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「自由参加」で2000人が集まる社内運動会 参加者は「すごく一致団結した気持ちになる」と満足気

建設・不動産関係事業を行うスターツグループでは、30年前から社内運動会を行っている。年齢や役職に関係なく、従業員間のコミュニケーションを活性化するのが目的だ。幼い子どもを抱いた女性社員は、このように語る。

「あまり顔の知らない人が多くなって来たんですけど、こういう会に出るとすごく一致団結した気持ちになりますね」

同社の従業員数は連結で3600人あまりだが、当日は社員とその家族合わせて2000人を超える参加者が集まった。子どもたちが楽しめるように、ボールプールなどを備えたキッズコーナーも設置。代表取締役社長の磯﨑一雄氏は、あいさつでこう述べていた。

「自由参加にもかかわらず、これだけの人が参加できて日ごろの仕事以外のコミュニケーションが取れるというのは本当に素晴らしい」

社内運動会が復活・急増している背景には、メールなどのテキストツールがコミュニケーションの主流となる中、社内の人間関係が希薄になる危機感があるためだという。確かに人間関係が深まれば社員同士が話しやすく、仕事が円滑に進むメリットはあるだろう。最初は照れくさく億劫でも、身体を動かすうちにわだかまりも溶けるかもしれない。

視聴者は疑心暗鬼「不参加なら非常識と思われる?」

このほか、ロート製薬(大阪・北区)が毎月社員の誕生日を祝う「お誕生日会」や、年齢や肩書に関係なくあだ名で呼び合う「ロートネーム」制度も紹介された。企業側は社員の結束力を高めようとあの手この手で頑張っている。

しかしこうした動きに違和感を示す人もいる。ネット上には視聴者から「絶対参加したくない」「そんな会社いやだ」「地獄のようなニュース」「離職率あげたいの?」などのネガティブなツイートが多かった。運動会について、こう疑心暗鬼になる人もいる。

「自由参加とかいいながら参加しなかったら非常識って思われるんでしょ? やるなら勤務時間内にやってよね」

スターツのようにイベント運営会社に企画運営を任せられる大手企業はまだいいが、この真似をして仕切りを社員にやらせる会社もあるはずだ。筆者も会社員だったころ、社内運動会は若手社員によって実行委員が組織され、仕事が終わってから打ち合わせを行っていた。残業代は出なかったし、代休があるわけでもなかった。

ただし不満を抱かない社員が集まっている会社であれば、業務の円滑化に役立つのかもしれない。そのためには採用時点から「自社のカルチャーに合った社員」に絞り込んでいないと難しいのではないだろうか。(ライター:okei)

あわせてよみたい:新卒採用説明会で「運動会」を実施する企業

 

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