「どのお客様も私たちみんなのお客様だ」店舗を越えて互いを高めあう同志たち
ポジティブドリームパーソンズ(以下 PDP)では、「感動で満ちあふれる日本を創ってゆく。」というビジョンのもと6つの事業展開している。ウェディング事業を中心に成長してきたPDPだが、レストラン事業はPDPの第二の柱として注力し、店舗を拡大。PDPのレストランにおけるサービスマンのあるべき姿とは。【talentbookで読む】
シーンに合わせたレストランのご利用。レストラン事業でも生涯顧客化を
私たちサービス業は、お客様にとっての「日常」と「非日常」のあらゆるシーンに関わる。
結婚式という一生に一度の晴れ舞台から、心づくしの料理と共に大切な人と過ごすレストランや宴席での時間まで、お客様との日々の接遇で感動を必然的にもたらすことを使命にしている。
PDPは、ひとりでも多くの方に感動を届けられるように、創業よりウェディング事業で蓄積してきたノウハウを活用。より日常に豊かな時間を提供すべく「感動」を軸にサービスを展開しているのだ。
結婚式を挙げてくださったお客様が記念日にレストランのご利用で帰ってきてくださること。また、レストランのご利用でお花をプレゼントされること。
ウェディングやレストランといったひとつのサービスにはとどまらず、PDPの展開する6つの事業の垣根を越えてお客様の生涯に寄り添い続ける企業を目指している。
レストランにおいて今注力しているのは、“拠点数”とひとりのお客様における“利用回数”の増加だ。だからこそ、今サービスマンが大事にしているのは、感動創出企業としてウェディングで培ったノウハウを生かすこと。
ただお腹を満たすだけの場所ではなく、滞在時間を彩る空間演出者として、「また来たい」「PDPのレストランが好き」と思っていただける良質なサービスの提供につきる。
「大切な方も安心して紹介ができる」そんなレストランを全国に
PDPの運営するレストランの店舗は、現在日本の主要都市である東京・福岡・大阪を中心に約30店舗。
「このレストランが好き」ではなく「PDPのレストランが好き」と思っていただける姿勢や行動がPDPのサービスマンにとって重要にされていることだ。その考えを持っているメンバーのひとりが、外山 能弘である。
外山 「もともとサービスマンを始めたときから、大切な人に紹介できるレストランをつくりたくて。もちろん、私がいるからとレストランに再度足を運んでくれることも嬉しいです。
ですが、自分のお客様をつけようなんて思っていなくて。むしろ、自分がこの店にいないときでも『あそこなら大丈夫だ』と、誰かに紹介できるレストランにしていきたいです」
PDPのレストランを4店舗経験してきた外山は10年間この想いを持ち続けていた。そんな彼の前職は、実はパティシエ。当時の経験が今のサービスマンの信念を確立した。
外山 「日本で5年働いた後、カナダのカフェでパティシエをしていました。コーヒーやデザートをつくりながら、毎日来る地元のお婆ちゃんとコミュニケーションを取り触れ合っていて。現地の方が、すごく温かかったんですよね。
些細なことでもサンキューって声をかけてくださいますし、それが嬉しくって。サービスってすばらしいなって思いながら仕事をしていました。でも、あくまでパティシエだった自分はちゃんとサービスのこと知らない。
それで、『日本に帰ったらサービスを勉強しよう』って思ったのがきっかけでサービスマンになりました。今はパティシエやサービスという作業で切り分けて考えてないですね。キッチンもサービスをしているし、そこに垣根はないなと思います」
作業は違うが大事にしていることは、まず、同じサービスでお店のファンになってもらうこと。そして、ときを重ねてPDPのレストランのファンになってもらう。この外山の考えの原点にはPDPでの経験があった。
外山 「実は最初、レストランサービスの店舗異動にあまり賛成ではなかったんです。お客様はサービスマンについてくれると思っていたので。でも、異動を経験する中でお店のファンになってもらうことがお客様にとっても幸せだと思うようになりました。
それまでは、自分が一番のサービスマンでいなくてはいけないと考えていたんですけどね。それでだんだんと、メンバーのいいところを伸ばせるようにアドバイスしたり、この人は何がしたいのか考えたり。
