マツコ「諦めたこと」と引き換えに得たものを語る 「人並みの幸せは無理」「頑張れることが仕事しかなかった」
番組では、東京新聞の記事から、樋口裕一さんの著書『65歳 何もしない勇気』(幻冬舎)を紹介。「進歩主義」に囚われ余計な気苦労やストレスを抱えている現代人に対し、「進歩しなくていい、努力は自分を苦しめる」と訴え、「何もしなくていい」と説いている。
そこでテーマが「最近諦めた事はありますか?」となり、最初に口を開いたのは株式トレーダーの若林史江さんだ。「私、意外と真面目なんですよ」と語りだし「こうあるべきっていうものが自分の中にすごくあるので、生きづらいことが多々ある」と訴えた。
「友人間ではそれほどでもなくても、結婚すると『こうあるべき』という価値観のぶつかり合い」
「だから諦めていかないといけない、そうしないと人と寄り合えない」
などと自論を語った。
静かに聞いていたマツコさんは、「ははーん」と鼻白み、 「私はこの人は、諦めてるんじゃなくて全て望みすぎたと思いますよ」とチクリ。美人株式トレーダーとして活躍し、結婚して1児の母でもある若林さんに対し、含むところがあるようだ。
「結局自分で望んでやったことで難しくなってるのを『アタシは真面目だから』って言われてもねぇ」
「前提として望んだわけじゃない?だからもうそれは言っちゃダメ。自分で望んでやったことなんだから(言っちゃ)もうダメよ」
と突き放した。諦める云々の前に、自分で高望みをしているのだから文句を言うなということだろう。
若林さんは「だから諦めようと頑張ってるっつってんじゃねーか!」と声を荒げた。普段から仲が良い2人だけに、本音トークの勢いは止まらない。
「子どもは絶対ではないけれどほぼ無理」「間違いなくこの中で一番お金持ってる」
話は「マツコさんが諦めた事は?」に移り、マツコさんは
「それこそ私なんてもうこの人(若林)が諦めたなんて生っちょろいこと言うんだったら、『この野郎、外出ろ!』っていうくらい諦めたわよ」
と、覚悟のほどを語りだす。
「本当にもう、だってそれこそさ、子どもは絶対無理なわけじゃない。絶対ではないけれどほぼ無理なわけじゃない。そういうものをもう諦めたというか、そういうもんだなと思うしかないじゃない」
と赤裸々に胸中を明かした。
しかし、「諦めたことと引き換えに何か得たものは?」と聞かれると「超ある」と即答。「私間違いなくこの中で一番お金持ってるし」と言い放ち、笑いを誘うマツコさん。
「そうせざるを得なかったと言うか、頑張れることがないのよ諦めていくと。無駄じゃん頑張っても。人並みの幸せみたいなやつとかさ。そうなってくると必然的に、もう頑張れることが仕事しかなかったんだよね」
と切ない口調でまとめた。
「諦めは心の養生」という言葉がある。失敗や不運だったことをくよくよと思い悩むより、きっぱりと諦めたほうが心身の健康には良いという意味だ。諦めるまでが辛いのだが、諦めたことによって得るものもあるということだ。