任天堂の求人がまた海外で議論に 年収380万円からの「スプラトゥーン3」のレベルデザイナー | キャリコネニュース
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任天堂の求人がまた海外で議論に 年収380万円からの「スプラトゥーン3」のレベルデザイナー

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2022年に発売予定のニンテンドースイッチ「スプラトゥーン3」の求人募集が海外で注目を集めている。任天堂は2月18日、同作の制作にあたってレベルデザイナーの募集要項を公開した。

議論を呼んだのは、給与として示されている約380~810万円の是非だ。とりわけ最低額である”380万円”という金額が独り歩きしており、これが大手企業の人気タイトルに携わる専門職スタッフとして高いか、安いかという意見の応酬に発展している。

住宅手当「月4万7500円」、引っ越し代「8~17万円」なども負担

募集要項によると、業務内容は「スプラトゥーン3」のステージ、ブキ(武器)、ルールの調整など。既存ステージの改修のほか、各ルールにおける配置オブジェクトの調整、ブキのパラメーター調整などを担う。また、対戦バランスを確認するプレイチェックも含まれている。

応募にあたってはゲーム制作に関する業務経験の有無は問われず、能力や適性に応じて、前述の業務から担当を割り当てる。このほか、具体的に求められる適性としては、

「ゲームをより面白くすることに興味がある方」
「ゲームのプレイチェックができる方」(問題の抽出と分析、改善策の提案)
「共同作業をする上で、一定以上の対人折衝能力、サービス精神のある方」
「雇用形態・業態にかかわらず、就業経験がある方」

などが挙げられている。

雇用形態はプロジェクト開発中のみの契約社員。年収は約380~810万円の幅で、経験と能力を考慮した上で、規定に則って決定する。モデルケースとしては、業務経験5年で約470万円、同10年で約550万円、同15年で約680万円と記載されている。

さらに、住宅手当として、一か月あたり単身4万7500円、家族同居6万6500円を支給。赴任支度金としては、初期費用に単身30万円、家族同居50万円、引っ越し代に単身8~17万円、家族同居19~43万円が支給されるほか、時間外手当や各種社会保険なども充実している。

「任天堂の賃金はもっと高いと思っていた」「京都で生活するなら十分」

多数のスレッドでゲーム関係の議論が展開されている海外掲示板ResetEraに2月18日、「Splatoon 3 Level Designer position posted, entry level salary:about $35k USD a year with benefits」(スプラトゥーン3のレベルデザイナー募集開始、未経験は年収約3500ドルと各種手当)というスレッドが立った。

スレ主は、募集要項を英語でまとめた上で「任天堂の報酬は十分か」と問題提起している。米国政府の労働統計によると、2019年の平均年収は5万3490ドル(約566万円)。さらに、ゲーム業界団体のESAは同年のデータとして、ゲーム業界で直接雇用されている労働者の給与(各種手当の価値を含む)は一人あたり年間平均12万1000ドル(約1260万円)以上と算出している。

このような前提からか、スレッド内には「給与が低いのではないか」という声が目立った。「任天堂の賃金はもっと高いと思っていた」「380万円は本当に低い。日本の労働倫理はもっと悪そうだ」という率直な感想のほか、米国の小学校教員や肉屋を名乗る人からは「もっと稼いでいる」という投稿も寄せられていた。

一方、380万円を”妥当”と考える人からは「京都に住むコストを考えたら、生活には十分」「米国と比較しても意味がない。京都で年収380万円は高給」という反論が相次いでいる。ポルトガル人だというユーザーからは「380万円でもかなりいい収入だ」という声も挙がっていた。

任天堂の賃金をめぐっては、これまでにも度々ネット上で話題になっている。2019年には、同社が新卒採用の募集要項を公開したのを受け、平均年収が約800万円で、さまざまな福利厚生が充実しているほか、平均労働時間が7時間45分という情報が海外の掲示板で話題になった。具体的には、

「これはゲーム業界でも日本の労働慣習でもかなり規格外」
「くそ。間違った業種についちゃった」「日本に行って任天堂で働かなきゃ」

と好待遇を羨む声が中心で、今回とは反応がやや異なった。

同社が2020年6月に公表した有価証券報告書によると、同年3月現在の正社員の平均年間給与は935万円。金額は基準外賃金および賞与を含めた税込み支給額で、通勤費は含まれていない。今回のレベルデザイナーの求人は契約社員になるが、上限810万円であれば日本企業ではかなりいい待遇と言えるだろう。

「スプラトゥーン」シリーズは、2015年にWii U、17年にニンテンドースイッチ用ソフトが発売された同社の人気ゲームタイトル。基本的なルールでは、オンラインでつながったプレイヤーと4対4のチームに分かれ、床により多くのインクを塗ったチームが勝利する。銃やローラーなどのブキ(武器)で相手を倒すこともでき、シューティングゲームの要素も大きい。

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