いわゆる「モンスター」は一人ではなかった。また別の親が
「だからやる気が出ないのが悩みなんです!」
と反論し始めたというのだ。確かに「勉強に対するやる気」はすべての親が気になる共通テーマだろう。ただ、「不登校や思春期の子どもの悩み」について説く場では、ずれた質問のように見える。
「もうここまで空気が読めないと、『やる気スイッチでも探せば?』と言いたくなりましたが、カウンセラーさんが口を開きました。『私はやる気の専門家ではないですが、親であるあなたが、自分が学生時代に何をきっかけにやる気になったか、こうするとやる気になれた、という話をして環境を整えてあげてはどうでしょう?』と」
しかしその親は、「自分は学生時代勉強にやる気がなく、大人になって後悔してるから子どもには勉強させて、私よりいい学校に行ってほしい」と言い出したそう。それにスクールカウンセラーは、次のように答えたという。
「自分にできなかったことを、子どもには強いるのですか? まずは、思春期だった頃の自分を思いだして、昔の自分だったら何があれば、何を親がしてくれたら勉強をやる気になれたろう? その答えを見つけてください。見つかったから、その方法はお子さんにもきくと思いますよ」
これに女性は「ええ話や。カウンセリングって、答えを導き出すアシストだという人いたけどほんとだな」と感じたそうだが……。質問していた親は
「意味がわかりません!わかんないから聞いてるんです!」
と話にならなかった。これを「もはや、思考する人間ではないですね。モンスターです」と評する女性。「それに、趣旨と違う質問ばかりなのに止めない先生にも少し腹が立ちました」と苛立ちを隠せない。
「結局その親は『受験はもう始まってるのに』とぶつぶつ。しかし、その会は中1の親御さんが対象なのです。公立の中学で、のんびりした田舎のことなので、中1から受験は始まっているという認識もまたズレていると思います」
と批判的に書いていた。
その親の子どもは毎晩遅くまで塾に行かされいつも「疲れた」と言っている
帰宅後は、「しつこく場をみだした親の苗字」を我が子に話したそうだ。子どもからは
「同じ班なんだけど、なんか、毎日夜の9時だか10時まで塾に行かされてるらしくていつも『疲れた』ばっかり言ってる。最近よく休むよ?」
という言葉が返ってきたという。女性はその子が不登校になることを心配しつつ、思いをこう語った。
「モンスターになるのは勝手ですが、斜め上の苦情対応をしなければならない先生や、何よりそのモンスターに育てられるお子さんは悲惨だと思います」
またこうした保護者は出禁にすれば、先生が病んで休職することも減るのでは、とも付け加えていた。出禁は難しいだろうが、親が余計な悩みを増やすことが子どもにとって一番よくないと、その親には気付いてもらいたいものだ。
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【前編はこちら】「うちの子が友達の教科書を破いてしまったのですが、義務教育の教材なのに弁償させられるのはおかしいと思いませんか?」スクールカウンセラーの回答は……