子育てに向き合う時間があるからこそ、自分の価値を最大限に発揮できる
シリコンバレーから生まれたVeeva。日本の製薬・ライフサイエンス業界へ最新のテクノロジーを活用した解決策を提供するだけでなく、柔軟性に富んだ新しい働き方も日本に持ち込みました。出産後5年間のブランクを経て働く須藤麻紀と、第1子誕生を機に転職した大貫竜平の働き方から、そのバリューをひもときます。【talentbookで読む】
子育てしながら働くというライフステージで、どんな働き方を選ぶか
プロダクトアライアンスマネージャーとして働く大貫は、第1子誕生が転職のきっかけでした。
大貫 「もともと子育てには能動的に関わりたいと思っていたのですが、前職の会社では自分が理想とするレベルでワークライフバランスを実現するのは難しいと感じ、転職を考え始めたんです。具体的には、在宅対応が可能で、心理的にも在宅勤務が負担にならない社風の会社がいいなと。ただ、おそらく難しいだろうとも思っていました」
予想通り大貫の条件に合う会社はなかなかありませんでした。そんなときVeevaに勤める知人から話を聞く機会がありました。
大貫 「 Veevaの社内環境を聞くうちに、ここなら子育てしながら自分の価値を発揮できそうだなと思いました。何よりも、自社製品のテクノロジーもユニークで魅力的でしたし、ライフサイエンス業界は未経験でしたが、自分のマーケティングの力を試してみたい、チャレンジしたいと感じたんです」
大貫が入社を決めたのは、第1子誕生を4カ月後に控えたころでした。
一方、小学4年生と小学2年生のふたりの子どもを持つ須藤は、2014年にVeevaに入社。2019年現在はオフィスマネージャーとして社員が快適に業務に向き合えるようサポートをしています。須藤は10年前、出産のために会社を退職。同時に仕事を持つ義母と同居を始めます。60代の義母がバリバリ働く姿を見ながら、須藤も「いずれ仕事に復帰したい」という想いを胸に秘めていました。
須藤 「第 2子を出産後、本格的に復帰を考え始めたのですが、“保育園探し ”が大変。ようやくふたりとも保育園に預けられたのは、上の娘が 4歳になったころ。でも郊外の保育園なので、都内のオフィスだと 17時前には会社を出ないとお迎えに間に合わない。でも、なかなかそんな会社はなかったんです」
転職エージェントに相談して派遣社員としてようやく見つかったのが、Veeva Japanともう1社だけでした。しかしVeeva Japanの条件は「産休代替の3カ月間」だったのです。
須藤 「最初は迷いました。でも面談で子どもが小さく、すぐ熱を出すが大丈夫かと質問すると、『 Veevaでは父親でも自宅で仕事をするし、そんなのはよくあることなので気にしなくていい』と言われたんです。これは私にピッタリだと思いましたね。たとえ 3カ月でもいい。まず職に就くことが大事だと入社を決めました。
大きなおなかを抱えながらも面談をしてくださった方が、キラキラして、魅力的で。『仕事が好き!』というのが短い会話の中でも感じられました。帰宅後も彼女を思い出すくらい。あんな人が働く会社はいいに違いないと思ったんです」
自分がここにいる時間が大切。ここでの時間を濃くしたい
2019年で、須藤は入社5年目を迎えました。当初は3カ月の期間限定が条件でしたが、急成長を続けるVeevaは社員数がどんどん増え、バックオフィスも人員の増強が必要になり、3カ月後もそのまま雇用は継続。入社翌年には正社員採用となりました。保育園に通っていた子どもたちもそろって小学生です。現在は17時に退社。18時半には帰宅して、19時夕食、20時に入浴という毎日です。
須藤 「子どもたちがお風呂に入ると、私はパソコンを開いて仕事を始めるという感じ。この子供たちのリズムと私のリズムを崩さないようにするのが両立のポイントですね。
仕事と家事の両立は簡単ではないですが、悪いことだけとは思っていません。専業主婦としての母、仕事をする母と、子どもたちは両面を見ています。小 4の娘は、学校のパソコンクラブに入ったそうで、私の姿を見て興味をもったんだなと、想像していなかった影響でした」
現在は家で仕事をするのが当たり前の須藤ですが、前職ではまったくできませんでした。
須藤 「以前は、そもそも家に持ち帰るという選択肢がありませんでした。今は自分で仕事をコントロールできます。オフィスですること、後回しにして家でもできること、と仕事の優先順位をつけて自主的に計画できるので、本当に働きやすいです。おかげで仕事の効率もいいし、より仕事に集中できますね」
勉強のしやすい環境も、以前働いていた会社とは大きく違うと須藤は感じています。
須藤 「仕事に主体的に関われるようになったことで、いろんなことを勉強したい、チャレンジしたいと思うようになりました。たとえば社員数が増えると衛生管理者という国家資格保有者がオフィスには必要です。それなら私がチャレンジしてみようかとか。それは会社が勉強することやチャレンジすることを認めてくれているから。
社労士さんのサポートなどを得て、日々勉強しながら、業務に必要な新しいジャンルの知識を身につけています。 Veevaに入ってから履歴書に書けるような資格が増えたかもしれません(笑)。
もし、 Veeva以外の会社に勤めていたら、勉強することなんて考えなかったと思います。お迎えまでに帰宅することが重要で、“仕事をこなす ”という感じになっていたかもしれません。でも、ここにいると、いっしょに働くみんなのために役に立ちたいとも思うし、自分がここにいる時間がとても大切で、それを濃くしたいと思うんです。
