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「成果を出して、社長になる!」“周りの目が気になる少女”だった4年目社員の挑戦

▲平野茜(幼稚園時代)。当時は周りの目が気になる性格だった

▲平野茜(幼稚園時代)。当時は周りの目が気になる性格だった

エスプールグループの将来を担う人材を輩出するグループコース(Gコース)。事業理解を深め、多様な経験を積ませるために3年間のジョブローテーション(ジョブローテ)を行っているが、実際にはどのようなキャリアを歩めるのか?常に成果を出し続け、新規事業開発に抜てきされた2016年入社の平野茜の軌跡をお見せする。【talentbookで読む】

「ビジネス」より「箱」があるかどうか──裁量を求めて選んだ環境

平野 「幼少期は周りの目が気になる性格だったので、自分の気持ちを素直に言えませんでした」

そう語るのはGコース社員として2019年現在入社4年目である平野茜。入社後、いかなる環境でも常に周りの期待を超え続け、ついには新規事業開発担当に抜てきされるほどの活躍をしている。

そんな平野も就活中には多くの就活生と同様の悩みを抱えていた。

平野 「就活を始めた当初は非常に困りました。対面で人と関わり合う仕事をしたいけど、どの業界で働きたいかが明確に定まっていなかったんです」

大学でLGBTや障がい者など、社会的マイノリティについて学んだ平野はケースワーカーや、アルバイトの経験から小売業・ブライダル業を見ていた。しかし、何かが腑に落ちない。

その折に新卒紹介会社から「若くして裁量権を持って働ける会社の方が合うのでは」と勧められた会社がエスプール。その背景には平野の大学時代のオーケストラサークルでの経験があった。

平野がオーケストラサークルで行っていたのは楽器演奏だけではない。楽器演奏以外にも、共演してくれた世界的指揮者・演奏家のスケジュール管理やおもてなしを行う秘書チームに所属し、そこで主体性を持って動く喜びを知る。

平野 「大学 3年生までは、サポート役が向いていると思っていたんです。後輩からよく相談も受けていたし。秘書の仕事で世界の VIPに対応することも楽しかった。

そして 4年生になってからは付き人のチーフに選ばれて、さらにやりがいを感じられるようになったんです。裁量がかなりあったので、それまでのちょっとした違和感をチームの問題として深堀りし、課題設定して組織改革する。そんな風に自分の手で物事を動かしていくことが楽しくて、演奏よりも秘書の方に打ち込んだほどです(笑)」

エスプールの面接を受けてみると、これまでの就活で違和感のあったステレオタイプな面接ではなかった。ひとりの人間として、向き合ってくれたと感じた。

平野 「どんな事業もいずれ衰退していきます。でも、業界・既存事業の枠に捉われずに多様なビジネスを展開する環境であれば、どこでも・いつでも通用するスキルが身につく。そして、同じ価値観を持った社員がいる環境であればビジネスの加速度が段違い。いろいろ悩みながら就活をやっていましたが、『ビジネス』そのものではなくそれを提供する『箱』があるかどうかが私にとっては重要で、決め手でした」

このようにして平野はエスプールに入社した。

入社してすぐ訪れた劇的なパラダイムシフト

▲新店黒字達成お祝い時の平野(上段左3番目)と中尾(平野右)

▲新店黒字達成お祝い時の平野(上段左3番目)と中尾(平野右)

ジョブローテで平野は、人材派遣を行うグループ会社のエスプールヒューマンソリューションズ(SHS)に配属。業務は求職者へ仕事紹介を行う、人材コーディネーター。

配属前のコーディネーターのイメージは、「スタッフに寄り添い、希望をかなえる仕事」だった。学生時代周囲の人から相談を受けることが多かった自分にぴったりの仕事ではないか──そう思っていた。

しかし、配属後このイメージには“ある視点”が欠落していたことを思い知る。

配属当初の平野は新人としては結果を出していたが、トップ成績の先輩とは数に大きな開きがあった。負けず嫌いの平野は、その差を埋めたい一心で当時の上司・中尾しのぶに相談をした。

