会社が社員の私生活ライフを促進?「ワークライフシナジーの実現」で採用力アップ!NTTスマイルエナジーの挑戦 | キャリコネニュース
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会社が社員の私生活ライフを促進?「ワークライフシナジーの実現」で採用力アップ!NTTスマイルエナジーの挑戦

担当:藤本(左) 担当:橋本(右)-

2019年3月、株式会社NTTスマイルエナジーが「ホワイト企業アワード」(JWS/日本次世代企業普及機構 主催)を受賞した。

2011年設立以降、7期連続で増収増益を達成している同社。今後のさらなる成長にむけて、自社採用の社員を確保することが喫緊の課題だという。採用力強化のために、NTTスマイルエナジーが取り組んだのは、「ワークとライフ、両面の充実化」により、社員を魅力し続ける会社であること。今回はその具体的な取り組みについてお話を聞いた。

「第二の創業」でぶち当たった課題--優秀な自社採用社員をどう増やすか

ーー自社のホワイト化に取り組んだ理由・狙いについて教えてください。

弊社が経営戦略の視点でホワイト化を目指す理由は、『自社採用社員のエンゲージメント向上と自律の促進』、『優秀人材の採用強化と囲い込み』の2点があります。

弊社は2011年の設立から8期目を迎え、現在7期連続の増収増益の達成しました。そんな弊社では、今後のさらなる成長に向けて『第二の創業』を掲げ事業運営に取り組んでおります。『第二の創業』では、既存事業の拡大のみならず更なる新規事業の開拓を通じた成長促進がテーマとなっており、そのためには事業を運営する社員の成長が不可欠であると考えております。

弊社では、親会社(NTT西日本、オムロン株式会社)からの出向社員が全体の30%を占め、その他70%は自社の契約社員となっております。よって、メインである自社の採用社員が事業を引っ張っていく会社にすることが、中長期的に発展するための、喫緊の課題であります。

また事業規模の拡大に伴い、社員数拡大が必要であり、かつ優秀な人材を惹きつけることも必要となります。ホワイト化を通じて社内だけでなく社外からも働きたいと思ってもらえるよう人材の囲い込み及び採用力強化を狙っていきたいと考えております。

私生活の新たなチャレンジに1万円分を支給!ワークライフシナジーの実現で採用力UP

ーー受賞に至った具体的な取り組みをご紹介ください。

弊社ではワークとライフの両面の充実を目指してホワイト化の推進を進めてまいりました。特徴的な施策としては、『ライフ充実支援制度』や『社内健康施策(smile vegetable festival )』等があります。

『ライフ充実支援施策』とは『ライフを充実させ、インプット情報があるからこそワークにおいて良いアウトプットが出せるようになる』という考え方に基づき、社員の私生活における新しいチャレンジに必要なモノを、10,000円/年まで会社が購入し、譲渡する施策です。

『社内健康施策(smile vegetable festival )』とは、『事業は人が造る』の考え方に基づき、健康促進施策の一環とし、事務所を全面開放し、会社費用でサラダバーを準備。野菜をとることの重要性を理解してもらうために栄養素毎の効能と合わせて紹介し、自宅でも再現可能なレシピを提供しました。普段話さない社員同士が話す機会にもなりコミュニケーション強化にも繋がりました。

両施策とも、ライフの充実がよりワークでの成果を高める原動力になるというワークライフシナジーの信念のもと会社全体で実施しております。

社員の皆様が健康的な食事をとれるようにサラダ―バーを提供。家でもできるようレシピも公開

社員の皆様が健康的な食事をとれるようにサラダ―バーを提供。家でもできるようレシピも公開

ーーその施策、取り組みの効果について教えてください。

ホワイト化の活動もあり、社員の長期雇用の促進及び優秀人材が新たに多数入社しており、設立当初10数名で始まった組織が7年組織100名を超える組織となりました。また、各社員の尽力もあり、業務実績も右肩上がりで7期連続増収増益を実現しました。

また、定性的な効果としては、社員同士の雰囲気も良好であり、社内イベント等では部署の壁を越えて活発なコミュニケーションが行われ、業務上でもプロジェクトごとに異なる部署から人材がアサインされ日々活発な議論が行われています。

さらに、ホワイト化の効果の一つとして、社員の人脈を通じての紹介採用(リファラル採用)は2018年度だけで3名。また、一身上の都合でスマイルエナジー退職した社員が再び採用へ応募してくる(リターン採用)5名もおりました。ホワイト化の効果として、社員が自社のことを自信をもって家族や友人にも紹介できるようになり、スマイルエナジーを離れた人には『やっぱりスマイルエナジーがいい』と改めて感じてもらえるような会社で居続けることが大切だと考えております。

ーー受賞後、社内・社外から感じられた効果はありますか?

社内の声としては、前述の通り家族や友人、知人に自慢したい職場であるという認識を改めて確認できたとの声が多く上がっております。

職場環境や各種ワークライフシナジー施策について社員の皆様から好評をいただけているだけでなく、その目指すところが社会人としての成長や職場全体としてのアウトプット向上と紐づいていることで、単なる福利厚生の一環としてのライフ向上とは一線を画した『企業としての自律文化・社員個人個人の自律文化』の醸成が社員の中に広がっていると感じております。

社外にもコーポレートHPを通じて各種施策の広報活動も実施しており、協力会社等からも反響をいただいております。中には、自社のホワイト化の取り組みの参考にさせてほしいと弊社のオフィスにまで足を運んでいただき、各種意見交換を行った事例もあります。

今後のホワイト化の取り組みについて和やかに語る様子

今後のホワイト化の取り組みについて和やかに語る様子

新たなチャレンジができる仕組み、社員同士が感謝しあう文化のある会社へ!

ーー今後の課題・これから先目指す「取り組み」をお教えください。

社内の環境や制度に関する満足度が高い一方で、働きがい=業務上での承認欲求や自己実現については不満の声もあると考えております。10数名のベンチャースピリットで始まった弊社も成長を重ねるごとに上長部下の人間関係や評価・フィードバック方法等の組織的課題が浮き彫りになってきています。

社員が積極的かつ前向き仕事に取り組んでもらうために、社員がより積極的にチャレンジできる仕組み(ジョブローテーションやジョブチャレンジ制度)の導入やモチベーション高くキャリアデザインができるような仕組み(新たな職級の設置やキャリアデザインに特化した研修等の実施)を進めるともに、社員同士が感謝し合う文化(ありがとうという気持ちを表明していく文化)の醸成に取り組み始めています。

※本記事は、受賞当時(2019年3月)のインタビューをもとに作成しています。

ホワイト財団のインタビューページ

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