やがては、みんな違う個性をそれぞれが伸ばしてひとつのいいお店をつくろうと思い始めました」
互いに称賛し合う「感動星」という文化
“自分がどうしたいか”ではなく、“みんながどうなりたいか”や“みんなでどうしたいか”を、大切にすることがお店のファン増加につながると考える外山。彼の日々のスタンスが表現されたひとつの事例がある。
それが感動星だ。
PDPでは互いを高め合う「感動星」という取り組みがある。月に1度、誰かの行動・発言に感動したエピソードを伝えたいメンバーへ、感動星というメッセージカードにのせて贈る文化だ。メンバーは仲間でありライバルであり家族であると定義する私たちは、常に共に同志として称賛し合うこの文化を大切にしている。
今回外山が感動星を贈ったメンバーは、系列の別の店舗のサービスマンである。それは、自身の勤める店舗の常連様が、系列の別の店舗を利用してくださった際に、サービスマンの真摯な対応を受けたときのこと。
お客様とのエピソードは、レストランのトイレで起きたあるできごとだった。お客様が大切な指輪をトイレで落としてしまったのだ。
指輪は無事見つかったのだが、排水溝を外すなど、大変な作業をスピーディに対応するサービスマンの姿勢をみたお客様が「すてきなサービスマンたちが働いているレストランだ」と感動してくださったのである。
外山 「予約が常に入っているくらい、毎週必ず来てくれるお客様なんです。いつものようにレジで世間話をしていて、このサービスマンの対応を伺いました。
誰がそんな対応をしてくれたのかを知りたくなりましたし、PDPのサービスに感動されていることが聞けて嬉しかったんです。でも、お客様が対応をとても喜んでいることを、この対応してくれたサービスマンは知っているのだろうかと思って」
知ったら何か新しいことに気付くかもしれない。そう思った外山は、行動に出る。感動星をそのメンバーに贈ったのだ。
そこには、感謝の言葉とあわせてぜひ今後は共有し合おうというメッセージが記載されていた。
外山 「このことを知ったら嬉しいだろうなと。そして今回の行動がサービスマンとして誇るべきことと伝えたかったんですよね。嬉しいことも自然とシェアできるようになるといいですね」
同じ志を持つメンバーたちが共にフィールドを大きくする
感動星の取り組みは普段近くにいないメンバー同士の想いを届けあう機会になっている。だからこそ、普段接することの少ない店舗の違うサービスマンたち同士が高めあい、成長し合えることにつながっているのだ。
どのお客様も私たちみんなのお客様だ──PDPは感動創出企業として、社会の役に立ち、世の中に影響を与える存在でいるためにはさらに規模や質も高め、成長していかなければならない 。
外山 「まずあらゆる拠点でレストランを出店させていただくことで、ひとりのお客様に複数の店舗をご利用いただくことが可能になります。
お客様それぞれの生活スタイルがある中、家や職場、余暇を過ごす場所それぞれの近くに私たちのレストランがあることで、色々なお客様が生涯のシーンに合わせてご利用し続けられるようにしたいです」
外山は、これからどうありたいと考えているのか──
外山 「私は自分自身がすごいサービスマンだなんて全然思っていません。今まで一緒に働いてきたメンバーや場所がたくさんあって、安心して紹介できるメンバーとお店がPDPにはそろっています。
なので、お客様のニーズにあわせて『ぜひここ行ってみてくださいよ』と紹介していきたいです。また、一緒の店舗で働いていたスキルのあるメンバーと今でもライバルのような関係が築けていたり、お客様のことを共有し合ったり。
それがPDPレストランでの生涯顧客化の実現に通じますし、地域を盛り上げることにもつながっていくので」
人が集まり、人がまた人を呼ぶ。
PDPレストランだからまた行きたい。そう思っていただける場としてお客様に提供できる未来を目指している。そのためにも、まずは同志であるメンバーを称賛し高め合いながら成長し、価値ある「こと」の提供をし続けていく。
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