当時を中尾は次のように振り返る。

中尾「配属当初の平野は求職者の希望をかなえることばかり考えていました。我々は求職者だけでなく、顧客の要望も叶えなければなりません。両者の利益のバランスを見極め、長く心地よく働けそうな仕事を紹介することが、『求職者・顧客のためだけでなく、平野の所属チーム、そして SHSの売上につながる』ということを伝えました」

中尾からの助言で顧客や、自身の所属組織も意識した平野。求職者の人となりを面談で深く知り、彼らの具体的な働く姿を想像し、仕事を提案するようになった。成績もより向上し、紹介した方もより長期的に働くように。

この経験から、自分の行動が数字につながることを実感し、ビジネスにおもしろさを見いだした。また、チームに貢献したい想いも日に日に増していく──。

こうして劇的にパラダイムシフトした平野は、ついには全国でも有数の成績を出すまでに至った。

その結果、今後のドミナント展開の行方を占う新支店の立ち上げメンバーに抜てきされる。目標は3カ月目の黒字化だが、メンバーは平野と支店長のたったふたり。さらに、支店長は支店運営があるため、支店の数字は平野の双肩にかかった。

平野 「それまでは、わりとひょうひょうとやっているように周囲から見られていたと思いますが、この時は自分でもかなり泥臭かったという自覚があります。黒字のためにあらゆる手段を尽くしました」

しかし、目標は一緒でも方針の違いから支店長と意見が度々衝突した。

中尾「支店運営について平野からよく相談を受けました。それは、責任感が強く、黒字化にこだわっていたからこそだと思います」

殻を破った平野は大車輪の活躍を見せ、新支店は3カ月目で黒字を達成したのであった。

そして、入社2年目。平野はさまざまな企業とプロ人材をマッチングさせ課題解決につなげるプロフェッショナル人材バンク(PJB)に異動する。PJBではコンサル営業職に従事。当時は若いサービスだったため、まずはサービスを売る色々な方策を考えた。その過程でさまざまな業界の知識が必要であると感じた平野は、すぐにその危機感を行動に移す。

平野 「さまざまな業界に対して営業するのに、自分が無知であることが怖くて。なので、それまで手を着けなかった日経新聞やビジネス雑誌を読み漁ったんです。知識をつけることが営業にとって武器になることを体感しました」

知識という新たな武器を手にした平野はさっそく動き出す。プロ人材によるセミナー開催での集客、WEB施策等を発案し、トライ&エラーを何度も繰り返した。

そうしてさまざまな営業手法を残した半年後、次なるジョブローテ先は人事部だった。

苦手分野をつくるのは嫌!得意になるまで数をこなす

▲学生の前でファシリテーションを行う平野(中央)

▲学生の前でファシリテーションを行う平野(中央)

人事部では新卒採用責任者に任じられた。ミッションは予算内でエスプールグループ各社の採用目標数を達成すること。しかも、配属後に間もなくして採用計画が見直され、目標数が2倍になっていた。

従来のやり方では達成は難しい──平野は焦りを感じた。しかし、焦っているだけでは何も解決しないことを、平野はこれまでの経験から知っていた。

平野 「採用市場は市況の変化が非常に目まぐるしいです。最先端でなければ取り残されるので、常にアンテナを張って情報収集しました。あとはエスプールに合うやり方を考え、実行する。もちろん中には失敗もありますが、チャレンジしなければ成功もしません。データと根拠と意志があれば、やりたいことはすべてチャレンジさせてもらっていました」

試行錯誤を繰り返しながら、応募数、そして内定数を増やす施策は彼女の熱意と努力もあり、着実に効果を生んでいく。

それらが実を結び順風満帆にも見えた。しかし実は壁にぶち当たっていた。

平野は大勢の前でプレゼンやファシリテーションをするのが苦手であり、大嫌いだったのだ。しかし、それは新卒採用活動においては避けられないこと。

平野「採用イベントで初めてファシリテーションする前日は、正直憂鬱でした。本番も緊張しまくりで、イベントの録音を聞いて本当に落胆しました。でも、それよりも苦手意識を感じ、自分には無理だと決めつけるのが気持ち悪くて。絶対に克服しようと思ったんです!」

