出身地を明かすときの憂鬱―神戸、横浜に顕著なことが判明「言えば気取ってる、言わなきゃ決めつけ・追及される」
スレッドには日本各地の皆さんから、様々な「こんなこと言われる」が書き込まれていた。
「大阪→ボケてみてよ」「香川→毎日うどん食べてるの?」
「新潟→だから色白なんだね~ んなこたぁない」
「北海道→『あー!じゃあ寒いの平気なんだ!』って言われる。全く平気じゃない。寒いものは寒いよ」
などなど、その県のイメージをそのまま返されて困惑してしまう様子だ。「鹿児島県です→お酒強いんでしょ~」や、「秋田美人だね!」と言われるプレッシャーを訴える人も。言っているほうは何気ない会話の糸口として口から出てしまう言葉でも、 言われるほうは「またか…」とウンザリしてしまうことがあるようだ。
中でも目立っていたのは「神奈川県です」と言うと「神奈川のどこ?」と追及されるというコメントだ。つまり神奈川県でも「横浜」なのか「そうじゃない」のか?という問いである。
これは、地方ネタで盛り上がるマツコ・デラックス出演の「月曜から夜ふかし」(日本テレビ)が「変な思想を植え付けた」からと指摘する声もあった。横浜市民は「神奈川県出身です」とは言わず、「妙なプライドで『横浜です』と言う」と揶揄する場面が多いため、言いづらくなっているというのだ。
神戸じゃないけど、もう説明もめんどくさいから神戸でえーわ!ってなる
マツコのせいばかりとは言い切れないが、こうした感覚は「県より市のイメージが強い都市」に共通らしい。
「福岡→『博多弁喋ってみて』 博多出身じゃないのに…」「石川県→あー!金沢ね!」という声もあったが、一番多かったのは「兵庫県」である。ある人は、「兵庫県です」とだけ言うと、「神戸?」と聞かれ、そうですと答えると「なら神戸って言えよー」と言われるという。ならば先に「神戸です」と言うと、
「神戸の人って神戸って言うよね。兵庫県とは言わないよね。一緒にしないで感がすごい」
などと言われてしまう。この人は「どーしろとー!!!」と怒りをぶちまけていた。
これには「凄くわかる。神戸って兵庫県の一部なのに…辛いー」とか、「もう疲れました…」などの嘆きが寄せられている。ついには、こんな風に開き直る人も。
「兵庫県と言えば『神戸なの?』っていわれるし。神戸じゃないけど、もう説明もめんどくさいから神戸でえーわ!ってなるw」
しかしながら、憂鬱に思っている人ばかりではない。「人生で一度も〇〇県出身って言ったことない… 名古屋出身って言う」と、なんら疑問を持ったことがない人もいる。思うに、こちらの方が多数派ではないだろうか。自分の出身地が全国に名の通った都市なのだから堂々と名乗ればいい、何を遠慮する必要があろうか。
ちなみに筆者は「話が広がらない埼玉」なので、このような憂鬱があることを初めて知った。「まず出身地を言う必要がないくらい地元から出たことがない」という人に同感なのがちょっと悲しい。