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イノベーション人財をめざし、開発からコンサルへ。お客様と同志の支援に奔走する日々

▲製造ITイノベーション事業本部 堀越 永幸

▲製造ITイノベーション事業本部 堀越 永幸

堀越 永幸は「暮らしを豊かに、便利にするITサービスを生み出したい」という夢のため、5年間の開発業務を経てコンサルタントになった経歴の持ち主。「器用なタイプではないので、失敗するたびに軌道修正して、少しずつレベルアップしてきました」と語る、ぶれない自身のビジョンにひたむきな堀越のストーリーです。【talentbookで読む】

大学院で見つけた“夢”をカタチにするために

堀越 永幸がITに興味を持ったのは、大学時代のアルバイトがきっかけでした。

堀越 「大学内のコンピューター管理のアルバイトでした。当時のPCはよくフリーズしていたので、『再起動する仕事かな?』くらいの軽い気持ちで応募しました(笑)。実際には、大学内のサーバー管理を受け持つなど、思いのほか本格的な業務でした」

アルバイトを通してITへの興味を募らせていった堀越は、文系学部の出身ながら情報系の大学院に進学。そしてITを専門的に学ぶうちに、ある明確なビジョンを思い描くようになります。

堀越 「ITは、身の回りの暮らしをより豊かに、そして便利にする多くの可能性を秘めている。ならば自分は、ITを使ってそんなサービスを世の中に届ける仕事をしたい、と考えるようになりました。そして、より社会に大きなインパクトを与えられそうな企業、という観点でたどりついたのがNTTデータでした」

2012年、NTTデータへ入社。

最初の配属は、官公庁向けのシステム開発の中規模プロジェクトでした。ここで堀越は、方式系の業務からアプリケーション開発、さらにメンバーのマネジメントに至るまで、幅広い業務を経験します。「システム開発の経験値」を着実に伸ばしていきました。

しかし、入社4年目に入ると、次第に悶々とした想いにとらわれるようになります。入社当初に抱いていた、「暮らしを豊かに、便利にするサービスを届けたい」というビジョンと、自身の担当業務とのギャップを感じるようになったからです。

お客様から要件をいただき開発するSI案件ではなく、いつか自らサービスを創出したい──

そんな“いつか“を夢みて、プライベートでも、コンサルティングやサービスデザインに関する書籍を読むなど、自己研鑽にも励んでいた堀越。

そんなときでした。堀越は、お客様から、現行システムの先を見据えたIT構想について相談を持ちかけられたのです。

しかし、お客様の事業の全体像を捉えた上で、適切な手段とプロセスを描き出す提案活動がいかに難しいかを思い知ることになります。

お客様からの強烈なダメ出しと“かつての自分”に背中を押され、異動を決意

▲コンサルタントとして、戦略検討・サービス設計に参画する

▲コンサルタントとして、戦略検討・サービス設計に参画する

堀越 「自分なりに知恵を絞って本気で提案に臨みました。が、結果は撃沈です。お客様からは、『私でも思いつくような提案持ってこないでくださいよ』『もっと事業・業務全体を変えていく提案がほしいんですよ』などという厳しい言葉をいただいてしまいました。

目の前にある自分の業務の枠を超えて、お客様の事業やビジネスをより良いものに変えていくための話をする力がないことを痛感しました。このままではダメだ……と思いました」

さらに、この決意を後押しするかのようなできごとが起こりました。たまたま自宅の本棚を片付けていたとき、入社1年目に研修の一環で書いた「決意表明」を発見。読み返してみると、自分の「ありたい姿」がそこに書かれていたのです。

堀越 「『5年間しっかり開発で経験を積んだ後、お客様のビジネス・サービス変革(イノベーション)をリードするコンサルタントをめざす!』と書いてあったんです。当時の自分に叱咤激励された気分でしたね(笑)」

そして迎えた6年目の春、自らの希望で、現在所属するコンサルティングを専門に行う部署への異動を果たしたのです。

こうして、希望する道のスタートに立った堀越。しかし、待っていたのは甘くない現実でした。

堀越 「コンサルティングにもフレームワークは存在しますが、それをそのまま当てはめれば通用するケースというのはまずありません。実地に身につけたノウハウがものを言う世界でもあるので、初めはまったく戦力になれず……。上司からも手厳しいダメ出しを受ける毎日でした」

しかし、そんな状況から、堀越は自分なりの持ち味を発揮。現場に足を運んで、当事者の声を収集する泥臭いアプローチが実を結んだのです。徐々にコンサルタントとしての手応えを感じられるようになっていきます。

堀越 「私自身、会議室で議論しているよりも現場に出向く方が好きです。当事者意識をもって自分の手足・体も動かしながら、ときにはお客様のリーダーになり代わってプロジェクトを前へ前へリードしていく。

そんなスタイルを目指しています。何より、5年間の開発経験で培った土台が、NTTデータならではの説得力のあるITコンサルティングを行う上での強みになっていると感じます」

