建設業の3K(きつい、汚い、危険)を払拭なるか? 深刻な人手不足に悩む「アイアール」が取り組んだこと
2019年2月、アイアール株式会社が「ホワイト企業認定」を取得した(ホワイト財団/一般財団法人日本次世代企業普及機構 主催)。
建設業界といえば、「3K(キツい、汚い、危険)」が有名である。そのマイナスイメージから人手不足が深刻な問題になるなか、アイアールは、「建設業は、日本の発展に関わるとても需要な仕事」と認識し、人手不足の解消と真剣に向き合った。
まずは根本にある“キツい”というところから脱却し、ゆくゆくは「建設業を人気業種へ」昇格することを目標に掲げ、自社のホワイト化に取り組んだという。今回はその具体的な内容についてお話を聞いた。
働く場所や仕事内容は「社員の希望」も尊重!技術者の採用人数、目標達成間近!
――今回、ホワイト企業認定の取得に至った理由や具体的な取り組み内容を教えてください。
異業種の企業と比べると「そんなこと?」と思うかもしれませんが、建設業としては、「出張へ行けるか行けないかを選ぶことができる」ということは大きいかと思います。
建設業は、ひとつ作り終えるとまたべつのものを作りにほかの地域へ移ってしまいますが、アイアールでは技術者の行きやすい場所・行きたい場所・したい仕事をヒアリングし、本人がやりたい仕事ができる環境を整えています。
――こうした取り組みによって、どのような効果・影響がありましたか。
会社創立時の目標として2019年の5月までに300名の技術者を抱えることを目指し頑張ってきました。その目標も今目前に控えており、これも技術者の働きやすさが証明してくれているのではないかと思っています。
「家族や友人に紹介したい」社員自らが会社に誇りをもって働くように
――これまでの取り組みのなかで、苦労した部分もあったのでしょうか。
取り組み自体は面接(入社時)に説明していたのですが、この取り組み自体に社員が満足していたかを確認することは大変なことでした。なにしろ技術者はすでに200名を超えていたからです。ですが、その人数を各支店の営業が担当の技術者に話を聞いて回り満足度やどういった問題が他にあるのかをすぐに吸い上げていました。
――ホワイト企業に認定されたことでメリットを感じていることはありますか。
爆発的な従業員増加もそうですが、何よりも社員から新しい人材の紹介があったときだと思います。【3K】と人気のなかった業種へアイアールの社員から自分の家族や友達などを紹介したいと思うような会社となれたことが一番うれしいです。
研修制度の充実化!優秀な技術者をたくさん輩出したい
――今後の課題と感じている部分や、目標を教えてください。
5月に300名の技術者が確保できたら、その次は技術者全員が資格を取って成長すること、逆に企業(派遣先)から優秀な技術者だ、と認められて他社へ紹介されること。
技術者にヒアリングして多かった【研修制度の濃密化】。現在も現場へ送り出す前に研修を行っていますが、さらに一つの部門に凝った研修制度を行えるよう、過去アイアールの技術者として働いていた現・人材管理部の松井が様々な講習を受け、部門長自身が成長する事に一生懸命になっております。
※本記事は、認定当時(2019年2月)のインタビューをもとに作成しています
ホワイト財団のインタビューページ