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キャリアコンサルタントとは?国家資格の難易度や勉強方法を解説

働き方やキャリアに悩む人の相談に応じる専門家「キャリアコンサルタント」は、2016年に国家資格となりました。キャリアコンサルタントとは、どんな仕事でしょうか。資格取得のための試験はどんな内容で、どういう勉強をすればいいのでしょうか。キャリアコンサルタントの国家資格をもち、職業相談員として活躍しているYokoさんがわかりやすく解説します。

目次

 国家資格「キャリアコンサルタント」とは?
 キャリアコンサルタント資格試験とは
 キャリアコンサルタント試験の勉強法のポイント
 キャリアコンサルタントの知識は実生活の中でも生きる

職業相談員(キャリアカウンセラー)をしています。本人が未だ気がついてない魅力的な面を見つけ、表現に導いていくことにやりがいを感じていました。ただいま、50代~70代の第2の人生どう楽しくやりがいある働き方ができるのかも研究中!前進出来る何かを見つけてもらえるようお手伝いいたします。

国家資格「キャリアコンサルタント」とは?

――キャリアコンサルタントはどんな資格なのでしょうか。

「キャリアコンサルタント」は、2016年に創設された国家資格です。働く人の仕事の選択や職業生活の設計、職業能力の開発・向上に関する相談に応じ、助言や指導といった「キャリアコンサルティング」を行う専門家です。

登録制の名称独占資格として、守秘義務や信用失墜行為の禁止義務が課されています。

――キャリアコンサルタントは、どんな仕事で活躍しているのでしょうか。

キャリアコンサルタント資格を持つ人材は、職業安定所や人材派遣会社、大学のキャリアセンターなどで活躍しています。また、企業の人事部に在籍して、社員の相談に応じている人もいます。

キャリアコンサルタント資格試験とは

――キャリアコンサルタントの資格試験は、どのように実施されるのでしょうか。

キャリアコンサルタントの資格試験は、厚生労働大臣が登録した「登録試験機関」によって年に3回実施されています。

キャリアコンサルタント資格試験を受けるためには、次のいずれかの要件を満たす必要があります

(1)厚生労働省が認定する講習の課程を修了

(2)指定の養成講座を修了

(3)技能検定キャリアコンサルティング職種の学科試験または実技試験に合格

(4)3年以上のキャリアコンサルティング実務経験

 

――試験区分や出題形式を教えてください。

試験は学科と実技に分かれています。さらに、実技は論述試験と面接試験の2つを実施します。

――資格試験の合格率は?

試験の合格率は学科、実技ともに60%台で、それほど低いものではありません。

また、学科と実技の一方が不合格だった場合でも、片方の合格は保持できます。

キャリアコンサルタント試験の特徴

――学科試験はどのような試験ですか?

学科試験は四肢一択のマークシート形式で実施されます。労働法などの関連法やキャリアコンサルタントの理論、キャリアコンサルティングの実務に関する科目などが出題されます。

――実技試験はどのような試験ですか?

実技試験は「論述」と「面接」の2つを実施します。

論述試験は、逐語録を読んで設問に回答するものです。逐語録とは、キャリアについて相談者とキャリアコンサルタントが会話形式でやり取りをしている状況を文章にしたもの。それを読み解き、問題点や相談者に提案できることを回答します。

面接試験は、実際のキャリアコンサルティングの場面を想定したロールプレイングと、口頭試問(試験官からの質問に口頭で答えるもの)です。

キャリアコンサルタント試験の勉強法のポイント

――学科試験に向けて、どのように勉強するとよいでしょうか。

キャリアコンサルタントの資格試験は、覚えなければいけないことがたくさんあります。

例えば、ある心理学者が提唱したキャリア理論が8つあるとしたら、それを正確に覚える必要がありますなぜなら、試験では「○○の提唱したキャリア理論の3つ目は何か」と出題されるためです。そのため学科は、事細かに記憶しなければなりません

私自身は、日々テキストを読んでいたほか、試験前には家の中の壁中にメモを貼って覚えました。試験前の一週間は家事を休んで弁当を買って食べていたほど、とにかくテキストと向き合いました。

 
 
――実技試験に向けて、どのように対策するとよいでしょうか。
 
ロールプレイングはひとりでは練習ができませんので、キャリアコンサルタント資格試験の勉強会に参加して練習する必要があります。回数をこなせば、コツがつかめてくるでしょう。

資格取得後は5年ごとに更新講習が必要

――資格試験に合格したらキャリアコンサルタントとして活動できるのですか?

資格試験に合格したら、キャリアコンサルタントとして登録をすることで「キャリアコンサルタント」を名乗れるようになります。ただし、キャリアコンサルタントは、5年ごとに更新講習を受講する必要があります。この更新講習は、資格を取得したときに確認した知識や技能をブラッシュアップし、資質を保証することが目的とされています。

――更新には何か手続きが必要ですか?

更新するには、5年間のうちに知識講習を8時間以上、技能講習を30時間以上受講する必要があります。

知識講習では、職業能力の開発の知識や労働法などの各種法令、メンタルヘルスの知識など、キャリアコンサルティングを適正に実施するために必要な知識についてを学びます。

技能講習では、基本的な技能に加え、相談に応じる上で必要な技能を学びます。

世の中の情勢は日々変化します。的確なキャリアコンサルティングを施すには、知識や技術のブラッシュアップが不可欠です。

キャリアコンサルタントの知識は実生活の中でも生きる

――キャリアコンサルタントは、どんな人に向いている資格でしょうか。

人に興味があって、人の役に立ちたいという気持ちがある人に向いていると思います。

キャリアコンサルタントが実施するキャリアコンサルティングは、相談者が抱える悩みを聞き、本人が思っている悩みと、本人がまだ気付いていない悩みをキャッチして、気付きを与えていきます。その人の内側から悩みを解消する方法を見つけ出すのです。

そのため、人にサジェスチョン(指示や指図)をしてしまう人には向いていないのではないかなと感じています。

――キャリアコンサルタント資格をこれから取得しようと考えている人に、何かメッセージはありますか?

「キャリアコンサルタント資格」には、人を支援する仕事をしている人や、人にアドバイスするポジションにいる人に習得してほしい技術や知識が詰まっています。私自身、資格勉強をすることが自分自身のキャリアを見直すことにつながりました。

また、キャリアコンサルタントの資格勉強で得た知識は仕事の場面に限らず、生活の中での人との関わり合いにも活用できます。キャリアコンサルタント資格の勉強では、いろいろな心理学者が提唱した理論を学びます。その知識は、実生活のなかで必ず生きてくるでしょう。

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