「プレミアムフライデー」は普及するか 導入企業ではすでに30人以上が休暇申請
経済産業省・流通政策課の担当者は、キャリコネニュースの取材に対し「導入する企業が徐々に増えればいい」と語る。
「初めての取り組みですので、徐々に増えていけばいいと思っています。ただ現時点でも、ロゴマーク申請企業・団体はすでに900を超えており、多くの企業・団体に賛同していただいています」
ただ、ネット上では依然として批判的な声が目立つ。スタートまで1か月を切った1月27日、NHKなどが同制度をニュースで取り上げると、ツイッター上では「午後3時に仕事終わらないでしょ」といった声が相次いだ。
「そもそもうちの業界は月末が勝負だから、プレミアムフライデーが無理だけどw」
「でも月末プレミアムフライデーあたりってみんな忙しいんじゃないのだろうか」
「その日だけ領収書が経産省で切れるんか?」と消費しようにもお金がないことを訴える書き込みも多かった。「給料も増えないのに『消費しろ』と言われても…」というのだ。
プレミアムフライデーを導入する企業はたったの2.2%
一方で、制度に賛同し、実際に社員に働きかけを行っている企業もある。省エネルギーコンサルティングを行う日本テクノだ。具体的にはどのようにして実施するのか、担当者に聞いた。
「月末の金曜日に半休を取得して13時に退社することを推奨していきます。職種を問わず半休取得を促していますが、月末に業務が偏ってしまう部署では取得が難しいかもしれません。しかし営業などの職種では比較的取得しやすいのではないかと思います」
来月から始まるプレミアムフライデーに向け、すでに33人が半休の取得を申請している。同社では今後ますます申請者が増えるよう促していくという。しかし金曜日に半休を取得したことで、他の日にしわ寄せがくることはないのだろうか。
「そうした心配がないわけではありません。しかし弊社は残業削減や有休消化率の向上など働き方改革に積極的に取り組んでいます。プレミアムフライデー導入はそうした働き方改革の一環です。現在、有給取得率は70%ほどですが、この制度を導入することでより一層取得率が向上すると思われます」
働き方改革に取り組む同社だからこそ、有給休暇取得を促すという形でプレミアムフライデーが実現したのだろう。
DeNAトラベルが1月27日に発表した調査によれば、プレミアムフライデーを「導入済み」の企業はたったの0.8%で、「導入予定」も1.4%にすぎない。今後、プレミアムフライデーがどの程度普及するのか気になるところだ。