保育士の96%が「給与に6000円上乗せ」では効果がないと回答 「仕事量と賃金がやはり見合わない」
「国の取り組みとして保育士不足解消に最も効果があると思うのはどれですか?」と聞いたところ、「勤続年数・経験年数に応じた処遇改善」が最も多く57%だった。次に多かったのは「どれも効果はない」の28%で、「離職保育士に対する再就職支援の強化」(9%)「保育士試験の年2回実施」(4%)を上回っていた。
最も効果があると思う対策を聞いたところ、「保育士の待遇改善」が75%と圧倒的に多かった。「働く職場の環境改善」(18%)がそれに続き、総じて労働条件の改善と回答した人が9割以上を占める結果となった。
今年度から、保育士の処遇改善として毎月約6000円が月給に上乗せされるが、この改善策に効果があると思う人はたったの4%で、96%の人が思わないと回答している。
人手不足解消のために何が必要なのか聞いたところ、様々な自由回答が寄せられた。やはり給与を上げることが重要だと考えている人が多かった。
「保育士を確保する為に色々と政府がしているが、意味がない。給料が上がれば保育士は増えると思う」 「仕事量と賃金がやはり見合わない」 「給与及び身分保障を公務員と同等にしたらよい。大変な仕事なのに、なにも保障されていないのはおかしい」
仕事量が多すぎるため、「持ち帰りの仕事を減らす」「デジタル化」「保育士の配置を増やす」といった対処が必要という声もあった。
「受験対策勉強会を各地で開いてほしい」という声も
アルバイトやパートなど多様な働き方を認める必要もある。「保育科の学生をアルバイトとして雇う」「子育て後の人がパートで入ってくれる」「自由に時間を選んで働ける制度」といったアイデアが出された。また「受験対策勉強会を各地で開いてほしい」など資格取得に向けた支援が必要だという人もいた。
保育士を増やすだけでなく、世の中全体の働き方を見直す、という案もある。「就学前の子供がいる両親のどちらかは5時以降の勤務をしてはいけないなど、保育園に来る子どもを減らすべき」というのだ。他には、「会社に保育園を設ける」という声も出ていた。
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