「お前がホワイト企業を作るんだよ!」に賛同多数 「脱・ブラック」のために個人ができることとは
投稿者がしたこととは、簡単にいえば同じ職場で働く人たちへの気配りだ。休みやすい空気を作り仕事の分散を促すため、こんな声掛けをした。
「○○さん。最近仕事忙しくて疲れていませんか?心配です。少し有給とって休んだらどうですか?」
「○○課長。いつも残業していて大変そうですね。課長が残業しなくて良いように、チームで分担できる作業があるかもしれないので、今やっている業務を教えてください」
投稿者は、「これを頻繁に言っていたら、残業ほぼ0有給取得率ほぼ100%になった」という。
さらに「有給を取れないのも残業が多いのも職場の空気が原因だったみたいね」と感想を述べるとともに、個人ができることだと叱咤激励している。「お前がホワイト企業を作るんだよ!」というタイトルがそれを表しているだろう。
短い文章だったが反響は大きく、300以上のはてなブックマークと「参考にしたい」「本当にこれです」など、多くの賛同コメントがついていた。
「仕事を因数分解できたことが有能の証」
「空気だけが原因の場合は個人でもやれることはあるよね」
「全力で支持。綺麗事だと分かっていても、なお綺麗事を主張していくのが凄く大事なこともある」
「上司が休めば必然的に下も休みやすくなる」と、上司に言う所がポイントだとの指摘のほか、投稿者の「人徳と、促し方が上手い」と見る人も多い。仕事が忙しいときにかけてもらう思いやりのある一言は、たとえ仕事量が変わらなくてもストレス軽減に繋がるだろう。
ブラックの闇は深く……「言ってたら煙たがれた」経験者も
しかし反対に、そんなに簡単なものじゃないと否定するコメントも多かった。過去に試して煙たがられた経験のある人や、
「仕事は全くしないが威厳を保とうと必死なパワハラ部長にそんなこと言ったらどうなることか……」
と、下手をすれば反感を買う恐れがあると懸念する声もある。確かに「ふふふ……能無し部下にこんな事言われたら……殺すわ……」とのコメントもあるように、仕事が出来ない人間に言われたら却ってカチンとするだろう。投稿者は職種や立場を明かしていないが、有能で信頼されている人物だと推察される。
また、「言ってあげたいんだけど自分の抱えてるものも多すぎて全員キャパオーバー状態」という悲鳴も多々あり、
「これでうまく行くなら既にホワイトのような。起業しろって話かと思った。」
とのコメントもあった。ブラックの抱える問題は一筋縄ではいかない。
全員がこのマインドならホワイトになる可能性は十分ある
それでも、「ブラックの本質は、過剰業務をしている人の裏で、本来やるべき業務すらしていない人がいること(中略)全員がこのマインドならホワイトになる可能性は十分ある」と希望を見出す人もいる。
理想論かもしれないが、同調圧力の強い日本は「みんながやっているから」「上には逆らえないから」という空気に巻き込まれやすいことは確かだ。そうやってブラック企業や生産性の低い仕事を増やしてきたのだから、初めから諦めずに、心掛けを見習う気持ちは大切だろう。
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