詳細な記載を可能にしている大きな要因は、調査員による徒歩での調査だ。「ゼンリンの地図づくり」によると、同社では1日あたり約1000人の調査員が全国で活動。独自のマニュアルの基づき、建物の増改築や番地の変更などを記録している。
同社の広報担当者によると、「調査スタッフには地元の人を採用している場合がほとんど」だという。東京や政令指定都市のような大都市部は1年に1回、それ以外では2~3年に1回アップデートしている。
住宅の密集具合によってかかる時間は異なるが、「1つの図面単位で、15時間で終わる人もいれば20時間、30時間かかる人もいる」と、熟練者とそうでない者とでは大きな差が生じるという。住民の個人情報も関わってくるので、ルールの遵守と必要なデータの収集を同時に行うのは容易ではない。
ゼンリンではカーナビ向けの地図も作成している。こちらの地図作成では、360度撮影可能なカメラやセンサーを搭載した計測車両を使い、道幅や標識など細部まで確認している。「これにより目的地周辺ではなく、建物のドアの前まで行けるドアtoドアの案内が可能になっている」とのことだった。
なお、同社公式ツイッターは22日、「おはようございます 界隈のTLが大変にぎやかですね……今日も1日がんばっていきましょう」と投稿している。直接的な言及はしていないものの、グーグルマップの不具合を受けての呟きと見られている。