挫折をバネに遂げた成長──高い実績に隠された売れるしくみづくり
2018年にビーモーションへ入社した元渕 廉太。結果を残したいと販売の仕事に挑んだ彼ですが、ものを売る難しさに挫折することもありました。しかし、持ち前のやる気と負けん気から着実に成長してきた元渕。高い販売実績を持つ彼が販売において何を大切にしているのか、今後のビジョンとともにお伝えします。【talentbookで読む】
ものを売り、数で競う世界への挑戦──ビーモーションとの出会い
2020年7月現在、立命館アジア太平洋大学に在籍しながらビーモーションで働いています。
元々ビジネスケースのコンペ運営をする学生団体に所属していて、その活動の中で協賛金を集めるために企業へ提案しに行くという経験はあったのですが、ものを売るという経験はこれが初めてでした。
「数字で何か具体的な実績を残すことに挑戦してみたい」、「売上や台数など数で競うことができる世界に飛び込んでみたい」と考えていたため、ビーモーションで働くことを決めました。
時給も高いお仕事だったので、大変なのだろうという覚悟はしていました。数字について詰めらながら売ってこい!と言われるのではないか、と思っていたのです。しかし、想像していたほど厳しい雰囲気ではありませんでした。
もちろん数字目標はあるのですが、どうやったらそれを達成できるのか、社員の方々が一緒に考えて教えてくれるような環境でした。
また、フォローや研修が手厚いことも良かったですね。製品研修だけ行ってあとは売り場に行ってくださいという会社も多いですが、ビーモーションでは実践的に売り場に立った場合を想定したロールプレイングをしているため、販売のイメージを持つための訓練をさせてもらいました。
知識を詰め込むのは得意な方だったので、担当商品であるプリンターについての情報を詰め込み、「これは売れるぞ!」という気持ちで現場に入っていきました。
挫折経験から気づいた“販売”において大切なこと
2018年10月、最初に配属された家電量販店での商品販売の現場で、私は思いっきり挫折を経験しました。
ものを売ることについて、私は知識を披露していけば売れるというイメージを持っていたのですが、どれだけ自分の学んできた製品知識を話してもお客様はプリンターを買ってくれなかったのです。他社の販売員が売っていく様子を見て、悔しい思いを抱えていました。負けず嫌いな性格がとても刺激されましたね(笑)。
自分には何が足りないのか?と売れている販売員を観察していると、自分はコミュニケーションが一方通行になっていることに気がつきました。お客様の要望を吸い上げる、ヒアリングの意識がなかったのです。
そこからお客様へのヒアリングを徹底して行うようにしました。「今日は何を求めてここに来たのか?」「どんなことに困っているのか?」「どんな機能があったら理想的なのか?」と質問をしていきました。
最初は質問をするだけで、会話が終わってしまうことも。しかし、質問への返答をもとに、どんな提案ができるのか、知識と要望をすり合わせた案内の練習をしていきました。
売れている販売員は、知識と要望のつなぎの部分がとても上手だったのです。
お客様の話をいかに聞くかという姿勢に切り替えた結果、だんだんと売れていくようになったのがとても嬉しかったですね。
販売をする上で重要なのは、こちらが商品の専門家として話をすることではなく、お客様が求めていることや求めている状況、なりたい将来像を深堀りして引き出し、そこに合致するような商品を提案することだと学びました。
「売れるしくみづくり」が実績につながっていった
実績をつくっていく中でもうひとつ工夫した点としては、周りの方の協力体制をつくるという点です。
具体的にはお店の社員さんや別の販売の方々に対して、「うちの製品とセットにしたキャンペーンを組みませんか?」と提案をし、周囲を巻き込んで売上をつくっていきました。ただ単に売れるという体験ではなく、売れるしくみづくりを提供することにやりがいを感じるようになりましたね。
結果として2018年の冬商戦では、某有名量販店におけるプリンター販売台数が全国1位に。九州エリアの部長と大手メーカーの支社長から感謝のお言葉をいただきました。最初の挫折があったから、工夫が生まれて結果を勝ち取ることができたのだと思います。
その後、2019年にはメーカーのイベントでMCなども務めています。
この年の冬商戦では、スタッフの講習・フォロー・導入・巡回も任せていただきました。また、穴埋めで入店した店舗は大分で規模が3番目の店舗でしたが、1番の店舗よりも多くのプリンター販売の実績を残すことができたのです。
スタッフ教育でも販売の仕事を生かして。これから見つめるビジョン
自分自身はコンスタントに販売の実績を出せるようになっていきましたが、人にも自分と同じように売ってもらうことはすごく難しいと感じています。
スタッフへの教育も担当するようになり、自分としては再現性があるように教えているつもりでしたが、実際うまく結果に出ないというギャップに悩んだ時期もありました。
そこで、「自分ができることは周りもできる!」という前提から見直していくことにしたんです。
人にはそれぞれ個性があって、人によって得意なことも情熱の注ぎ方も違います。販売の中でヒアリングしてお客様に合わせた提案をするのと同じように、メンバー一人ひとりと話をして、その人にどんなアドバイスをしたらいいのか考えるようにしました。
すると、少しずつ実績が出せるようになっていったのです。このアドバイス法を続けていき、次の冬商戦ではチームとして結果を出していくのが今の目標です。
将来的に私は、人材業界で事業をしたいと考えています。販売で培ったスキルは、人材業界でも大きな力になると思うので。
たとえば、これを売りたいというメーカーの要望と、こんなことに困っているというお客さんの要望をすり合わせる能力は、今後人材業界における提案力にもつながっていくと感じています。
また、マネジメントで学んでいる「人をどう動かすか」という力も重要だと考えています。個人でどれだけ結果を出してもチームの力には勝つことができません。十人十色の人をまとめあげて、全員で成果を上げていくしくみづくりができるよう、これからも販売に注力していきたいです。
ビーモーション株式会社
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