社名の由来ともなっているガムマシンの仮装をしました。
GumGumという企業の名前には、画像認識や視覚情報処理の技術を駆使し、あらゆる分野の情報を適切な形で消費者の興味・関心にくっつける、まさに「ガムのような役割を果たす」ことが込められています。自分が仮装をすることで、社名の由来について、入居しているWeWorkのほかのメンバーにも伝えることができました。
GumGumの技術を日本に広めたいという強い想いを持ち、留学経験を生かしながら日々挑戦を続ける金子。精鋭のそろうチームとともに、GumGumのますますの発展を目指し、今後も失敗を恐れずに突き進みます。