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“社員の声を取り入れる経営”がもたらした社内変革 「企業の発展は社員がイキイキと働いてこそ」 

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業界に変化を起こしていく独創的なシステムを手掛ける会社へ進化しなければ、という思いより、2019年に社名を改めたカイノス株式会社様。

長年コンベヤを中心とした搬送システムの開発を主力とし、高い評価を受けていましたが、社名変更を機にこれまでの経験やノウハウを活かし、付加価値創造型の企業に生まれ変わろうとしています。

その中で一人ひとりの社員がタグラインを胸に刻み、お客様のパートナーとしての役割を全うするため、社員が働きやすい環境づくりに取り組んだ結果、2020年12月にホワイト企業認定ゴールドを取得。

今回は認定取得にいたるまでに取り組んだ「社員の声を取り入れたブランディング」について、経営企画部の山口さんにお話しを伺いました。

コーポレートアイデンティティの統一を機に、社員が働きやすい環境づくりに取り組む

――特徴的な取り組み・制度の概要を教えてください。

コーポレートアイデンティティの統一を機にブランディングに取り組み始めました。社員の声を取り入れるべく社内アンケートを実施し、より積極的な意見をもつ社員を「ブランディングメンバー」として選抜し会議を行っています。

また、ブランディングに伴い、人事評価制度を大幅に変更しました。過去に軽微な修正は行ってきましたが、本質的な時代の要求にあった会社とするためには社内改革を行う必要があると考え、時代に合った能力評価に見直しました。

――取り組みを展開したことで社内・社外からどのような反応がありましたか。

社員から「より快適な環境で働きたい」という意見が多くあったので、その声を取り入れて社内の環境整備を行いました。より円滑に業務を進められるように事務所のレイアウトを変更し、デスクなど設備を入れ替えました。

また社員同士の日常的な会話がしやすいように既存の食堂や休憩スペースを広げるなど、社員の意見は積極的に取り入れています。その結果、社員からは「きれいな部屋になってモチベーションがあがる」「コミュニケーションが取りやすくなった」「打ち合わせがしやすくなった」「他部署と連携しやすくなった」など多くの良い反響がありました。

事務所レイアウトの変更前(左)と変更後(右)

事務所レイアウトの変更前(左)と変更後(右)

――上記取り組みを制度化し導入から実施、成果があがるまでに苦労したエピソードはありますか。

現在進行形でブランド確立のために会議を重ねて模索しています。上記以外にも様々な制度に取り組んでおり、製品自体の魅力についても改めて考えるなど、“カイノス”と向き合い続けています。社員の意識も少しずつ変化しているようで、「会社をもっとよくしていくにはどうすればいいのか」という意識が芽生えているのを感じます。

核となる“ブランド力”の向上にはまだ努力が必要です。他社との差別化を計れるよう、今後も定期的に社内アンケートや会議を実施し、社員の意見を取り入れ、社員に寄り添うような環境を維持したいですね。

会議室のあったスペースを改修し談話室に

会議室のあったスペースを改修し談話室に

――ホワイト企業の認定取得を目指したきっかけを教えてください。

きっかけは社内での取り組みを社員に浸透させるためでした。対外的に評価されることで、少しでも社員に会社の取り組みや意見が浸透し、社員の意識改革に繋がればと思い認定習得を目指しました。

社員の働く環境を整え時代に合った能力評価に改めるなど、会社が社員に寄り添うことで社員はお客様に寄り添い、結果としてお客様により良いものを提供できると考えていたので、当社の取り組みを客観的に評価していただけたと自負しています。

――ホワイト企業認定取得後に、社内外から得られた効果はありますか。

ブランディングを行う上で対外的な印象は非常に重要となってきます。認定を取得できたことで、取引先へアピールできる有効な手段となりました。

受付に認定証を飾り、HPに掲載したことでお客様からお声掛けいただくようになり、改めて効果を実感しています。また、対外的に認められた会社ということで、社員が、“カイノスの社員”であることに今まで以上の自信を持つようになりました。

――コロナ禍で新設した制度や取り組みはありますか。

手洗いうがいの推奨はもちろんのこと、消毒液をあらゆる場所に置き、会議室には飛沫感染防止のアクリル板を設置しています。また、昼休憩の場所をまばらにするなど、ソーシャルディスタンス確保にも力を入れています。

さらに、社員が安心して働けるよう念のため検査キットも導入しました。しかし、第3波、第4波があるといわれる中で、同じ取り組みだけをしていても十分でないので、さらなる対策を講じることが今後の課題です。

――今後課題としていらっしゃる点・注力していく予定の取り組みがあれば教えてください。

社員がワークライフバランスをより充実させられるよう、長期休暇の取りやすい職場づくりに注力していきたいです。しかし、当社の業務は、特殊な分野の機械設計・製作・組立であり、経験に依存するところが多く、実務を担当できるまでに時間を要します。

そのため、十分な人員がなかなか確保できず、長期休暇の取得が難しいという課題があります。適切な人員を採用し、育てていくことで、社員が余裕をもって働ける環境を整備したいと考えています。そして、新製品の開発にさらに注力し、お客様に寄り添い、お客様と共に、この業界に革新を起こしていく存在となっていきたいです。

――最後にホワイト化を目指す企業様へ一言!

当社は、企業の発展は社員がいてこそ、いきいきと働いてこそだと考えています。社員の本音が自然と耳に入ってくることは少ないので、企業が社員に寄り添い社員の声に耳を傾ける必要があります。

そして、その声にレスポンスを行うまでが大切です。ホワイト企業認定の取得は社員の気持ちを知るきっかけになりました。是非自社を見つめ直し、認定取得にチャレンジしてみてください。

<ホワイト財団のインタビューページ>

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