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元ニートの引きこもり女子が、渋谷の「荒ぶるITベンチャー企業」に入社したワケ

ファインズ広報の竹久さん

ファインズ広報の竹久さん

ファインズは、2009年設立のITベンチャー。ウェブサイトやスマホサイトの構築・運用を皮切りに、SEOや予約システムなどのO2O事業と、店舗と顧客の空き時間を埋める「いつあきナビ」を中心としたメディア事業に力を入れている。現在は渋谷・道玄坂にオフィスを構え、社員も81人にまで増えた。

採用・人事担当者を探していた会社は2012年に、社会人経験のない元ニートの若い女性をいきなり抜擢した。その背景には「過去に何をしていたかというより、これからどうしたいか」を重視する企業文化があったという。当事者である人事・広報の竹久綾乃さんに、秘話を披露してもらった。

就活3時間の求職者に「人事やってみる?」と問いかけ

今でこそオフィスカジュアルを身にまとい、渋谷のバリバリITベンチャーで仕事に邁進している私ですが、2年ちょっと前までは家に引きこもり、一日中パジャマのまま録画したドラマのチェックに勤しむ毎日を送っていました。

「このままでは腐る」――。そう思って一念発起した私は、就活1社目で幸運(?)なことにこの会社に出会いました。私が自己紹介を終えると、面接を担当した取締役の水本はいきなりこう問いかけました。

「今、人事欲しいんだけど、やってみる?」

ファインズの竹久さん(左)と水本事業部長

水本事業部長(右)とともに

人事というお仕事は、会社の裏方の要です。様々な職種やポジションを経験してからなるのが普通かと思います。しかし私は社会人経験どころか、就活経験ですら3時間くらいしかありません。

私は、是非やらせて下さいと答え、晴れて採用。どうしてニートの私を採用したのかと聞くと、水本は「面白いし、一緒に働きたいと思ったから」とだけ答えました。

確かに、大学卒業後にニート生活を送っていたということは消せない事実なので、ネガティブさは出さず、逆に強みと捉えて面白おかしく話をしました。相手を選ぶ戦法でしたが、水本は笑ってくれました。

離職率が低い理由は社内の「風通しの良さ」

私だけでなく、ファインズにいる人間の経歴は実に様々です。甲子園球児、ガテン系、東大卒のフリーター、大手証券会社トップ営業マンのCFOなどなど。これは会社が、過去に何をしていたかというより、これからどうしたいかを重視する採用スタンスだからです。結果を出せば、経験の有無も入社の順序も関係なく評価されます。

O2Oとメディア事業に注力

O2Oとメディア事業に注力

ファインズの評価制度は、とてもシンプルです。数字を達成すれば評価され、入社3か月で主任に昇格し、部下を持つ人もいます。ポジションが限られておらず、上が詰っているから上がれないということはありません。

そんなファインズが目指すのは、「一人一事業」。結果を出せば、誰でも新規事業のリーダーや営業所の立ち上げに抜擢される環境です。「未知を周知にする開拓者になる」を理念に、全員が先駆者となって会社を引っ張って欲しいと思っています。

ただし与えられた仕事をこなせばいい訳ではないので、仕事は楽ではありません。キツイこともあります。そこそこの仕事をして、そこそこのお給料をもらいたい、という方には向いていないかもしれません。「他人よりも成長したいなら、他人よりもやれ!」という意気込みを持って仕事に打ち込みたい人に向いていると思います。

そんな厳しい環境ですが、なぜか離職率は低いです。過去の新卒社員の離職率は5%を切ります。IT系の営業職にしては、かなり低い数字なのではないでしょうか。

設立当初に買ったドラが「達成文化」の象徴に

目標達成のドラが鳴る

目標達成のドラが鳴る

離職率が低い理由は、社内の風通しの良さ、社員同士の仲間意識の強さがあると思います。結果主義ではありますが、調子の悪い社員には、全員が手を差し伸べて引っ張り上げたりしますし、そもそも上長は部下の昇格が自分の昇格につながるので、必然的に面倒見が良くなります。「何をするかじゃない、誰とするか」――。ファインズが大切にしている言葉です。

私が入社した時には30名足らずだった社員も、4月には100名を越えます。誰もが知っているような世界的な大企業も、はじめは皆小さなベンチャーでした。私たちもここからです。大企業に入るより、大企業を作るほうがワクワクしませんか?

「なでしこ広報会」次週に登場するZUU広報の志賀さん(右)にバトンタッチ!

「なでしこ広報会」次週に登場するZUU広報の志賀さん(右)にバトンタッチ!

月末の最終営業日、ファインズのオフィスではドラの音が鳴り響きます。その月に目標達成した人が一人ひとりドラを鳴らすのです。

ドラが鳴ったら全員で拍手をして、達成したメンバーを祝福します。社員の士気を上げるために設立当初に買ったドラは、今ではファインズの達成文化のを象徴になっています。

目下ロゴ入りの海賊旗を購入検討中。面白いと思ってくれたあなたは、きっとファインズ向きの人間です。ニートでも宇宙人でも歓迎します! やるしかない!

【プロフィール】ファインズ人事・広報 竹久 綾乃:1988年生まれ。千葉県出身。大学卒業後は半年ほど家に引きこもってゲームキャラのレベリングに勤しむ日々を過ごす。2012年、ニートのヴェールを脱いでファインズに入社。現在は採用全般と広報スキルをレベリング中。ベンチャー企業の魅力を日々PRしている「なでしこ広報会」(主宰:栗田朋一・東京PRアカデミー代表)に参加している。

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