無償で飲める「社内Bar」、夏はかき氷食べ放題で、社員の定着率も15%UP?!バルテスのユニークな福利厚生 | キャリコネニュース - Page 2
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無償で飲める「社内Bar」、夏はかき氷食べ放題で、社員の定着率も15%UP?!バルテスのユニークな福利厚生

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2004年の設立以来、ソフトウェアのテスト・品質向上支援に関するサービスを提供するバルテス株式会社。2020年10月にホワイト企業認定 シルバー取得。定期的な社内イベント開催や、独自の福利厚生制度を展開。社内エンゲージメントの調査などを通し、働きやすい環境づくりに取り組んでいらっしゃいます。その取り組みの施策名称である「VALTES Grp. イイね! PROJECT」について、お伺いしました。

エンゲージメント向上施策の「VALTES Grp. イイね! PROJECT」で社内イベントや福利厚生を充実

――働きやすい社内制度や環境作りに取り組んだ経緯・狙いについて教えてください

当社の目標は「VALTES Grp.で働き続けたい?」という思いの集合体企業になることです。企業の成長・拡大に伴い、社員が増加の一途を辿る中、まず懸念されたのは「関係性の希薄化」でした。そこで、エンゲージメントの向上を目指す当社の強み・弱みを全社で認識し、その双方をALL VALTESで活かして伸ばす、変化させ昇華させる、そんな全方向からの取り組みを企画しました。

――貴社のエンゲージメント向上を目指した施策を教えてください

エンゲージメント向上に対する施策は、様々な観点から社内で実施されていますが、一番特徴的な施策「VIP」は、社員による社員のための「VALTES Grp. イイね! PROJECT」の頭文字を取った名称です。目標であるエンゲージメントを向上させ、ゴールである「働き続けたい会社をつくる」ために、アクションとして「自分たちが自分たちの会社に イイね!をつける」活動を2017年から実施しています。

具体的な2点の取り組み施策として、1つが「社員間コミュニケーションの活性化・その機会創出 」の企画、2つ目が「ちょっと自慢できる制度・活動」の策定を検討しました。

この2つの取り組みは、運営に興味をもった社員が集い、企画提案・運営を行っています。

「社員間コミュニケーションの活性化・その機会創出 」の企画については、ビアガーデンに工場見学、盤ゲー大会やeスポーツイベント、スライム教室、ヨガ教室、リース作りといった多種多様な企画を実行しました。

社内イベントの様子

社内イベントの様子

「ちょっと自慢できる制度・活動」の策定は、当社独自の福利厚生制度を充実させました。例えば、夏にかき氷食べ放題、寒い冬にはホットドリンクやブランケットを提供しました。また、コロナ禍で営業自粛中ですが、社内関係者なら無償で酒類やソフトドリンク、軽食(おつまみや豚汁、卵かけごはん)などを提供するバルテスBARを月に1度開店し、セルフBAR(1杯100円)は週次でオープンしておりました。

バルテスBAR

バルテスBAR

このような場の提供により、普段関わりのない部署の方や契約形態が異なる方、職位の方などと容易に繋がることが出来るようになりました。また、外部の方へのちょっとした自慢エピソードとなり、自身が働く会社を「いいでしょ?」と、つい言いたくなります。これこそが「自分たちが自分たちの会社に イイね!をつける」活動当社が目指したところです。

エンゲージメント向上と共に施策開始3年で定着率約15%UP!離職率削減にもつなげる

――社員間コミュニケーションの活性化・その機会創出や独自の福利厚生制度を充実させたことで、社内・社外から感じられた効果はありましたか?

