子育て満足度ランキング関東編1位「群馬」――北関東は「コミュニティ」「自然環境」が充実している傾向
項目別に見ていくと「子育て支援」の平均は3.12点。1位の群馬(3.80点)と7位の神奈川(2.76点)では1.04ポイント差がある結果となった。「医療体制」の満足度も地域差が大きく、1位の栃木(3.70点)と7位の茨城(2.65点)との差が1.05ポイントもあった。
また「コミュニティ」「自然環境」では群馬、栃木の北関東が上位を占め、「教育」「遊び場」では東京、神奈川、千葉県の南関東が上位に入っていた。
県別に見ると、1位の群馬県は「子育て支援」「コミュニティ」「治安、安心・安全」「自然環境」「金銭面」の5項目で1位となっている。
同県は2009年から全国に先がけ、中学生以下の医療費無償化などに取り組んでいる。同県こども未来部の中村弘子部長は「昔から養蚕などで働く女性が多く、保育所や幼稚園などの施設が整備されてきており、保育所等の待機児童が非常に少ない状況」(今年4月現在で2人)とプレスリリースで説明している。
その一方で「教育」は5位、「遊び場」は6位と平均以下で、特に「休日または雨天時の子どもを遊ばせる施設(児童館のようなところ)がない」(38歳女性)など「遊び場」に困っている人は多いようだ。
神奈川「保育園の料金が高すぎる。物価も高く、品質も良くない」
2位の栃木県には「かかりつけ医に登録する制度があるため、気軽に相談しやすい」(32歳女性)などという声が寄せられたように「医療制度」の項目で1位となっている。ただ「習いごとの数が少ない。遠い」(38歳女性)など「教育」(6位)の面で不満を持つ人が多いようだ。
3位は東京で、「教育」についての評価が最も高く、「今時の教育内容にあったコンテンツを扱うとこが多く、色々子どもの性格や好みに合わせ選べます」(32歳女性)という声も。その一方で「自然環境」は最下位で「公園はあるが、車の往来が多いので排気ガスなどが心配」(27歳女性)と感じているようだ。
4位の神奈川は、「遊び場」が東京に次いで2位にランクインしているが、「子育て」「金銭面」では最下位で「保育園の料金が高すぎる。(略)物価も高く、品質も良くない」(28歳女性)という声が多い。
埼玉「声をかけてくれる地域住民も多いが、勧誘のようなものも多い」
5位の埼玉は「教育」が2位で、「回覧板でまわってくる小学校の通信を見ると学習に力を入れている様子が伝わってくる」(38歳女性)という。一方「医療体制」「コミュニティ」は6位で、
「相談は市の保健センターですることができるが、やはり不便な場所にある。地域の人は声をかけてくれる人も多いが、その分勧誘のようなものも多い」(37歳女性)
という意見が寄せられた。
6位の千葉は「金銭面」が3位に入っており、
「食べ物が安く、たくさん手にはいるので、いろんな種類の野菜や果物を子どもに新鮮なまま食べさせられる点は満足」(32歳女性)
と生活のしやすさを感じている人が多いようだ。
7位は茨城県で「医療体制」「遊び場」「コミュニティ」「教育」「治安、安心・安全」の5項目で最下位となった。特に「医療体制」の満足度が低くで、「車で1時間も走らないと、夜間や休日の診察をしている病院がない」(28歳女性)という声もあがっている。
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