お金のために働いているわけじゃなくて、楽しくて働いているというのがピッタリなんです」
仕事に合わせて生活するのではなく、生活をベースに仕事ができる環境
大貫が入社した年に生まれた第1子は現在3歳。共働きですが保育園の送り迎えの回数は、妻より大貫の方が多くなることもあります。
大貫 「私の方が出社時間に余裕があるからです。急に子どもが熱を出せば、私が家での仕事に切り替えます。妻も休めますが事前申請などが必要。今日突然休むというのはいろいろ難しさもあります。
その点、私なら日時変更できるアポイントは変更したり、家からオンラインで会議に参加したりと時間のコントロールはしやすい。グローバル全体でもモバイルワーク環境が浸透しているので、社内インフラもそれを前提に構築されています」
時間をコントロールできる環境で働くようになって、仕事とプライベートに関する価値観は大きく変わりました。
大貫 「まず家庭や自分の生活がベースにあって、そのうえで自分の能力をいかに発揮して価値を出し対価をもらうかが、仕事なんだと思うようになりました。つまり仕事の時間が先にあって、仕事に合わせた生活をするのではなくて、生活をしながら仕事の時間をつくり出す。これまでの仕事とは真逆の価値観なんです」
入社後、プロダクトマーケターとしてVeevaのビジネスや市場について理解を深めた後、まだ当時Veeva Japanにはなかったテクノロジーパートナーアライアンスのポジションに抜てきされた大貫。生活のベースを整えながらも、仕事では新しいチャレンジを続けています。
大貫 「マーケティングを担当した 3年間はとても勉強になりました。シリコンバレーで生まれた製品の文脈を、どう日本でローカライズするか。その力は身につけられたと思っています。
現在のパートナーアライアンスの業務も、とても刺激的です。日本のさまざまなテックカンパニーといっしょに、 Veeva製品のバリューをどのように提供していくのかを考えています。 Veevaは製薬・ライフサイエンス業界を支える製品を提供しているので、社会的に意義のある仕事に携われているという醍醐味もありますね」
大貫は自分が転職時に描いていた通りの、仕事と子育ての両立に充実を感じています。
大貫 「転職を考えていたときには、おそらくどちらかを犠牲にしないと成り立たないんじゃないかと感じていました。それが当たり前だと。でも、自分が今バランス良く両立できているのは、 Veevaのカルチャーがあってこそなんだと思います」
新たな挑戦のできる環境がEmployee successにつながる
須藤と大貫のように、Veevaでは一人ひとりが時間を自主的に管理し、柔軟に働ける環境が特徴です。しかし、多様性のある働き方を認めることで、チーム・組織としての強さ、推進力が弱まってしまう状況が目に浮かぶかもしれません。そんな中、Veeva Japanは達成すべきゴールに向かって“一丸となって”急速な成長を遂げてきました。
大貫 「これは、グローバル全体を通して目標管理がしっかりなされているからこそ実現できるカルチャーだと思います。会社全体の目標に対して経営層から部門、部署、チーム、個人まで全員の目標が関連づけられ、かつ誰もが見られるようオープンに共有されています。
従業員だけでなく、もちろん日本の代表である岡村崇も、全員が『 Hill to Climb』と呼ばれる目標を設定します。その各自の目標がきちんとつながり、個人の行動目標である『 V2M』として共有されているので、自分のやるべきことも明確にわかるし、会社の方針も一貫性が保てているんだと思います」
Veeva Japanは2025年に向けて、社員数を3倍にするという目標を掲げています。ただし規模は大きくなっても、今現在のVeeva Japanの社風は決して変えない、Veevaであり続けることも重要な要素としています。成長のさなかにいる須藤と大貫は、今後についてどのように考えているのでしょうか。
須藤 「 Veevaの魅力は人です。仕事のできる刺激的な人たちが多くて、私も刺激をいっぱい受けています。バックオフィスとしては、この仲間を支えたい、そのためにもっと知識を得たいし、勉強もしたいとも思いますね。それにチームメンバーもマネージャー陣も『ありがとう』とよく声をかけてくれます。やっぱり嬉しいし、頑張ろうって思えます。
そんな仲間たちの中で、人数が増えても Veevaであり続けるために私には何ができるだろうと考えています。そのためには、もっと何かに特化した専門性を身につけるというのが私の課題でもあります」
大貫 「 Veevaのような働き方も価値観も新しいスタイルの企業が、日本でどれだけ成功できるのか。これは非常にチャレンジングだと思います。だからこそ、そこに携わっていければと思っています。私自身、新しいことへのチャレンジにおもしろさを感じますし、 Veevaにはチャレンジングな人が非常に多いです。
また社風として、自分のキャリアは自分で築いていくものだという考え方があります。将来的にはここで得たもので何か社会に貢献できることがあれば、どんどんチャレンジしていきたいなと思っています」
須藤はVeeva Japanに入社したことで、仕事で「チャレンジする」楽しみを見いだしました。大貫は新たな仕事に「チャレンジするために」Veeva Japanを選びました。そして、ふたりは、自分の家庭や生活を犠牲にすることなく、そのチャレンジを謳歌し、Employee successの階段を登り続けています。