また、異動してからというもの、マインド面にもある変化がありました。それまでのネガティブ思考が影をひそめ、物事をポジティブに捉えられるようになったのです。

堀越 「異動のときにもらった色紙に『持ち前のネガティブを発揮して活躍を!』と書かれるくらい、元来ネガティブな考え方をする方でした(笑)。

ところが、コンサルタントの先輩や上司は、気持ち良いくらいポジティブな発想をする方が多い。周囲にも感化され、自分のマインドも少しずつ変化していきました」

コンサルタントとしてステップ・バイ・ステップ。そしてナレッジ発信の側に

▲東工大のアントレプレナー育成プログラムの一環で行った、実際のオフィスワーカーへのインタビューの様子

▲東工大のアントレプレナー育成プログラムの一環で行った、実際のオフィスワーカーへのインタビューの様子

異動から2年目の2018年。堀越のマインドチェンジが決定的になり、さらにコンサルタントとしての成長のきっかけになったできごとがあります。

東京工業大学のプログラムである「チーム志向越境型アントレプレナー育成プログラム」への参加です。平日の夜は座学でMBA科目を学び、毎週土曜日はデザイン思考を使ったプロジェクト形式の授業で、世の中に実在する課題の解決に取り組む中で実践的なスキルを養う。そんな1年間のカリキュラムを履修しました。

堀越 「プログラムの中で、『起業家マインド』を徹底的にたたき込まれます。その結果、完全にポジティブな方向に振り切れましたね。難しいことを難しい顔で考えたって仕方がない、楽しんでやろう。日々、そう意識するようになりました」

この間、業務においては、スマートフォンアプリと連動したQRコード決済サービス「CAFIS Pitt」や、「 レジなし店舗出店サービスCatch&Go™」といった、社内外からも多くの注目を集めたサービス創出のコンサルタントとして携わりました。

その後、堀越はコンサルタントとなってからの自身の経験を元に、あるプロジェクトを立ち上げます。それが、企画初心者向けのナレッジ共有の試み「ビジネスデザインスプリント」。ひと言でいうと、企画の早い段階でクイックにビジネスプランを立てて検証するためのドリル(問題集)です。

堀越 「自分自身がコンサルに来て間もないころ、経験のないビジネス企画支援に非常に苦戦しました。なので、同じような状況に置かれた人でも、心折れずにアイデアを形にできるように、何かできないか──と思ったのが発案のきっかけです。

またお客様の中にも『アイデアはあるけれど、ビジネス・サービス・テクノロジのバランスを考えながら、どうやって形にしたらいいかわからない』とモヤモヤを抱えていらっしゃる方が多く、そういったお客様の手助けができれば、という想いもありました」

そして、同じような考えを持っていた有志と3人で知恵を出し合い、「ビジネスデザインスプリント」を開発・展開中です。

堀越 「当初は、かっちりと体系化された方法論のようなアイデアも検討しましたが、誰にでもわかりやすいように、ビジネスを組み立てる際に外してはならないポイントを読者に問いとして投げかけていく現在の形式に落ち着きました。『企画のドリル』と銘打っているのはそのためです」

2019年冬に2回にわたり開催した社内セミナーは、両日ともに満員。他の事業部からも活用報告が多数届いているといいます。

堀越 「今後は、お客様にも活用していただきたいです。社内外で活用いただくなかで、コンテンツもより実践的なものになるよう、ブラッシュアップしていくつもりです」

目指すビジョンが鮮やかだからこそ、そのために今できることに全力投球

▲フィンランドのヘルシンキで開催された、世界最大級のスタートアップイベント「SLUSH」に参加

▲フィンランドのヘルシンキで開催された、世界最大級のスタートアップイベント「SLUSH」に参加

業務においては、異動1~2年目が新規ビジネス・サービス創出支援がメインだったのに対し、3年目以降はお客様のDX(デジタルトランスフォーメーション)の実現を目的としたコンサルティングが多くなっているといいます。

自らの手で「暮らしを豊かに、便利にするサービスを届ける」というビジョンとは少し離れてしまったようにも思えますが、堀越はいたってポジティブ。

堀越 「現在メインで担当させていただいているお客様は、全国に店舗を持ち、人の暮らしに身近な事業展開をしている国内有数の流通企業グループ。お客様のビジネスそのものが、自分のビジョンととても近いところにあると気付いたんです。ならば、このお客様のDXを全力でプッシュしていきたいです」

こうした発想は、「ビジネスデザインスプリント」のような取り組みを推進していく上でのモチベーションの源泉ともつながっています。

堀越 「自分はまだ、アイデアを生み出すための機が熟していません。だから今は、ビジネス創出に挑もうとする人や企業を全力でプッシュしたいんです。新しいことやおもしろいことをやりたい人や企業をどれだけ応援できるか。そこにパワーを注いでいこうと思っています」

入社当時から自身の「ありたい姿」として想い描いていた、コンサルタントとしての道を着実に歩み進めている堀越。次なる目標は、「自ら生み出したアイデアをビジネスに昇華させ、イントラプレナー(社内起業家)になること」だといいます。

また、コンサルタントになってから磨かれていった自身のスタンスとして、堀越は“オープン”というキーワードを挙げます。

堀越 「コンサルタントになって、社内外問わず視野・視座の異なる人との関わりが増えました。その環境変化の中で、常に『オープンに行動しよう』と意識するようになりました。

目指す山の頂点が同じならば、たとえよって立つ場所が違っても、垣根をつくらずに手を携えて一緒に登る方法を考える。その方が頂上にたどり着ける可能性も上がりますし、いざ助けが必要な状況になったとき、必ず誰かが手を差し伸べてくれるはずだと思うからです」

何度つまずいても決して揺らぐことのなかった、「暮らしを豊かに・便利にするサービスを届ける」という想い。その炎を胸に絶やさず、ポジティブに、そしてオープンに──イントラプレナーへの飛躍を誓う堀越の挑戦は、まだ始まったばかりです。

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