厚労省調査で退職理由に多い「給料の少なさ」 転職して給料があがった人は35.6%
厚生労働省は8月24日、2015年の「雇用動向調査」の結果を発表した。2015年の入職者数は774万9200人で、離職者数の713万1500人より61万7700人多く、入職者がプラスとなっている。
入職者の総数は前年より約23万人減ったが、「雇用期間の定めなし」の一般労働者の数は21万3400人増加した。入職率は前年から16.3%と1ポイント低下したものの、離職率を引いた「入職超過率」は1.3ポイントとなり、前年の1.8ポイントに次ぐ高さとなった。
女性の転職理由は「労働時間、休日等」が1位
転職入職者数は502万8100人で、前年に比べ8200人減少。「雇用期間の定めなしから、雇用期間定めなしへ移動」が最も多く48.6%。「雇用期間の定めありから、雇用期間の定めなしへ移動」した割合は9.6%にとどまった。
転職入職者が前職を辞めた理由を見てみると、「その他の理由(出向等を含む)」を除いて最も高かったのが、男性では「定年・契約期間の満了」で15.0%。「給料等収入が少なかった」の10.5%、「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」の10.5%が続いた。
女性では「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」で13.8%。「職場の人間関係が好ましくなかった」の12.2%、「給料等収入が少なかった」の10.0%が続いている。
転職の理由は男女ともに「給料等収入が少なかった」があげられているが、前の賃金に比べて「増加した」と答えた転職入職者は35.6%、「減少した」割合は33.4%とほぼ拮抗している。賃金が増加した人のうち「1割以上増加した」割合が25.1%、賃金が減少した人のうち「1割以上減少した」割合は23.8%だった。
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