9日放送の情報番組「スッキリ」(日本テレビ系)では、辞退したボランティアの女性が二階幹事長の発言に対して、「逆にもっと気持ちが離れた」と話していた。コメンテーターのロバート・キャンベル氏も「(辞めたボランティアの人を)バカにしている」などと強い言葉で二階氏を批判している。
はてなブックマークでは報道に300近くコメントがつき、
「こんなん言われてるよ。ボランティア予定の人たち、そろそろ目を覚まそうぜ。敬意も何もなく、無料で使える労働力としか見てないんだよ、こいつらは」
「ボランティアなんていくら欠けても影響ないぐらい小さな歯車の一部ってことだよね」
といった批判や怒りの声が次々にあがった。女性蔑視発言の本質を理解していないとみられる言葉や、「ボランティア人材はいくらでも替えがきく」とも取れる発言に、憤る人が相次いだ。
「SNSっていうのは恐ろしいですね。炎上しますから」で、さらに炎上
また、経団連の中西宏明会長の発言も、連鎖的に物議を醸している。中西会長は同日の記者会見で、森会長の発言について「コメントは控えたい」としながらも、
「日本社会にはそういう本音があるような気がする。それがぱっと出てしまったかもしれない」
「こういうのをわっと取り上げるSNSっていうのは恐ろしいですね。炎上しますから」
などとコメント。こちらにも、次のように多くの批判が寄せられた。
「森氏が降ろされないことが恐ろしいよ私は」
「経済界のトップがこんな時代錯誤だから日本経済が衰退したんだと物凄く納得がいく発言でもある」
「『本音』って言い切っちゃったよ。本当になんにもわかってないんだな。日本のトップの人たちは」
批判の連鎖が止まらない様子を、「なんか聖火リレー始まってる」「炎上リレー」などと揶揄する声まで出る始末だ。
ただ、中西会長は、日本社会はついつい男女でわけて考えてしまいがちで、「私自身そのような考えがないかといえばそうじゃないだろう」と認め、「女性や男性を前提に発言したり考えたりする時代ではない。ダイバーシティー(多様性)を意識した組織運営や人事をやっていくべきだ」とも述べている。森会長や二階幹事長よりは問題を認識しているとみられるコメントで、「自覚があるのは大切。そんな考え持ってないと答える人より理解をしてると思う」と若干擁護する声もあった。
橋本聖子五輪相は9日の衆院予算委で、二階幹事長の「辞めたいなら新たに募集する」とした発言は「不適切だった」との認識を示した。新たなボランティア募集に、応募者は集まるだろうか。