大広と日本インフォメーションは11月5日、「中高生の価値観・消費」に関する調査結果を発表した。調査は8月にネット上で実施し、中学・高校生男女1200人から回答を得た。
小遣いやアルバイト収入などの「月あたりの平均収入額」を聞くと、中学生が5923円、高校生は1万5481円という結果となり、いずれも3年前と比較して2000円減少していることが分かった。
内訳としては「定額のこづかい」「必要なときに親にもらうお金」はほぼ横ばいだが、「親が毎回払ってくれるお金(スマホ代など)」が両者ともに大幅に減少していた。
テレビ見る時間は減少傾向 3年前から10分以上マイナス
生活時間についての質問では、全体的に「リアルタイムでテレビをみる」と答えた時間が減少している傾向が分かった。平日の男子では3年前に平均68.7分だったが、同58.2分と1時間を切っていた。平日の女子でも前回調査から同11.6分のマイナスだった。
一方、3年前にはほとんどいなかった「スマホ・タブレットで動画をみる」の平均時間は、男女、平日休日を問わず45~60分程度と長く、テレビの代わりになり始めている様子がうかがえた。
また、「スマホ・タブレットでSNSをする」「スマホ・タブレットでネットをみる」の平均時間についても、平日、休日を問わず、それぞれ40~50分前後という結果になり、スマホ使用に充てる時間が生活の中心になってきている。
「先進的」「同調的」「バランス」「ヲタク系」「優等生」に分類
両社はこれらの調査結果をもとに中高生を5種類のクラスタに分類した。まずは「意識高い先進派」(15.6%)」。新しいこと好きやカーストトップ、冒険者などがこの分類に当てはまり、他に「先進的」「トップランナー」「ファッション性」「とがった感じ」などがキーワードになるという。
次は「内輪受け協調派」(27.6%)。空気を読むことに長け、同調的、協調圧力、トレンドに高関心、流行を探している人を指している。最も多くの人が当てはまる「凡男凡女身の丈派」(34.3%)は「平凡であること、普通であることが最大の幸せにつながる」という考え方を持つ人々。バランス感覚があり、目立ちすぎないので敵をつくらず、実は賢い生き方である反面、自分中心な傾向もあるという。4つめの「ヲタク系個性派」(14.9%)は、ゴーイングマイウェイで趣味を第一に突き詰めることができる人種の人たち。「ネット系」「文化部」「フィクション好き」などがこれに該当する。
最後は、大人ともコミュニケーションが上手に取れる「堅実系伝統派」(7.6%)。いわゆる”いい子ちゃん”で成長志向が強く、女子は良妻賢母になる人が多いという。学校や社会でも良いとされている事をクリアしようとする優等生だが、5種類の中で最も割合が少ない。