“ワクワク”を創出するデザイナーという職業──デザインは大きなビジネスに | キャリコネニュース - Page 2
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“ワクワク”を創出するデザイナーという職業──デザインは大きなビジネスに

▲Visual Creative Design セクションマネージャーの中尾 優

▲Visual Creative Design セクションマネージャーの中尾 優

2020年6月現在、Visual Creative Designセクションのマネージャーとして会社を支える中尾 優。これまで、ショップジャパンのブランディングや紙媒体の制作、広告撮影のディレクションなどに従事してきました。デザイナーになった理由やキービジュアル、マネージャーとしての想いを語ります。【talentbookで読む】

自然体でいられるからこそ選んだ、デザイナーの道

中尾がオークローンマーケティングに入社したのは、2011年。印刷業界、デザイン業界の経験を経て、当時、名古屋本社にあったDesignセクションにデザイナーとして入社しました。

社会人のキャリアは一貫してデザイナーという中尾。クリエイティブな職種であるため、もともとのセンスや感性が問われると思われがちですが、自身のことを「ショップジャパンで最も普通の人」と分析しています。

中尾 「子どものころから、人と違うことをやりたがる傾向にあったと思います。『普通はこうでしょ?』と言われると、意地になって違う方法を考えていましたね。たぶん、性格がひねくれているんだと思います(笑)。

でも、それが案外デザインという仕事にマッチしていて、普通のアイデアが頭に思い浮かんだら、いったんそのアイデアを外して違うアプローチを考える、そうすると新しいものが生まれてくるんです。

ただ、それには『普通』の感覚がわかっていないと『普通ではないもの』もつくれないと思うので、おそらく僕がショップジャパンで一番普通の人だと思います(笑)」

中尾は、自身のキャリアを考え始めたのが、周りの人よりも少し遅かったのではないかと言います。美術系の大学に進学したわけではなく、4年制大学の文系学部に入学し大学3年生のとき周囲の学生と同様に就職活動をスタート。しかし、ここで違和感を持ったと言います。

中尾 「就職活動をする中で、みんな同じようなスーツを着て、面接の場に一列に並び、どの企業に対しても『御社に入りたいです』とアピールする。このやり取りが自分を偽っているように感じたんです。

このとき、自分のやりたい仕事ってなんだろう、自分が自然体でいられる職業ってなんだろうと真剣に考えました。そんな中行きついたのがデザイナーという道です。デザイナーは、髭を生やしていてもスーツじゃなくてもいいですからね(笑)」

デザインでポジティブな世界を生み出したい。 デザイナーとしてのやりがい

▲ショップジャパンの世界観をデザインに落とし込んだもの

▲ショップジャパンの世界観をデザインに落とし込んだもの

中尾がデザイナーという道に行きついたのは、もともと絵を描くことや、ものづくりに興味があったからという単純な理由ではありません。

中尾 「人が喜んだり、驚いてくれたり、ポジティブな反応を見るのが好きで、そんな反応を生み出す仕事をしたいと思いました。これってデザインなら成し遂げられると思ったんです。自分がつくったビジュアルで、そういう世界が生み出せればと思い、デザイナーを志しました」

大学卒業後、デザインの専門学校に進学。デザイナーとしての道がスタートします。印刷業界、デザイン業界での経験を経て、次のステップとして独立を考えていたときに、オークローンマーケティングとの出会いが。

中尾 「面接で社内を見学した際、デザインチームの体制がしっかりしていて、インハウスのデザイナーというキャリアに興味を持ちました。前職のデザイン会社時代は、クライアントの内部事情や詳細情報までは知ることが難しく、もっと根本の部分からデザインを考えたいと、もどかしさを感じていたんです。

『インハウスだからこそ、できることがあるかも』と思い、当社に入社を決めました。そして、ショップジャパンの商品はどれもユニークなものばかりなので、デザイナーとしてやりがいがあると感じたのも決め手のひとつです」

オークローンマーケティングのデザイン部門は、オンラインストアや、店頭用商品のパッケージなどに使われ、商品のいわば顔である「キービジュアル」の制作を担当。お客様が商品の特徴を深く読み込まなくても、ひと目でどういう商品なのか、どんなベネフィットがあるのかを表現化してきました。