その後、場数を踏むため自社開催イベントの回数を大幅に増やした。また外部の採用イベントにも参加し大勢の前で会社プレゼンにも挑む。上司や先輩後輩、社外の講師など多くの人からフィードバックをもらい、練習と実践を重ねていった。

平野「今ではプレゼンが得意になりました。繰り返すうちに、自分の伝えたいことが伝わるように工夫して話し、誰かの心を動かすことが楽しくなっていたんです」

苦手を克服した平野はここでも目を見張る活躍を見せた。なんと1年半で1000人以上もの学生と面談し、当初から2倍になった採用目標数を見事達成したのだ。

そして、2019年現在新規事業開発担当として、新規サービスの開発・提案を行っている。サービスをつくってまだ2カ月ほどしか経っていないが、早速複数受注も決めている。

平野「自分が市場調査から事業の構築まで行いゼロからつくったサービスが売れるのがとても嬉しいです!営業ってあるものを売ることがほとんどなので、この経験はなかなか得られない貴重なものだと思います!」

誇らしげに語る表情からは、自身が開発したサービスに確かな手応えを感じていることがうかがえた。

ジョブローテは難易度の高い新たなチャレンジができるチャンス

▲社長になる”夢”、いや、“近い将来の現実”を堂々と語る平野

▲社長になる”夢”、いや、“近い将来の現実”を堂々と語る平野

トライ&エラーを繰り返しながら走り続けてきた平野。これまでのキャリアをこう振り返る。

平野 「そのときどきの配属当初を思い返すと、当時の自分では成し遂げられないであろう目標を与えてもらっていたなと思います。だから、ずっと必死でした。人材コーディネーター、コンサルティング営業、新卒採用と経験してきましたが、私はジョブローテを通してだんだんと難易度が高くなる仕事を任せてもらえているのかなと。

“ハードルの高い仕事×自分にとっては新しい市場での仕事”というのはものすごくハードです。しかし、今まで経験してきた全然違う職種の観点から今の業務に取り組むことができるので、無駄な経験はひとつもありませんでした」

ジョブローテの難しさと、それによる伸び率。それを体現するようなキャリアを歩んできた平野ではあるが、それは積極的な姿勢があってこそだと考えている。

平野 「ジョブローテすることそのものがいいというよりは、与えられた環境で成果を出し、またさらに難易度が高い仕事にチャレンジして成果を出すというのが仕事の楽しさだと思います。

また、ジョブローテを『今がダメだったら次の部署があるから』という保険だと思ってほしくない。

配属部署で短期間に実績を残していくのが Gコース社員のあるべき姿であり、実績を残せばそれだけチャンスがたくさん巡り早く出世もできる。私はこれからももっと成果を出していくための覚悟がありますし、そういう人と一緒に働きたいですね!」

常に向上心を胸に抱く平野には、夢がある。

平野「今開発しているサービスは試験段階ですが、近いうちに本格的に事業化して、その事業部をマネジメントしたいです。さらには子会社化させて社長になり、自分が納得するサービスを多く展開していきます!!

自己満足ではなくて、世の中に役立つ本当に価値のあることをビジネスでやりたい。しょうもないと感じるサービスを売るのは私にとっては不毛だし苦痛なんです。絶対仕事がつまらなくなるから。

私自身が堂々として、誇りを持てるビジネスをつくりたいです。エスプールの事業って本当にすばらしいと思います。だから私はこれからエスプールらしく、かつ、新たな柱となる事業をつくり出します!

・・・幼少期に恥ずかしくて素直にアイドルになりたいとかケーキ屋さんになりたいとか公言できなかった自分から大きく成長したんじゃないかな(笑)」

もうそこにいるのは、周りの目を気にして自分の意見を素直に言えない少女ではない。”夢”ではなく、近い将来の“現実”として“社長”という未来を見据えた、ひとりの女性の姿だった。

平野の挑戦は、これからも続く──。

株式会社エスプール

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