アルコール、ギャンブル、スマホなど世の中にはさまざまな依存対象があるが、ガールズちゃんねるに5月上旬、「電話占いからの抜け出し方」というトピックが立った。トピ主は子どものいない主婦で「衝撃的なくらいの的中を体験して」から、電話占いにハマってしまったという。夫は出張が多いため、一人の夜はどうにも我慢ができないそうだ。
「大体月に10万円くらい。パート代をほとんど注ぎ込んでしまい、後から自己嫌悪になってしまいます……」
と落ち込むトピ主は、占い依存から抜け出す方法を問いかけた。(文:篠原みつき)
「当たらないことの方が多いけど、当たる時はドンピシャです」
ちなみに「衝撃的に当たった占い師」からは過去を次々と当てられたが、未来はまったく当たらず2回目以降はカスリもしなかったそう。それでもやめられず、今は別の占い師にハマっているという。
「当たらないことの方が多いけど、当たる時はドンピシャです。その時の興奮が忘れられず、中毒になっているのかもしれません」
自分でも薄々中毒だと思いつつやめられないのだから、やはり依存症だろう。厚労省によれば依存症とは、特定の物質や行為・過程に対して「やめたくてもやめられないほどほどにできない状態」のことで、家族の生活に支障をきたすことも多い。夫はそこまで課金していることは知らないそうだが、このまま続ければ離婚にもつながりかねない。
トピックの反応は、「えー!10万円!?」という驚きの声をはじめ、
「もったいないと思っちゃう。どうせ誰にでも当てはまりそうなこと言われるんだろうし」
「当たらないほうが多いけど、当たるときはドンピシャ。そりゃそうだ」
など占い自体がそこまで信用できるものではないという意見が相次いだ。うまく誘導されて自分のことを話しているから過去のことは当たるし、ある程度人生経験のある人なら予測できるという指摘が多い。
また、「占いよりも一度カウンセリングに行った方が良さそう」「なにか不安があるから占いに頼るんでしょ」などとトピ主の心の闇を心配する声も多い。
実はトピ主は不妊治療中で、返信コメントからは「孤独」「未来」への不安が強いことがうかがえた。カウンセリングも2回受けたというが、その人の意見を言ってくれないのが物足りなかったそうだ。彼女にとって占い師は「何でも話せる、しがらみのない第三者、まれに衝撃的な助言をくれる人」なのだろう。その衝撃が、依存性を高めていることは想像に難くない。
「夫にすべて打ち明ける」のがベストでは
とはいえ、さすがに月10万円はかけ過ぎだろう。不妊治療にもお金はかかるし、ますます心配事が増えて悪循環となる。トピック内には、解決方法として「気休めでしかないと割り切る」「まず5万円に減らす」「なんでもいいから運動しなさい」「夫にすべて打ち明ける」などの助言も寄せられていた。
実は筆者も以前、一度だけ占いにハマりそうになったことがある。不運なことが続いて心が弱くなっていた時で、ママ友に聞いたよく当たるという占い師を衝動的に訪ねた。料金は2000~3000円くらいだったと思う。その占い師は「玄関に方位除けのお札を貼れ」「玄関マットを黒系にしろ」だのと指示をくれたため、夫に言わないわけにはいかなかった。
幸い夫はかなり心配して親身になって話を聞いてくれたため、それ以上占いに頼ることはなく、玄関マットもカラフルなままだ。なので、筆者は個人的に「夫にすべて打ち明ける」という助言に賛成する。本当につらい気持ちを一番身近な人に理解してもらうことがベストではないだろうか。