中尾 「ブランド担当者から決して一方的な制作リクエストがあるわけではありません。綿密なコミュニケ―ションを重ねてつくり上げています。インハウスのデザイナーだからこそでき上がるビジュアルがあるんです」

そのために、中尾をはじめ、オークローンマーケティングのVisual Creative Designセクションメンバーは、ビジュアルにこだわりを持って制作に取り組んでいます。

ショップジャパンらしいクリエイティブ──ブランドに世界観を吹き込む

▲商品のキービジュアル

▲商品のキービジュアル

中尾が入社してから最も印象的な仕事は、「キービジュアル」という概念を社内で浸透させたことだと振り返ります。このプロジェクトがスタートしたのは5年前のこと。

中尾 「ショップジャパンのビジネスは、海外からのユニークな商品を日本のお客様に紹介すること。そのため当時は、もともと海外で使用していたビジュアルをそのまま使用することが多く、商品ごとに世界観はバラバラでした。会社が大きく成長している段階で、ショップジャパンの認知が広まれば良いのではなく、正しくイメージが伝わっていく必要があると感じていました」

そこであらためて、ブランドとしてのショップジャパンの概念を見直す必要があるとブランディングプロジェクトが走り始め、中尾もプロジェクトメンバーとして参画。

プロジェクトは、ショップジャパンがどういうブランドなのか、多くの社員とのワークショップや、米国・ニューヨークに拠点があるブランディングコンサルティング会社のメンバーとのディスカッションを通じて、言語化することから始まりました。

中尾 「ショップジャパンは、単なるもの売りではなく、お客様があっと驚くエンターテインメント性のある映像を通して商品を紹介していたり、日本ではまだ取り扱ってないユニークな商品をラインナップしたりしています。

これらのビジネスモデルを精査していったときに、お客様にどういうブランドであるべきなのかを整理できました。そして何よりも、社員がそういうブランドでありたいよね、と心がまとまったと思います」

そしてプロジェクトを通して、ショップジャパンらしさを商品のクリエイティブでも表現できるよう「キービジュアル」という概念が生まれました。

中尾 「一つひとつの商品が主役であり、かつショップジャパン全体を俯瞰で見たときに、ブランドとしての統一感のあるビジュアル表現にこだわりました。自分自身、商品を購入する際、お気に入りのショップやブランドから選ぶことが多いですが、それはそのブランドが持つ世界観やコンセプトに共感しているからだと思います。

ビジュアル制作を通して、ショップジャパンって何かおもしろそうだな、ワクワクするなと感じ、お客様のお気に入りブランドになれればと思っています」

マネージャーとしての想い。──デザインは無限大の可能性を秘めている

▲ショップジャパン公式キャラクターの「WOWくん」の制作ディレクションも担当した

▲ショップジャパン公式キャラクターの「WOWくん」の制作ディレクションも担当した

中尾は、2020年の5月からマネージャーに着任しました。マネージャーになって感じることとは。

中尾 「マネージャーになって何かが変わったという感覚は今のところないです。強いて言えば、ミーティングが増えたくらいですかね(笑)。本当は、管理職として組織をまとめ、パフォーマンスを向上させる!と言いたいところですが、当チームは、全員デザイン業界出身であり、僕がイチから10まで言わずとも、一人ひとりが自ら考え、高いレベルでデザイン業務を行っています。

だから僕ができることは、チームメンバーを信頼し、個々が良いクリエイティブを創出できる環境を整えることだと思っています」

中尾がショップジャパンで成し遂げたいことは、デザインの力でショップジャパンのブランドの世界観をより多くの人に知ってもらうことだと言います。そのために世の中の動きに合わせたブランディングのプロジェクトも進行中です。

中尾 「今、デザインはビジネス戦略において、とても注目されていると感じます。これだけ世の中にさまざまな商品があふれる中で、どこの企業も自社の商品を選んでもらうために、他社との差別化を図ろうとしているからです。そのため、デザインは欠かせない要素であり、これからもっと大きな推進力になると思っていますよ」

デザインの力でショップジャパンのブランド構築やビジュアル制作の最前線で活躍してきた中尾。お客様へユニークな世界観を届けるために、これからもデザイナーとして貢献していく。

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