都内で起業家支援の会社を経営する馬場聡さんは、タイムチケットで起業したい人や新規事業に取り組む人の相談に応じています。

自らも起業家である馬場さんは、2010年に小学生時代の友人とともに株式会社を立ち上げました。高校2年生の時に「自分で会社を起こす」と決意していたという馬場さん。高校を卒業して実際に起業をするまでの5年という月日の中で、さまざまな経験をしたといいます。

「高校卒業後は、アルバイトをしたり国内外を放浪していたんです。その中で、自由な発想とか夢を持った人たちに会う機会が多く、自分自身が何もやっていないなと気付かされました。

また、訳あって自由に行動できない環境に身を置くことになってしまい、その時に「何もできない」ということに絶望しました。成功することも失敗することもできない。自由に挑戦できることの素晴らしさを実感しました。

自由な環境に戻ることができたときに小学生時代の同級生を呼び、起業するぞと熱く訴えかけて。みんなに賛同してもらって、起業家としての第一歩目を踏み出したというところです」

同級生と立ち上げた事業は軌道に乗り、規模が大きくなっていく中で馬場さんは事業を売却。現在は、起業を支援する会社などを複数社経営しながら、起業を志す個人からの相談などに応じています。

起業家として12年目になる馬場さん。個人の相談に応じる場としてタイムチケットを活用しています。

「サービスを提供するきっかけは２つありました。１つは、起業支援を個人的に提供することができるかを試してみたかったこと。そしてもう１つは、起業家の人と話したいという思いからです。

僕は年間3000人くらいの業界の方とお会いするのですが、もともとそうしたビジネスパーソンとお話をさせてもらうことが好きなんですね。多くの方とお話させてもらえることが、自分自身の経験値を増やすことにもつながっていると思います」

タイムチケットで相談に応じた回数は150回以上。起業や独立を目指す人からの相談のほか、すでに起業している人からの相談に応じることもあるといいます。

「相談者の方は起業前か起業して間もないという人が比較的多いですが、中には会社の企画に関わっている会社員の方もいらっしゃいます。そういった方は、企画のアイデアに悩んでいる、どうしたら企画が上手くいくのかを一緒に考えてほしい、といった相談だったりします。

また、オンラインで相談に応じることができるという利点から、インドやアメリカ、オーストラリアといった海外在住の日本人の方からも相談をいただくこともありました。

僕の得意としているところがビジネスモデル設計やマーケティングで、さらに今は株式上場の支援もさせていただいているので、ビジネスにおける幅広い相談に応じています」

さらに馬場さんは、ビジネスモデルや起業の相談に応じる上で「次のアクションに必ず進むこということにコミットする」と続けます。

「起業の相談って、聞くだけで終わりで何の前進もないということが本当によくあるんですね。僕は話を聞いて終わりではなく、１つでも次のアクションを決めて必ず進むことにコミットをしてお伝えさせてもらっています。

具体的なビジネスのアドバイス以外にも、例えば、起業しようとしている方の中にはサービスを提供して対価を得ることに恐怖心を持っている人がいます。新たな考え方やサービスの作り方を知ることでそういったマインドブロックを外し、一歩前進してもらうことにつながります」

実際に馬場さんに相談した方からは、「やるべきことが明確になりました」「お金のメンタルブロックが見事に外れ、自信につなげることができました」という声が届いています。

起業家を支援することに熱意を燃やす馬場さん。今後も起業を志す人に寄り添い、成功を掴めるようにと奮闘していきたいと話します。

「起業家の方達と話をさせてもらうことは僕にとっても非常に有意義な経験になっています。今後もぜひ会社立ち上げの部分に関わらせていただき、売り上げを伸ばしていくことに貢献できたら嬉しいですね」

起業という大きな一歩を踏み出す上で不安を抱えている人は、経験豊富な馬場さんに相談してみてはいかがでしょうか。幅広い知見を持つ馬場さんが、課題解決に向けた方向性を示してくれるかもしれません。