現在、VIP始動時と比較すると社員数は倍以上となりました。そのような中でも、外部サービスで定期的に実施しているエンゲージメント調査のスコアは上昇で推移しています。通常、社員数の急速な増加時のスコア上昇は難しいとお聞きします。

また、活動開始から3年で定着率は約15%もアップし、情報通信業の平均の離職率※は11.8%と言われる中で、入社3年以内の新入社員の離職率は約5%に留まっています。VIP以外の施策や制度も並行して行っているため、VIPによる効果とは一概に言えません。ただ、社員が、社員企画による福利厚生の提供に、当社ならではの風土を感じ、少なからず満足してくださっていると自信を持っています。

当初2名で立ち上げたVIPも、今では年齢や役職、所属に関係なく数十名の方々が企画運営に携わってくださるまでになりました。各拠点移転時に力をいれた休憩室(ランチ&社内カフェエリア)は、来社されたお客様や学生の皆様にも羨ましがられ、気分が良いですね。

※厚生労働省が発表した「平成 30年雇用動向調査結果の概況」より

――働きやすい制度を導入から実施、成果があがるまでに苦労したエピソードがあれば教えてください。

制度として全社展開を行うにあたり、「イベント好きな会社」「イベントばかり実施する会社」という印象を持たせてしまうのではないかという漠然とした怖さがありました。イベントが苦手な方もたくさんいらっしゃいます。そして何より、エンゲージメントは誰かに強要されて高まるものでもありません。制度の根底にあるもの、会社が社員の皆さんに届けたいもの、それらを言葉や形にしていくにはどうすれば良いか、「伝える」という最初の壁が1番高かったように思います。VIPの立上げは2人のみだったので、異なる目線を持つ方の意見を想定し、決して一部の方の満足で終わる企画とならないよう試行錯誤していました。

――ホワイト企業の認定取得を目指したきっかけや目的を教えてください

ホワイト企業認定の取得は当社にとってひとつの物差しであり、社員にとって「働き続けたい会社」の1つの要素であると考えました。目的は一貫して、働き続けたいという思いの集合体企業であり続けることです。それを達成するために現状を認識し、社員が「ちょっと自慢したくなる」ような企業になるべく、認定を取得したいと考え参加させていただきました。

――認定を取得後に、社内外から得られた効果はありましたか?

ホワイト企業認定のコンセプトでもある「次世代に残すべき素晴らしい企業」という認定を受けたことで、採用活動には大きな影響が出ていると聞いています。当社を次世代に繋いでくださる素晴らしい方々とのご縁が持てるという点で、大変ありがたい効果です。

――コロナ禍で新設した制度や取り組み、また、今後課題としていらっしゃる点について教えてください。

いち早く全社員の在宅環境を整え、スムーズにテレワークに移行しました。出社が必要な方には時差通勤を推奨し、社内の感染予防対策も徹底しています。流行初期には入手困難だったマスクを確保し、全従業員へ数十枚ずつ郵送しました。一律手当や在宅手当の支給、抗原検査キットの希望者提供なども実施しており、社員やご家族に安心していただける環境を継続的にお届けしています。

そのほか、社員同士のつながりを維持するために、オンライン懇親会補助制度を設けました。その結果、会社史上初となるオンラインイベントも開催され、コロナ禍において新たな文化が生まれつつあります。採用活動もオンラインで実施しており、このような状況下においても多くの仲間を迎えることができています。
今後取り組むべき課題は、さらなるペーパレス化の推進です。いかなる状況になっても、平時と変わらぬ対応が取れるよう仕組化を進めていきたいと思います。

――今後注力してく取り組みがあれば教えてください

今年度、当社では「コーポレートブランディング本部(CB本部)」が発足しました。社内外の人を問わず、当社(ブランド)に対する共感や信頼などを通じ、価値を高めることをミッションとする部門です。共感や信頼は、相手のニーズに対応しなければ醸成されるものではありません。今後はCB本部の目線もVIP活動に取り入れつつ、このような状況下だからこそ、社員間、会社と社員、会社とステークホルダーとの関係性が向上する取り組みを企画し、発信していきたいと考えています。

――最後にホワイト化を目指す企業様へ一言お願いします

ホワイト化とは、会社と社員が成長し続けるために、どのような物差しを当てるべきかを知ることだと思っています。今だけでなく、未来に必要なことが何かを考え、取捨選択しながら実行していくことが大切です。「優良企業」という認定を受けられることは大変素晴らしいことですが、そこに貴社ならではの「魅力」がエッセンスとして加わることを祈念いたします。

<ホワイト財団のインタビューページ>

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