人を愉しませたい──その想いが旅行業界につながった。入社2年目のリアルと情熱
旅行業界に興味はなかった、でも人を愉しませる仕事がしたいとは思っていた──そんな想いで就職活動を進めていた弥久保直樹は、ゆこゆこホールディングスと出会い、2018年に新卒で入社しました。配属されたのは営業部。顧客である宿に伴走しながら、弥久保が経験し、学んできたこととは──。【talentbookで読む】
就職活動の軸は「人を愉しませること」だった
弥久保がゆこゆこと出会ったのは偶然だった。
そもそも、旅行業界には興味がなかったという。学生時代はダンスサークルでの活動にまい進。そこで「人を愉しませることは楽しい」と感じ、就職活動ではエンタメやアミューズメント業界を見ていこうと考えていた。
ところが、いざ就職活動を始めたばかりのころ、ゆこゆこの1dayインターン募集の記事が目に留まった。
弥久保 「旅行業界に興味はありませんでしたが、人を愉しませることができる仕事なら、旅行に関わってみるのもありかなと。たしかに旅行関係の仕事も、人を愉しませることに違いはないじゃないですか。偶然の出会いでしたが、ある意味出会うべくして出会ったようなものでした」
そのインターンを経て、弥久保はゆこゆこの選考に臨むことに。
弥久保 「選考の中では、他社よりも多くの社員さんと会わせてもらうことができました。僕の中でのイメージと実際とのギャップが少なくなるように配慮していただいたので、信頼感も湧きましたし、実際のギャップも少なかったように感じます。
また、その中である方がおっしゃっていた『人のために仕事をしているという実感がある』という言葉が印象的でした。入社後も、災害や季節などによって宿が困っているときに送客して喜んでいただけることがあって、僕自身もそれを実感することができました」
選考を通じて多くの社員からゆこゆこでの仕事について聞いた弥久保は、その温かい社風や仕事の中でのモチベーションなどから、ゆこゆこへの入社を決意する。
顧客とのコミュニケーションで感じた“難しさ”。乗り越えた鍵は──
入社後、弥久保は営業として働くこととなった。その仕事内容は、宿泊施設と共に旅行プランをつくり、お客様へ発信するというもの。
そこで弥久保は、“顧客とのコミュニケーション“という大きな壁とぶつかる。 同じような課題感を抱いていたのは、弥久保だけではなかった。
入社一年目の友渕と八木橋、新島も、同様の想いを抱いていた。
友渕 「自分自身、お客様である宿側とのコミュニケーションで、自信がなくなってしまうことがあります。いろいろ提案できるようになって、“相手に言われるがまま ”にはならないよう努めていきたいです。相手の言う通りにすることは必ずしもいいことではなくて、宿の方が把握していない問題や課題を洗い出せないのが一番の問題だと思います」
新島 「私もそれはよくあります。トラブルがあったり、急な依頼を受けたり、営業活動の中には想定外なことがたくさんあって、それぞれに適切な提案ができないといけないのに、焦ってしまったり経験不足だったりして提案しきれなかったりすることがあります」
八木橋 「あまり大胆な提案をしてしまうと、怒らせてしまうかもしれない。あくまでも経営をしているのは相手なので、踏み込みすぎることも禁物だなって思います。だから、提案ってどこまでしていいんだろうと、わからず不安なところがあります」
新入社員の多くがぶつかる壁を、弥久保はどのようにして乗り越えたのか──この背景にはある経験があったという。
弥久保 「最初のころに、トラブルが起きたところがありました。相手の要望が聞き出せず何もわからなくて、ものすごく困りながら解決したことを覚えています。 けれども、出張や電話で話していくにしたがい、お互いの関係性が良くなっていくのを感じられたんです。そうすると、宿と取るコミュニケーションに自信がついてきます。
自信がついてくると、いろんな提案をできるようになって、楽しくなってきました。そういういい連鎖があるので、宿とのコミュニケーション自体も、提案も、できるようになったと考えています」
そういった成功体験を通して、1年目だからできるような大胆な提案も、行えるようになっていったという。
