鳥取市民と「義兄弟」になれる取り組み始まる 「近くの他人やスマホの中だけの友人より、鳥取のブラザー&シスター」
きっかけは、昨年移住希望者向けの体験プログラムを開催したときのこと。参加者から「市に来る前に、市民の声を聞ける機会があるといい」という要望が寄せられた。
そこで発案された今回のプログラムでは、ワーホリ参加希望者は、20人いるブラザー・シスター候補者から好きな人を選び、専用メッセンジャーアプリで会話をする。その後、プログラムに参加して市を訪問し、ブラザー・シスター候補者と対面。書類を市役所に提出すると、晴れて市公認の「義兄弟」になれる。義兄弟になった後は、個人同士のやりとりで関係を深めるため、行政の介入は特にない。
ワーホリのプログラムには「ストレスOFF保証プラン」「わたし、巫女になる!リアルみそぎプラン」などの4つがある。ストレスOFF保証プランはシャワークライミングや鳥取砂丘でのスポーツ、ヨガなどが予定されている。
これらは、今年3月に鳥取市民を対象に実施した、移住者を増やすためのワークショップで出た案をまとめたもので、ブラザー・シスター候補者も、ワークショップ参加者やその知り合いが中心だ。候補者の職業は「梨農家」「漁師」「ゲストハウス運営者」などと多彩だが、同市広報担当者は「市を盛り上げていこうという気持ちの強い人が多い」という。
公式サイトには、
「SNSでいつでもどこでもつながれるのに、ふとした時に孤独を感じるあなた。都会で生まれて都会で育って、実は少し田舎に憧れているあなた。お兄ちゃんもお姉ちゃんもいない、生粋のひとりっ子のあなた。そんなあなたの悩みをまとめて解決!」
「近くの他人より、スマホの中だけの友人より、鳥取のブラザー&シスター」
と、気軽な参加を呼び掛ける文言が並ぶ。
体験プログラムは今月9月末の第一回を皮切りに、11月末まで合計9回の実施を予定している。鳥取空港を利用する場合には、支援金として4万円が支給される。
広報担当者は、「移住が頭にない人でも構わない。むしろ、鳥取市がどういうところか見てみたい、という人にこそおすすめ。通常の観光では見られない一面が見られます」と呼びかけていた。
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