弥久保 「 1年前は相手を怒らせてしまうのが怖くて、そんなことはできなかったのですが、ある意味新人だからこそ大胆な企画とか出せるんだと思って、取り組めるようになりました」
相手の言うことだけを聞くわけではない──弥久保は、顧客が言っていることを表面的にすくい取るだけではなく、潜在的なニーズを聞き出すことができるようになれば、御用聞きのような営業をせずに済むのではないかと考えていた。
そうした「提案営業」こそが、弥久保をはじめとしたゆこゆこの営業の介在価値。そのためにも、他の会社では埋められないピンポイントなニーズを引き出すことが大切なのだ。
予約を埋めるための最適解──売るための武器とは――
予約を埋め、部屋を売るための武器とは何なのか。
ゆこゆこの中でも、永遠のテーマとも呼べる問題になっている。
弥久保 「『値下げは悪じゃない』と同時に、『値下げばかりを提案しないように』というアドバイスを受けました。その真意は、値下げは “いざという時の武器 ”だということです」
価格調整をしすぎることで、宿にいい影響はない。かといって、値下げを徹底的に忌避すると、いざという時に空室という問題を解決できなくなる。弥久保が受けたアドバイスは、それぞれ別のことを言っているようでありながら、本質的にはひとつの解決につながっている。
それは、「真のニーズはどこにあって、その武器として何が使えるか」ということだ。
弥久保 「結局は、宿のことをとことん聞いて、その本当のニーズを引き出すことが大切なんだと思います。ある営業の方から、『出張では宿に対するヒアリングに努めたほうがいい。提案はそれを聞いてから考えて、電話やメールでしてもいいから』というお話を伺ったことがあります。
それまで自分は、考えてきた提案を一方的に話すだけになっていました。そうすると、自分が考えてきた提案が宿の悩みとマッチしていないというのが多々あります。なので、このアドバイスをいただいてからは、出張では宿の悩みを徹底的に聞くということに努めて、それから提案をするように心がけています」
提案にもいろいろ種類はあり、一辺倒に値下げだけを提案しているようでは介在価値を見いだしてもらえない。
弥久保 「ゆこゆこの介在価値は、値下げすることじゃありません。平日(他社で埋められないところ)の予約を埋めることです。それを達成するためには価格調整以外にも、特典や PRなど、いろいろ方法はあります。方法の一つとして、最適な価格を提案するのです。まず一番に考えるのは宿のことです」
営業活動で常日頃から、弥久保は「宿のためになりたい」と心がけている。これは、ひいてはゆこゆこのキーフレーズになるともいえるだろう。
会社を働きやすいフィールドに変えるのは、若い世代の自分たち
弥久保 「広いエリアを担当する中で、売り上げは売れるところだけでなく、まんべんなく上げなくてはと思うのですが、日々の業務に追われてしまって、そこまで意識を向けられないことがあります。どうしても優先順位をつけなくてはいけない中で、なかなか売り上げが上がらないところも底上げしていかないといけないのが、難しいですね」
多くの業務、多くの担当宿がある中で、偏重せずにまんべんなく、すべての宿の売り上げを立たせていくことはとても難しい。 それを実現する中で大切なことは、向き合う姿勢ももちろんだが、弥久保は意外なところに活路を見いだしていた。
弥久保 「大切なのは、業務効率化だと思います。僕もまだできていませんが、ツールや先輩、上司の力に頼って、一人で悩んだりする不要な労力を割かないこと、無駄に時間を使わないことです。そういうことがしやすい風土は、僕たちでつくっていかなければなりません」
業務効率化を行うことで、宿と向き合う時間を増やすことができる。ひいてはそれが、「宿のため」につながる──そんな考えに基づいて、弥久保は自分の働きやすいフィールドは、自分自身でつくっていくものだと考えている。
新卒入社から約1年半が過ぎた今、弥久保は一人前の営業として着々と成長してきた中で、少しずつ将来の展望や理想像のようなものが見えてきつつある。
ゆこゆこという会社を偶然にも選び、「宿のため」を思い、未来を見据え、一人前の営業として成長していく。そんな若い世代の社員が、これからのゆこゆこを背負い、会社に新たな風を吹き込んでくれるのだろう。